組み立て終了後、一ヶ月ほど保管して、涼しくなってきた10月2日に塗装を行ないました。先に作った単砲塔型とは車体色が共通ですので、一緒にまとめて吹き付け塗装しました。
カラーはポーランドグリーンですので、やや青味を帯びたダークグリーンという感じでしょうか。ミスターカラー136番のロシアングリーン2に5番のブルーを少しずつ混ぜて色合いを見ながら調色し、吹き付け塗装しました。
転輪は40番のジャーマングレーに61番の焼鉄色を混ぜて塗り、履帯は28番の黒鋼色で塗りました。
塗装が乾いた後、転輪を組み付けて足回りを仕上げました。
転輪を全て組み付けた後、水平に並んでいるかどうかを、水平面に置いてチェックしました。この種のボギータイプの足回りは、きちんと転輪の並びが一直線になっていないと、ベルト式の履帯をはめる際に苦労することになるからです。
なにしろ、ミラージュホビー以下ポーランドのメーカーのベルト式履帯パーツは硬い材質なので、曲げるのも一苦労です。
なので、塗装作業の前日に履帯パーツの下ごしらえをやっておきました。パーツを数分お湯に付けて、やわらかくした状態で、足回りにはめ込む際の形になるように両端の起動輪と誘導輪の位置に重しをのせて「曲げ」を作り、そのまま一日置いておいて、「曲げ癖」をつけておきました。
この「曲げ癖」は、パーツ自体の材質の弾力のおかげで半分ほどは元に戻って無くなってしまいますが、残り半分があれば充分です。残った「曲げ」部分をまず誘導輪にかませて転輪に通し、最後に起動輪に巻き付けてはめ込めば、すんなり装着出来ます。
この戦車キットの足回り部分は、ボギー部分も転輪もわりとデリケートなので、無理な力をかけると破損してしまいかねません。なるべく負担をかけずに履帯を装着する必要があるわけです。
履帯に続いて、砲塔と呼び転輪もセットしました。これで塗装後の組み付けは完了です。
前照灯は8番のシルバーで塗りました。
双砲塔の機銃先端を、28番の黒鋼色で塗りました。
排気管は42番のマガホニーで塗りました。バックランプは47番のクリアーレッドで塗りました。
以上で塗装が終わりました。
モデルカステンのガルパンデカールセットVol.2から、サイズが該当する校章マーク3枚を使用しました。2枚は双砲塔の外側のみの左右に貼り、1枚は戦闘室前面に貼りました。
上図は左砲塔の左側面、戦闘室前面に貼った状態です。左砲塔の左側面においては、劇中車に合わせて視察スリットの真下に配置しました。
そして、右砲塔の右側面の視察スリットの真下に貼りました。
以上で、デカール貼りも完了しました。
装備品は転輪しかありませんので、シンプルな外観になりました。アニメ劇中車の細部は殆ど分かりませんが、コミック「リボンの武者」の作中車が車外装備品を付けておらず、第二次大戦中の実車においても装備していなかったケースがあったそうなので、今回はこのように仕上げました。
ガルパンの公式設定では、秋山優花里が好きな戦車、ということになっています。なぜこの戦車が好きなのか、理由を知りたいものです。
以上で、ボンプル高校チームの7TP軽戦車(双砲塔型)が最終章第2話の仕様にて完成しました。製作期間は、2019年9月1日から8日までと、10月2日の計9日でした。単砲塔型と並行して製作し、塗装は10月2日にまとめて実施しました。
ガルパンの7TP軽戦車は、2種類とも車体カラーが共通し、かつ調色でしか作れないカラーなので、まとめて塗装したほうが塗料の節約にも繋がります。それで、自然と単砲塔型と双砲塔型とをセットで作る流れに落ち着きました。
適応キットはポーランドのミラージュホビーの製品が唯一です。かなり古い時期の製品でメーカーも転々としたようですが、金型はそのまま引き継がれ、現販売先のミラージュホビーが新規パーツを組み込むなどしてリニューアルを図っているようです。
組み立て自体は難しくなく、パーツの合いも良いのですが、双砲塔のターレット位置が近いために二つの砲塔をセットすると、互いにこすりあって干渉してしまいます。それで、ターレットの二つの穴をそれぞれ外側に削って拡げましたが、それを除けば、初心者クラスでも気軽に作れるでしょう。硬い材質の履帯パーツへの対応とあわせて、東欧キット製品へのチャレンジには適した一品かと思います。