今回は、黄門まつりの参加者が着ていた半被(はっぴ)で見た伝統模様です。半被だけでなく、着物一般でも同じような模様を見ることができるのでしょうが、半被だけで使われる名称もあるような気もします。今までご紹介しなかったものを選んでいますが、どれも半被に多い模様のようです。
籠目(かごめ)
竹で編んだ籠の目の意味だそうです。この模様は、正三角形を上下逆に二つ組み合わせた六芒星(ろくぼうせい)のように見え、魔をよけるとして使われたそうです。写真は、市役所の僊湖会メンバーが着る半被のようです。
三崩し(さんくずし)
和算や占いに使われた算木を崩したようなのでいわれたそうです。網代(あじろ)に似ているので網代組みともいうようです。二本棒を二崩し、四本棒を四崩しというようです。水戸では、各地から来る神輿担ぎの愛好者にも、担ぐ場を提供しているようで、写真はそのうちの一人だと思います。
吉原つなぎ(よしわらつなぎ)
吉原遊郭が、鎖のように人を引き止めてしまうというのが語源のようですが、人をつなぐ良縁ということで縁起の良い模様とされたようです。写真は、輪の中に細い輪がありますので、子持ち吉原というようです。南町三町目の山車に下げられた提灯と半被です。
角文字(かくもじ)
漢字を篆書体(てんしょたい)で四角に書いて並べて染めた模様のようです。写真は本町の半被のようですが、この場合は「本」の字を使っています。このほかに、上にある僊湖会の「僊湖」を、背中に大きな篆字にして染めた半被も見かけましたが、それはとてつもなくむずかしいものでした。
松葉菱(まつばびし)
二つの松葉を組み合わせた模様のようです。家紋の名前の中にありましたが、たぶん、半被でもこういうのでしょう。松は長寿の象徴ですので使われたそうです。この写真も他地区の参加者の半被のようです。
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