セイコーオートマチック、ローターの緩み修理
セイコーオートマチック自動巻き腕時計、振るとゼンマイ巻上げの音に混じってカタカタと部品の緩んだ音がしています。裏蓋を開けて、中の状態を見ることにしました。
シンプルなデザインで、ベルトもスッキリして腕時計本来の機能を満たした、洗練されたセイコーらしい時計です。
裏蓋を開けるとケースの周辺に錆が出ています。ケースの枠には、Oリングが埋め込まれています。一応防水なのですが、多分その機能は失われているでしょう。
古い時計は防水と刻印があっても、直接水に浸けるようなことは絶対に避けるべきです。
ケースの周囲に、錆が出ています。密閉性は、失われていると思われます。
ローターを留めている中央のネジが、緩んでいました。振るとカタカタ音がするのは、ローターが緩んでいたためのようです。これをしっかり締め付けました。
セイコーの時計は加工精度良く、各部品がキッチリ収まっていて、緩みやガタツキが全くありません。ローターも全くガタツキがなくて、スムーズに回転しています。
自動巻きの時計はローターが常に動いているので、この部分のネジが緩んでいることが多いです。その緩みが原因で、ゼンマイがうまく巻かれず動かなくなっていることがあります。
縁の部分の錆びを、綿棒につけたリグロインでクリーニングして、蓋をして完了。
しっかり動き出しました。
自動巻きタイプの腕時計、3本です。すべてセイコーです。
左から、セイコースピリットAGS、修理したオートマチック、5(ファイブ)です。
スピリットAGSは、ローターの回転で発電して充電し、それを電源にしてステップモーターを動かす電子時計です。オートマチックとファイブは、ゼンマイを巻いてテンプを動かし時間を刻みます。
AGSは、発電した電気をキャパシタと呼ばれる充電器に溜めてその電力でモーターを駆動させるのですが、そのキャパシタが5年位で劣化するので交換しなければなりません。電池交換の必要はないのですが、結局キャパシタを交換しなければならないので、完全なメンテナンスフリーという訳ではありません。
最近のクォーツ時計は電池が5年位持つものがありますので、結局それと変わりません。と言うか電池の方が安いので、AGSのメリットは無い・・・と言うことになりますね。
オートマチックの時計は、常に動かしていないとゼンマイの巻きや電源が確保できないので、維持するのが大変です。時計は常に動かしていないと調子が悪くなりますので。
腕時計も、100本に迫る数になっているようなので、私も本数を確認できていません。そろそろ何か処分を考えないと・・・
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