事故後9か月以上も経って、出された中間報告は、
500人近くの関係者のヒアリングをしたうえで出されたものですが、
目新しいものは何もないようです。
これまでに漏れてきた情報に基づいて、常識を持った人間なら
合理的に推測されるところと同じ結論です。
東京電力の関係者が全く専門的な知識がなかったことだとか、
保安院の指導というのは「情報を早く上げるように」と督促するだけだったとか、
枝野長官の発言がいかにいい加減だったか、
菅首相がいかに「イラカン」であったかなど
特に報告されるまでもなくわかることばかりでした。
この報告は政府のお偉方の事情聴取はしていないということですが、
本当は、こういう人たちの無責任で事故による被害が拡大したことを
本来なら明らかにすべきです。
枝野氏については、トルコ・日本経済フォーラムで基調講演のあいさつを聞きましたが、
例によって中身のない、抽象的なことだけでした。
このフォーラムで、短い時間ではあっても、中身のある、本当に知りたい情報が
あったのは、お役人でした。
自らの経験に基づいているだけに濃厚な内容でした。
今回は役人(保安院)が役立たずであったようで、本当に残念です。
また、想定外についてですが、ライブドアの堀江氏がマスコミの寵児で
あったころに流行ったように思います。
それ以降、何でも「想定外」といえば免責される雰囲気ができ、
みんなが無責任になったと思いました。
そういう流れの中で民主党は大きくなっていったのです。
最終報告は来年の夏になるのでしょうか。
もっと踏み込んだ報告がほしいものです。
と同時に、今後同じようなことが起こらないためには、
というのは原発事故だけをいっているわけではありません、
本来責任を負うべき者にその責任を果たさせるためには、
何をいかになすべきかという視点で、解明し、
最終責任の取り方についての提言、将来に向けての提案
をしてほしいです。