GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

大山甚七商店 宮ケ浜 鹿児島限定薩摩芋焼酎

2015-12-23 05:48:52 | FOOD&DRINK
前回、地域の商品のブランド化を書いたが、焼酎もブランド化されてる。
壱岐焼酎(長崎)、球磨焼酎(熊本)、泡盛(沖縄)、そして薩摩焼酎(鹿児島)
焼酎の場合は各地が勝手に名乗ってる地域ブランドじゃない。
WTO(世界貿易機関)がTRIPS協定により認めた地理的表示、原産地保護に認定されたされた世界的ブランドだ。

wikipediaで調べると
地理的表示はその商品が、確立した品質と社会的評価その他の特性が地理的原産地の場合において、加盟国の領域内の地域や地方を原産地とするものであることを特定する表示。

フランス・ボルドー地区で収穫製造されるボルドーワイン。
同じくフランス・シャンパーニュ地方の独自製法で作られたものだけが名乗れるシャンパン。(それ以外はフランス産であっても、ヴァン・ムスー等、アメリカや日本ではスパークリングワイン。スペインではカヴァ、イタリアではスプマンテと呼ばれる)
フランス・コニャック周辺で産出されるブランデー、コニャック。イギリス・スコットランドで作られるスコッチ(それ以外のイギリスウィスキーでアイリッシュウィスキーと呼ばれるものも有名)、イタリア・ゴルゴンゾーラ産のチーズ、ゴルゴンゾーラなどがある。

鹿児島の薩摩焼酎は2005年12月に指定された(奄美市及び大島郡を除く)
ちなみに余談だが、鹿児島は壺造り黒酢も2015年12月認定されてる。同時に但馬牛や神戸ビーフ(兵庫県)夕張メロン(北海道)八女伝統本玉露(福岡県)等も認定されてる。

その薩摩焼酎での逸品。
大山甚七商店 宮ケ浜。
明治八年創業の大山甚七商店原点の地「宮ヶ浜」の名を冠し、代々受け継がれてきた和甕にて仕込んだ焼酎。
薩南地域で作られる薩摩芋と黒麹で仕込み、豊かな香りと味わいの芋焼酎。
しかもこちらは鹿児島限定販売の焼酎だ。中々手に入れるのは難しい。

全国販売していないのに、大阪に住む俺が何故手に入れれたのか?
実は懇意にしてる地元の酒屋が九州限定発売の焼酎をいくつか仕入れてくれたから。
以前紹介した大海酒蔵の「佐多岬」などもそれで手に入れれた。羨ましいだろう。
これがスーパーとか百貨店と個人商店との違いだね。

芋焼酎ならではのクセがある香りや味わいの濃さがあるから、好きな人にはたまらないだろうね。
俺はお湯割りで殆ど飲んだが、ストレートでもイケルよ。
是非、鹿児島に行く機会があればゲットしてみて。

宮ケ浜
大山甚七商店 鹿児島県指宿市西方
アルコール分:25%
産地:鹿児島県指宿市宮ヶ浜蒸溜所
原材料:さつま芋(黄金千貫)・米麹(黒麹)

大山甚七商店は他にも鹿児島県本格焼酎鑑評会にて昭和48年の優等賞から延べ30回を越えて受賞してる代表銘柄「薩摩の誉」や、初代の名前を冠する「甚七」、「問わず語らず名も無き焼酎」等、いい焼酎を作り続けてる酒蔵。


今治タオル偽装事件

2015-12-23 04:13:38 | FOOD&DRINK
ふるさと納税。自分が今住んでる場所じゃなくても、どこの県市町村でも寄付が出来る制度。
色々とやかく言う人もいるが、寄付の額によってその地域の特産物がお礼の品としてもらえたりする。
地域ブランド商品。農業、漁業、畜産業、工業、産業。特産物の中でも選りすぐりのいい商品や品質の高い商品、地元の伝統技術。
それらに地域名を付けブランド化したのが地域ブランド商品。これが欲しくてふるさと納税する人も多いらしい。

安ければ何でもいいって言う人と、少々高くても価値の有るモノをって人との二極化が進んでる今、地域ブランド化は価格競争ではなく品質勝負に挑んでる。
松坂牛、三田牛、飛騨牛、石垣牛などの牛はもとより、さつま黒豚、名古屋コーチン、九条ネギ、三浦大根、宮崎マンゴー、夕張メロン、関アジ、金華サバ、魚沼コシヒカリ・・・。美輪そうめん、讃岐うどん、宇治茶、有田焼、琉球ガスリ、薩摩切子、輪島塗・・。
日本のいろんな地域でブランド化が進む。地元の特色はもとより、歴史の裏付けが不可欠。下町ロケットじゃないけど、少しでもいい商品、喜んでもらえる商品にしようと、いろいろな町でいろいろな人が頑張った歴史がそこにある。

愛媛県北東部にある今治市。2012年ゆるキャラグランプリの、バリィさんで有名ね。
この今治市の地域ブランド、百二十年の歴史がある今治タオル。俺も何枚かもってるが、吸水性、手触りなど一度使ったらヤメられない。
この今治タオルは、吸水性や摩擦など組合独自の認定基準をクリアしなければ名乗ることができない。

今治市のタオルメーカー・一広と関連会社のコットンアイが、その基準を満たさないタオルに、他の認定製品用に組合から購入した“今治タオル”認定タグを縫い付け今治タオルとして出荷していた。不正は約35万枚以上とのことだから、確信犯だ。

松坂牛でもA5肉でも無いのに偽って他の牛肉を出してた店をはじめ、食品偽装、産地偽装はかなりある。
そりゃ安い普通のモノをその地域ブランド商品と偽って売れば、莫大な利益が得れるだろう。
でも、それを食べた人や使った人はこう思うだろう。
「思ったより大した事無いな」とか「そんなに変わらないな」って。
本物の地域ブランド商品を食べたり使ったりしてる人とは、雲泥の差がある感想を持ってしまうだろう。

下町ロケットで医療機器のデータ改ざん偽装をしていた小泉孝太郎(椎名)に阿部寛(佃)が言いはなった言葉。
「あなたがした行為は、すべての職人の仕事を台無しにしたんだ」

今回の偽装も今治のタオル職人さんを愚弄し、それに関わるすべての人を侮辱した行為だ。
一広の越智逸宏社長は、「二度と不正が起こらないよう管理体制を見直し、『今治タオル』のブランド価値の回復のため全力を尽くす」などと謝罪しているが、そういう問題じゃない。
消費者、購入者だけなく、職人やそれに関わるいろいろな人の行為を無にしかねないという事をわかっているんだろうか。

お金や利益の為に偽装行為をするのは、伝統技術、伝統品、地域ブランド商品、そして職人をはじめいろいろな人を愚弄する事。
信用、信頼、言葉ではたったに文字だが。これを取り戻すのは大変だぞ。