フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

万年筆のインク色々・・・

2015-10-30 08:27:05 | 万年筆

種々の万年筆に、色々な色のインクを入れて使っています

 万年筆の雰囲気に合わせて色々な色のインクを入れて、日記や雑記帳、メモなどその時々の気分で使い分けて書いてます。今、使っているインク(瓶)を紹介します。

 

 パイロットインクのブルーブラックです。昔から、インクと言ったらパイロットしかありませんでした。と言うか、知りませんでした。オーソドックスな色です。後ろのペンスタンドは手作りで、プレートに載っているインク瓶は、アンティークショップで手に入れました。中には水を入れて、万年筆のインクが乾いているとき、ちょっと浸けて湿らせてから書いています。

  

 カルティエのボルドーです。いわゆるボルドーの赤ワイン色です。香水瓶に入れてつかっています。初めて字を書いた時には、ちょっと派手な色だと思ったけれど見慣れてくると、なかなか存在感のある個性的な色です。とても気に入っています。カルティエだから・・・と言う訳ではないと思いますが、どことなく高貴な感じの色で、書かれた文章の格が上がるような・・・そんな気がします。

 

  モンブランのインク、オイスターグレーとミッドナイトブルーです。どちらも賓のある色のインクです。特にオイスターグレーは、ブラックを薄めたような色ですが、書いた字は優しくソフトな感じに見えます。

 

 モンブランのイング瓶は、インクが少なくなっても万年筆で吸引しやすいよう、蓋の側の瓶の底を高く仕切ったインク溜まりがあります。基本的なこの横長の平べったいデザインは、昔から変わっていません。オイスターグレーのインク、こうして見ると少し紫掛かった色に見えます。

 パーカーとペリカンのインクです。パーカーは、Q-inkという商標名をつけています。万年筆のペン先を浸けると、インクがペン先を洗浄してくれるそうです。とてもさらさらしたインクです。

 右はペリカンのロイヤルブルーです。とてもキレイな色のインクです。ペリカンの万年筆によく合うような気がします。

 パーカーのブルーブラックとウォシャブルブルーです。色の違いは、微妙ですね。ブルーブラックは、やや黒色がかっています。

 

 ペリカンのロイヤルブルーです。パーカーのウォシャブルブルーと似た色ですが、ロイヤルと銘打ってあるだけあって、心なしか貴賓が感じられます。気のせいか・・・

 

 

 現代のパイロットのインクです。瓶のデザインも、シンプルですがモダンでシャレています。

 左から、「土筆(つくし)」、「深緑(しんりょく)」、「紺碧(こんぺき)」です。パイロットからはほかにも20種類以上の和名の色のインクが出されています。

 

どれもその名に違わず、美しい色です。

 

 セーラーのインクです。セーラーは、「ふでDEまんねん」とか「長刀研ぎ」など、変わったペン先の万年筆を作っています。インクはジェルタイプのような、ちょっとドロッとした感じの濃いインクです。

 瓶は、蓋を開けるとリザーバーが付いていて、インクの量が少なくなってもペン先にインクがたっぷりつくように工夫されています。

 

 色は、エピナールと時雨(しぐれ)です。エピナールは、落ち着いた緑、時雨は少し青味がかった紫色です。なかなか渋い色合いです。

 

 

 「ふでDEまんねん」ちょっとふざけた名前ですが、ペン先が反り返っていて、ペンの立てる角度によって、字の太さが変化します。筆で書いたような字になります。縦書きに向いています。この万年筆は安価なものですが、書き味は悪くありません。

 

 

 すみれ色のインクです。他にも花の名前に因んだものが売られていました。確かドイツ製だったような。このインクは、名前の花の香りがします。文章を書いたノートのページをめくると、ちょっとスパイシーなすみれの香りが漂ってきます。

 

インク瓶に使うつもりのガラスの器

 左はキューブのガラスの器、紫檀の板で蓋を作りました。中は、ガラスの蓋つきインク瓶です。右は香水瓶、ガラス栓付きです。

 

 昔(何年前か?)は、インクと言ったらパイロットのリアルブラック、ブルーブラック、スカイブルー位しか、市場には出回っていませんでした。中学の頃、お金持ちの家の坊ちゃんが、パーカーの万年筆とインクを学校に持ってきて、パーカー45はペン先のデザインの斬新さと書き味の滑らかさ。そしてインクのピュアーで洗練された色・・・カルチャーショックを受けました。それ以来、万年筆とインクには異常な拘りと言うか、トラウマにも似た思いがあります。

 前々回オメガのクォーツ、分解したままです。不動の原因は、未だ不明です。次回は、その状況をお知らせしたいと・・・思ってます。

 

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リキュールグラスその2

2015-10-21 16:51:22 | グラス

ちょっと面白いリキュールグラス

グラッパグラスとグラッパではなく日本酒古酒(取手田中酒造)

 

イタリア空軍?のマークが彫られています。

 グラッパグラスは、古い物なのでしょうか? ガラスはきれいなので古い物をまねて作られた、比較的最近の物かもしれません。

 日本酒の古酒は、紹興酒を甘くしたような味です。食前酒ですね。たくさん飲めるものではありません。

 写真はありませんがグラッパは、ワインを作るときに出るブドウの搾りカスで作る蒸留酒です。度数は高く40度以上ある、香りの強いお酒です。ヘミングウェイの「武器よさらば」で、主人公が恋人との食事の時だったかに飲むシーンがあります。ブランデーよりは格の落ちる、地元でよく飲まれるお酒のようです。

グラッパ、棚の奥から見つかりました。無色透明なスピリッツです。

 

 度数40° ブランデーと書かれています。香りがきついので、ブランデーグラスのような形では、香りが強すぎて飲みにくいのでしょう。

 

ボヘミアンリキュールグラス。

 これは新しいものです。キレイな模様が彫られています。

 

色の付いたショットグラス

 たしか平和島の骨董まつりで手に入れたものです。小さいです。日本製でしょうか、かなり古い物だと思います。日本では、昔はこのようなグラスで赤玉ポートワインなど、甘い醸造酒を飲んでいたようです。これと合わせたデキャンタあったのかもしれません。グラスだけが売られていました。

 

   オーソドックスな格子カットのグラスとシンプルなチューリップ型グラス

  これも戦後昭和の甘いポートワインや軽いカクテルなどで使われていたグラスです。両方とも10cm位の高さの小さなものす。

 これらの比較的小さなグラスは、もともとヨーロッパ地方で作らていたアルコール度数の高いスピリッツを飲むときに使われていたものでしょう。それが戦後日本に入って来て、ワインと言えば甘い赤玉ポートワインのことでした、それを飲むために使われていました。

 

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オメガ・デビル(クォーツ)

2015-10-20 20:20:59 | 腕時計

腕時計オメガ・デビル(クォーツ)の修理

電池を交換しても動かないオメガ・デビルを手に入れました。

 金メッキフレームの二針で、なかなか上品です。文字盤には目立った腐食はありませんでしたが、ゴミが混入していたのでブロアーで吹き飛ばしました。フレームには、結構傷があります。

 ムーブメントは裏蓋に収まっています。竜頭はなくて、時間合わせは、プッシュ式のボタンでムーブメントの針を進めます。

 フレームにあるボタンが、ムーブメントとの間にある小さな軸を押して、本体の駆動モーターのスイッチをONにして針を進めます。

 

 クォーツムーブメントの回路を、外しました。電池の液漏れなどで、プリント配線の回路が腐食しているのではと思いましたが、回路ボードはきれいです。どこにも不良な接触は、ありません。

 銀色の筒状の管が、水晶発振子です。

 構造は、手巻きに比べて歯車も少なくシンブルです。上のエナメルコイルは、モーターを回す電磁石です。

 !!! 中心の時針、分針に直結している歯車に、細いコイル?と繋がっている赤い石が絡まっているようです。これはいったい何処の部品なのか???

 

  石が埋め込まれている輪列の受け板を外さないとなりません。こんな状況は、初めてです。ちょっとショックで(まあ、それほどではないのですが)今日は、ここまでとします。

 オメガは、さすがにしっかりした材質で部品の加工もとても精密です。このように非常に高度な技術で作られた物を自分の目で確認できることは、大きな喜びです。さて、うまく復活できるのでしょうか・・・

 

注意)私の場合、時計の修理はあくまで個人の趣味でやっていることです。この程度のレポートで自分もと思う方はいらっしゃらないとは思いますが、本気で動かない時計を修理して使いたいと思っておられる方は、ぜったいに真似などなさらぬようお願いいたします。大切な時計が故障したら、ちゃんと信頼のできる時計屋さんに修理を依頼してください。

 

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ニコンEDズームレンズの修理

2015-10-16 20:53:20 | カメラ

ニコンED/AF70-300㎜ズームレンズの分解

 ニコン・ズームレンズの修理を依頼されました。ズーミングリングがレンズと連動しなくなっていました。メーカからは、部品がないので修理できないと言われたレンズです。

 

 

 ズーミングリングのゴムベルトを外して、リングと鏡筒を接続しているシーリングされていたプラスネジ3本を外して、分解しました。

 

 

 

 湾曲しているプレートは、レンズとボディーの回路を接続している電気接点で、絞りの情報をレンズに伝えます。左のグレーの歯車は、オートフォーカスのリングを回すシャフトに接続しています。

 

 

 

 

分解したリングと鏡筒

 

 レンズをズームさせるレバーと接続するズームリングのプラスチックの突起が、欠けていました。ズームの範囲を超えて無理にリングを回したためと思われます。

 修理は、突起の欠けた面をヤスリで削って平らにし、L字型の金具にネジ穴を開けてビス止めすることにします。

 

 少し厚めの金属プレートに、ネジ穴を開けなければなりません。金属に穴を開ける電動のボール盤が無いので、手間がかかりそうです。

 

 

 

 

 

 ミニボール盤は、腐食している小さなネジや、ネジ山が削れてしまってドライバーでは回らなくなったネジを削り出すのに欲しい機具です。入手することを、検討中。

 レンズの修理は、同じレンズのジャンクを手に入れて、突起の付いているズームリングを交換して無事納品しました。

 

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古いセルロイド製万年筆とシャープペンシル

2015-10-15 23:06:23 | 万年筆

マーブル模様の古いセルロイド製万年筆とシャープペンシル

  自作のペンスタンドに立てた、セルロイド製万年筆とシャープペンシル(手前の列)、後ろの左2本はプラスチック、右はエボナイト製?万年筆。

 

 セルロイド製の2本、模様は似ていますが別々に手に入れたものです。セルロイドは大理石のような透明感のある材質で、以前は万年筆や筆箱、映画のフィルムなど色々なものに加工されて使われていました。しかし摩擦などで簡単に発火するため、今はほとんど使われていません。

 

 

 

 

 

 

 

 ペン先に、RIEYONと刻印されています。メーカー名でしょう。ペン先の先端、ペンポイントにはイリジウムが使われています。書き味はカリカリとして硬いですが細字で、なかなか良い具合です。

 

 グリーンとグレーの万年筆、軸は硬いプラスチック製です。

 ペン先は金メッキで、WODENと刻印があります。昭和30年代のものと思います。ほとんど同じデザインですが、ペン芯(ペン先を内側から押さえている)の形が異なります。

  

 

 

 

 

 

 インクを溜めるインクサックは両方ともシリコンゴム製で、作られてから50年以上たっていると思われますが、劣化していません。このまま使用できました。天然ゴム製のサックは、古くなるとボロボロになってしまうので、交換しなければ使えません。

 

 軸はエボナイト製だと思います。大きなペン先は金メッキされたスチール製で、ペン芯を丸く包み込むデザインです。このように筒状のペン先の書き味は硬く、書かれる字も硬い感じになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 古い万年筆は、軸の中に残っているインクが乾いて固まっています。これを洗浄するには、まる一日水に漬けておきます。プラチナ万年筆からは洗浄液も販売されていますが、一日中水に漬けておけば、ペン芯の中にこびり付いているインクも溶け出してきます。

 ペン芯を抜き出して洗浄すれば完璧ですが、ボディーが劣化していると抜き出す際に割れてしまうことがあので、通常は水洗いだけで済ませています。

 

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