猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

小細工で参院選に勝つことより野党は何をなすべきか訴えていくべきだ

2022-07-10 23:19:26 | 政治時評

いま、参院選の選挙開票結果を聞いている。すでに、選挙前から立憲民主党が参議院の議員数を減らすと言われており、結果自体には驚くことでない。

しかし、この間、メディアは自民党よりに偏っていたと思う。

NHKテレビでは、物価高はウクライナ侵攻が原因であるかのように、報道しており、物価高が、アベノミクスが招いたものであることがすっ飛んでいる。

また、ウクライナ侵攻を利用し、自民党は、日本の防衛力を2倍に、抑止力として敵基地攻撃能力を叫んでいる。

2日前、安倍晋三が、旧統一教会に恨みを持つ男に、殺害されたことで、さらに、事態をむずかしくしている。

小沢一郎が、安倍晋三が殺されたことは驚きであるが、自分自身が招いたことである、と言ったという。テレビは、この発言を何かトンデモナイことかのように報道している。それだけでなく、フジテレビで、解説員兼取締役の反町理が小沢を処分しないことで立憲民主党代表の泉健太を責めていた。

安倍晋三は、「革新(左翼)をぶっ壊せ」に情熱を注ぐ闘う政治家である。安倍は、9年前の機密保護法、7年前の集団軍事行動を可能とする安保法制、5年前の共謀罪法と、民主主義を抑え込む法案を成立させ、いま、緊急事態条項を憲法に加えようとしている。いっぽう、アベノミクスは大失敗で、いま、超円安、物価高をまねいている。年金や日銀を使っての株価操作のために、国民の間に経済的格差が広がっている。

また、安倍長期政権のもと、腐敗が日本に広まった。森友学園事件では、上から強制された公文書改ざんでノンキャリ役人が自殺に追いやられた。政府主催の「桜を見る会」は、安倍の選挙区民の接待に使われていた。

安倍の祖父の岸信介は、反安保のデモに対抗するために宗教団体を組織化して勝共連合を作った。その宗教団体の1つの旧統一教会と安倍は深い関係にある。旧統一教会に母がお金を搾り取られ、家族が崩壊したという男に、安倍が殺されたというのが、今回の殺人事件である。しかも、犯人は貧しさのためか海上自衛隊に任期制兵士として務めた。

日本社会は、自民党政権のもとに、いま、行き詰っている。この中で、軍事増強を煽れば、暴力的な日本人がふえるのは、予想できることである。

小沢一郎が、安倍の死は彼自身が招いたものであると言ったからといって、何も責められることではない。そんなことで、自民党に票を入れる人なんて、そんなにいると思えないし、そんな人に小沢は媚びたいと思わないだろう。

この後、3年間、国政選挙がないが、日本に問題は山積みしている。

経済危機はますます強まるだろう。アベノミクスを否定して、インフレを抑え込まないといけない。自然エネルギー(水力、風力、太陽光)による発電のほうが環境にやさしく、かつ、低コストなのに、自民党は原発にたよろうとする。武力で自分の意見を通すという軍事優先を阻止しないといけない。経済危機の中で軍事費を2倍にするというのは間違っている。戦争をする国家にするために、憲法改正をすることは、なんとしても阻止すべきである。いまの憲法の欠陥は、世襲制の象徴天皇という矛盾した条項をもつことだ。これ以外の憲法改正は不要である。

民主主義とは、別に、議員だけが法律を決めることではない。民主主義は人みな対等であるということだ。誰かが誰かを統治することではない。議員だけが言論の自由をもつのではない。つぎの選挙まで黙っていることではない。デモをする権利が憲法で保障されている。ネットで発言することもできる。ポスターを張ってもよい。

こういうことは、民主主義国家では日常的に行われている。日本人は、おとなしくなりすぎていないか。62年前には、安保反対のデモが国会の構内に突入した。政治を議員に任せておくと言うのは、民主主義の理念に反している。