きらめくような貪欲

2007-12-26 23:47:06 | 戯曲塾
 ある作家の創作過程に迫るドキュメントやっていた。

 あ、負けたわ。
 ほんの数分見ただけで、そう思っちゃった。

 多分、物語を作ってやろうという貪欲さ。そんな所で、完璧負けてる気がした。

 困ったもんだ。

 まず、絶対書き抜いてやるっ!と思わないとダメだな。

 前に戯曲塾の人に作品を見せたことがある。その時、私の作品を好きだよと仰っていただいた。
 しかしそれに返す言葉が「私は、(その作品)嫌い」
 困ったもんだ。
 ひねくれっ子参上!って感じだ。

 自分できちんとできたって思ってない話についてはそう思ってしまう。
 出来損ないでも、自分の書いたものは大切だけど、ダメだ、私ってこれだけにしかしてあげられなかったって、気後れは付きまとう。

 それが、表現しようとすると「私、嫌い」となる訳だ。
 お世辞かも知れないし、単純に「うれしー」ってなりゃいいんだよな。
 そういうの、1つ1つがいつか私を助けるかも知れないし。

 ありがとうって。
 そう言ってもらえて、それを素直に受ければいいのに。

 相変わらずのばかだな。
 
 嬉しーってなる話を書く。そのことが何より先決。
 だってここで止まってりゃいいことでもないし、やはり誰も何も言ってくれないことより数倍素敵だし。

 きらめくような貪欲を持って、これ以上を目指さないとね。

この愛の物語

2007-12-26 00:01:36 | 日記風
 作・つかこうへいです。

  男女の愛とそれを越える カースタントマン の友情を書いた作品です。

 ふれこみによると「蒲田行進曲」以来初の長編書き下ろしらしいです。(昭和60年文庫本初版)

 うん。そんな感じ。活動屋の。と言うより、カーキチ(メカ狂い?)、スタントに命を賭けてた奴等の物語。

 でもつかさんだなって最初から普通に引き込まれた。

 多分、微かな記憶を引き寄せると、映画化もされた気がするな。

 戯曲になってるものは読んでるんですが、意外と小説版のものって読んでいない。
 
 なんて言うんだろ・・・。優しい。
 この話が、だけじゃなく、他のものも含めて、この根底に流れる人に対する優しさというのは、なんだろうと思う。

 優しいと言うことは、そうじゃないことを知っているから。逆説的にとらえるとそういうことになる。
 
 生半可な優しさならいらない。見返りを求める優しさもいらない。
 どこか相手が押し付けがましさを感じるから。そういうものは感謝されない。

 私の優しさって奴も本当に人に通じてない。
 押し付けがましさを感じてるからかも知れない。

 生半可な奴ってのは困ったもんだ。

 なんなんだろうな・・・私って奴は。ふと答えを見つけきれない、見つけられない、もどかしさ。

 でも、愛するか。誰かを徹底的に愛するか。それが出来ればそれだけで、人生全てが変る気がするな。
 
 それが簡単にできないから、人は苦しむんだけど。

 裏切られても信じ抜く。愛されなくても愛し抜く。
 言葉で言えば簡単でもなんて難しいことなんだろう。

 難しいからこそ、そこに対する憧れは募るのだろう。

 考えても考えてもどうにももどかしい、私だけがいる。