冬の寒い夜は、歩いているとつい、熱燗で一杯やりたくなる。
そんな時、ここ韓国の男達は、冷やの真露焼酎で身体を暖める。良くしたもので、道端に
は、誘う様に、ポジャンマチャ(幌馬車)が待ち構えている。日本で言う屋台である。
荷車や、リヤカー、軽トラックの上に店を置き客を呼び込んでいる。幌馬車と言っても、馬
が引く屋台は見たことがない。
今の時期は、寒い夜風を避けるための、ビニールの覆いが付いたものが主流である。
客達は、立ち食いで真露を飲みつまみを頬張る。
女達は、ソーセージや、棒天、おでんの様なものを、串に刺して煮焼きした、所謂、ファス
トフードを食べながら、一時の空腹を紛らわせている。
最近は、室内ポジャンマチャと言う、奇妙なネーミングのものまで現れている。別に、
室内に屋台を引き込んで営業するわけでは無い。ポジャンマチャと同じ様な安さで、飲食
物を提供して、対抗しようとする食堂である。冷暖房完備と、水洗トイレ付きがうたい文句
である。
ポジャンマチャは、韓国民族文化として、庶民の生活に定着した、食文化といえよう。
ロッテリア、マクドナルドなどの、洋風ファミレスと共存して、これからも、愛され続けること
は、間違いない。