つかこうへい氏の最後のプレゼント

2012-09-04 21:00:00 | 戯曲塾
 前にも1度振れたことがありますが、改めて思い出してしまったので、再び記してみたいと思います。

 旅立たれる前年2月に突然、作品を作れ、自分の推薦枠で岸田國男戯曲賞(演劇界の芥川賞と呼ばれるもの)に持って行くと、劇作家・演出家コースに話がきました。

 本来はその年に発表された戯曲、上演された芝居の中からエントリーされます。ただ審査員の推薦枠は存在し、つか先生もご自身が以前受賞されたことからできるということだったのだと思います。

 驚きました。

 ただ驚きました。


 劇作家コースと言っても20人近くいるので全員はないだろう、でもどうやって選ぶのか、全員持って行く気か。それはつか先生の頭の中にしかありません。

 それを最後まで知ることはありませんでした。


 ちょうど作品を出す頃とご病気が発覚した頃が同じだったと思います。


 ただこの年、私は自分の本を出すことになっていて、それはもう変えることはできない。

 ニ頭追う者は一頭も得ずと言います。


 でも最後の最後まであきらめたくなかった。


 お陰で、死ぬほどあの頃原稿を書きました。

 しかも、小説と戯曲という、似て非なるものを。
 これって違うんですよ。


 本当にある日なんて、きっとクスリやったらこうなるか?ってくらい頭がつき抜けましたもの。

 あれほど「快感」…変な意味…というか、どう表現していいか判らない快感状態になったことは後にも先にもない。




 ご病気ということで、話は流れてしまったようですが、お気持ちだけで十分嬉しかったです。




 そんな扱いをしていただけるとは思いもしませんでした。どこぞの馬の骨の姉ちゃんですからね。そこまでしていただけたら、大きな夢や翼を与えていただいたのと同じです。

 もっと自信を持って生きていっていいのかと思います。


 その自信が、ここのところ、お疲れ気味になってます。


 こういうことがあったから、恩を感じ、いつまでも忘れることができない。

 誰でもしてくれることじゃない。言ってくれることじゃないもの。


 あとは自力で行けってことかもしれませんが、それで十分です。


 いつか、きっと。


 それだけで、今は十分です。

美人ほど性格がいい?…結構苦労してるように見えるよ?

2012-09-04 18:00:00 | 日記風
 「魅力バイアス」って言葉を知ってますか。容姿がいい人ほど、運動ができるだろう、知的だろう、フレンドリーだろうとさらなる魅力の増長を見た人に起こさせることのようだ。


 実際、性格がいいって。ある心理学の教授の話ではね。

 美しいから性格が歪む要素が少ないからだそうだ。


 そうかね?

 けれど美人だからプレゼンをさせる。恋人として連れて歩く。それで自分の価値をも高めようということはある。

 もちろん、美人にそれだけの魅力があるから、人は寄ってきてその美の恩恵を受けようとする。


 基本的に人より抜きんでた特長があると、他の部分のこともよく見える傾向があるそうだ。


 私は美人と呼ばれる人、イケメンと呼ばれる人を数人見てきたけど、性格がいい人って…常識があってって言う人はいたけど、他は…。



 変わってたよ。

 美人って言っても、胸が小さいとそこを攻められるとか、下半身が少し太いとそこを攻められるとかで、やはり性格が歪む要素はある。

 美人は性格が悪い、というのが定着してるから何もしてないのに「性格悪いんだって~」と噂を流される。


 本人も自分がどう見られてるか判るから、わざと悪ふざけしてみたり、ノリの良さを発揮して本当はやりたくないことをせざるを得なくなる。


 あるよ、損なこと。

 「美人」ってことで、それだけで嫉妬を受けてきてるから、身を守るすべを身につけているというか…。これはこれで苦労したんだろうなと思わせることはある。


 それを上回るいいことはあるように思うけど?


 でもとにかく変わってる人多かったな。

 天然なのか、思考回路が変わってるのか…きっと頭脳優秀なんだろう、人の気持ちも判るんだろうとこっちも過剰評価してるんでしょうね…変わってるよ。

 綺麗なんだからそんなこと無理してしなくていいのにっておふざけをする。

 意外と俗的なことにしか興味を示さない。


 あるよ、いろいろ。


 と数少ない美人経験から思うんですか…。


 みなさん、いかがです?




 でも過去、美人と言われた人で幸せになった人は…いない、気がした。

返そうよ、米で公共図書館の本を78年ぶりに返した女性…その延滞料が…

2012-09-04 15:00:00 | ニュース
 あっちって決まった日までに本を返さないと延滞料がかかるらしい。

 公共図書館でよ。

 日本って公共図書館では返すの遅れてもそういうのない。

 米・シカゴの女性が78年返せなかったんだって。
 そして返さないことで逮捕されるかと怯えていた。延滞料がかかるから。

 しかも本がオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」って本で希少な限定版だったらしい。



 それでずるずるきちゃった。でも返したのは娘さんのようですね。母ものもちものの中から、図書館のスタンプが付いた本があるのを見つけたってある。この際、怯えていたのは娘さんの方見たい。

 延滞料があって、78年前に借りてるから。やはり返さないってそうとうまずいんだろうね。



 でも借りたんなら、あっちも誰が借りたって判ってるから、電話くらいして催促しない?

 うち来るよ。


 でも親が取っちゃって本人に伝えるのが半年後だったという事実があったが。

 お陰で何の恐怖も感じず返したわ。

 家に帰ってから、そう言えば…と親に言われて背筋が寒くなったわよ。


 催促が狂って日本の場合は次に待ってる人がいるからって理由が大半だから、次の人に凄い悪いことしちゃったな―と思った。



 何故、78年たって、返すなら今だと思ったかと言えば、図書館で延滞料金免除のイベントが行われていたからだそうだ。

 確信犯だわ。


 でも、それだけ返さない人が多いということだろう。

 でも、返してくれてありがとうって言われてたんだって。

 延滞料って言っても、最大10ドルなんだってよ。そんな…大した金額じゃないかな?それが上限らしいから、それ以上にならないらしい。

 それをしらなかったそうだ。


 でもこの上限がない場合、6000ドル(47万)になるそうだ。


 上限あってよかったね。

 さすがに1度に47万払えって言われたら、考えちゃうわね。


 ほいほい払える金額じゃないものね。



 でも返さないとダメだよ。本の場合、数が少なくなったもの、絶版になったものっていうのもあるから。

 希少品を貸してもらってることも多々あるわけよ。私の好きな作家さんも絶版になってる間は図書館で借りるしかなかった。(のち、復刻版が出て手に入れました)

 返しましょう。


 延滞料におびえなくて済みます。って、米国の場合ね。

 延滞料がなくても、日本の場合もね。

チェオクの剣 ~何度死にかけたら気が済む?そういう時代なのか?

2012-09-04 13:00:00 | ドラマ/映画/ドキュメンタリー
 ちょっと抜けてるので、判らない所を解説を読みながら補っております。

 もう、ソンべクとチェオク、贋金作りを追い詰めるユンたちの物語に別れております。


 ソンべクは傷を負って穴の中に落下する。(解説によると前回、チェオクを助けようとして一緒に落ちたらしいが)
 
 生まれた時から反逆をしようと思う人間がいるか。ソンべクが謀反を企てた裏を話し始める。
 
 ソンべクは重症の身体で、チェオクに母のことを言う。

 去年母に会った。疫病に冒されていて救おうとするどころか、移されることを恐れた村人から追われていた。石を投げられる病人の老女。(まあ、20歳を越えるチェオクらの母であれば、この時代老女という感じだろう)

 獣以下の扱いを受けていた。

 妹とも生き別れた。生きていれば20歳を過ぎているだろう。子どももいるかもしれない。でもその子は生まれた時から卑しい身分として差別を受けて生きていく。


 それが謀反を始めた理由のようだった。

 新しい時代を見たい。(と2回当たりこの台詞が出てきた辺りでつかさんのことを思い出した。つかさんの作品は新しい時代を切り開くのはおまんぜよ、というような話が結構あります。それがふと頭をよぎった)


 一方ユンはヘジュの役所からきたヤン・ジノに疑いをかける。連絡を受けて応援に来たにしても早すぎる。ペク武官の1人の言葉に今回の謀反に役人やもっと位の上の者が関わっていることを考え始める。



 穴の中、ソンべクの世話をするチェオク。

 そして彼女は彼が持っている、別れた時、チェオクを話すまいと掴んだチマチョゴリのひもの1部を持っていることで、この人は兄だと確信しただろう。(その前にあっても見てないから判らない)


 もし生まれ変わっても、会わないようにしよう。ソンべクがいう。いつか剣を交える関係になるなら、もう2度と辛い縁を結びたくない。

 そんな話をしてる間、チェオクが突然倒れる。

 さそりのような毒を持っている虫に刺されたのだ。


 ユンが穴を見つけ、チェオクを呼ぶ。しかし答えろというソンべクに逆らい答えないチェオク。ソンべクが見かねて声を出そうとするのを止める。

 ユンはチェオクにとって大切な人だったのかもしれない。しかし幼くして事情も判らず両親を失い、兄とも離れ、1人になったチェオクにとってユンは大切なよりどころであっても心を本当に解放できる人ではなかったんだろう。

 血の繋がったソンべクとはそこが決定的に違う。

 ソンべクはチェオクが妹だと知らぬまま、初めてチェオクに会った時、畑を耕して生きていく穏やかな人生を生きたいと思ったという。

 ソンべクにとっても愛ととらえているその感情は、妹だから、知らず内に心を許せる存在になっていたんだろう。

 愛しているとお互いに言い合う2人。もちろん結ばれることはないと判っている。

 ソンべクは剣を交える相手だからと。
 チェオクは兄妹だからと。


 毒を吸いだそうとしたソンべクは口の中に傷があり、口の傷から毒を体内に取り込んでしまった。

 意識を失うソンべク。



 ここら辺のやり取りは切ないよ。こういうところの台詞の作りは上手いなぁと思う。(翻訳がうまいのか?)



 チェオクは泣くが、やがて脱出口を見つける。


 ユンとヤンが対決している川の側の滝の上からそこへチェオクとソンべクが落ちてくる。

 ソンべクをとり返すため、チェオクをとらえるヤン。チェオクは自分と引き換えにしろとヤンに耳打ちする。

 ユンは茶母1人のためにそんなことができるかとはねつけるが、ペク武官が、例え罰を受けようと仲間を助けることを選びますとチェオクをとり返そうとする。


 彼女は愛されている。

 彼女が思っている以上に人々の信頼を得ている。

 しかし傷が深すぎるのか、それに気づくことがない。それに気づいていたら…彼女の人生は変わっていただろう。


 これは今の時代でも言えることかもしれない。

 自分の深い悲しみから目をそらした時、それまで見えなかったことが見える。そうなのかもしれない。

 しかしチェオクはそれに気づくことはないのだ。