アラブの春で、いわゆるソーシャルメディアが大きな役割を
果たしたことは、周知の事実です。
4日投票のロシア下院選挙で、プーチン率いる政権与党の
統一ロシアが著しく議席を減らし、過半数は維持したものの
絶対安定多数の3分の2は失ったようです。
その大きな原因として、ロシアでもネットの影響があったと
言われています。
ネットの監視が厳しい中国でも上海の列車事故のときには、
政府の対応を批判するネットの意見に、当局は配慮せざるを
得なかったといわれています。
このように世界ではネットの影響が政治に、政権崩壊に決定的な
役割を果たしているのですが、
日本ではどうでしょうか。
福島原発を巡ってや沖縄の問題、年金の問題など、民主党の政権運営
には目も当てられませんが、ネットから大きな声が出てこないし、
政治を動かす力になっているようにも見えません。
国民性の問題なのだと思います。
そもそも日本ほど自由な国はないはずです。
実際のところはネットを使わなくても自由に発言することはいくらでも
できます。
しかし、それを国民がしないのは、あるいはできないのは、
目に見えない、力があるからです。
結局、犬に小判というように、いくら手段が与えられても
言うべき姿勢のないところでは、何の意味のないということのようです。
日本のような特殊な国では、ネットの持つ威力というのは
個人的生活のレベルに留まるということのようです。