アンジェラはブースと小児がん病棟を訪れていた。脇のブレナンは書類を見ながら歩いている。
アンジェラはカレン副長官に見せる画像は陰惨なのよとブースにいう。しかしここでと指定したのは、とうのカレン副長官だ。
1か月前に彼の娘のエイミーが癌と診断された。胸部の癌だ。その症状がよくないからブース達が出向いてくることになった。
妙だわとブレナンはいう。中皮種は子どもに発生するのは少ないという。しかしブースは細かいことは絶対に聞くなとブレナンに口止めする。ブースは5分だけだ。事件に関係ないことは聞くな。それを終わらせたらすぐに帰るつもりでいたが…それをとうの副長官に全て聞かれていた。
エイミーはベッドの上からブースが病室に来ることをブースは格好いいからいいよと言っている。
症状が落ち着いているようだ。
アンジェラはまだ躊躇していたが、エイミーの方が気を遣わないでという始末だ。
ブレナンは死亡推定時期は今年の6月半ばだと説明した。
虫と雨で腐敗が進んでいると言った。
副長官は遺体が切断されていたと思っていたらしい。違うことを確かめた。自然に分解した。殺人の可能性は低いとブースが言った。もう1度画像を見たいという副長官にアンジェラは、エイミーに近づき絵が好き、上手いわと話しかけた。
フランスの画家のルソーが好きとエイミーはいう。画家の卵よと脇にいる母親が言った。
アンジェラは彼の絵はパリで見られるわと言った。ルーブル美術館には行ったことがないとエイミーがいう。いつか行くわ。誰かと恋をして運転免許を取ってからねと付け足した。
父にはきつい話だったらしい。カレン副長官の顔が曇った。
アンジェラはあなたには素質があるわと絵を見ながら言った。
あなたもねとエイミーはアンジェラにいう。でも私はコンピュターは全然よという。
母は今週は頑張った、化学療法を試したのと言った。きっと良くなるわという。
ブレナンは中皮腫の原因はアスベスト吸引だけどとやっぱり口を出しだす。
覚えは?と聞くと、副長官が全く心当たりがないんだと代わりに答えた。診断を受けてから徹底的に調べたが、学校、自宅、娘の行くところに心当たりがなかった。
他に心当たりは?とブースが咳払いしようと、ブレナンは話を続ける。
1年前に骨折したくらいだと母が答えた。病気とは無縁の子らしい。
怪我はスノボーで木に激突した骨折だった。骨移植は?と聞くのに、ブースはなんとか話を止めさせようとそろそろというが、X線写真まで見たいといいだすブレナンだ。副長官は構わないといい、ブレナンに差し出した。どちらかというと意見が聞きたいらしい。
ブレナンはそれをラボに持ち帰り、ホッチンズとザックに見せた。
ホッチンズはこの脚の穴空きチーズは何なんだとX線写真を見て言った。ブレナンは色が薄い部分は石化しているという。ザックは骨粗鬆症だという、老化現象が起きている。
ブレナンはザックに骨の移植部分だけを拡大してと言った。ザックは記録ではドナーは25歳だという。
ホッチンズは早老症かと聞くが、ザックはそれとは違うという。
ブレナンは明らかにドナーは20代はじゃないという。ザックに幾つくらいだと聞かれ、60歳以上だとブレナンは答えた。
ブースとブレナンはエイミーの移植をした医師に話を聞きに行った。
ブースは素っ気ない医師に移植片の管理者は誰だと聞いた。医師はコーディネータに聞いてくれという。
何か問題があったのかといういう医師にエイミーの中皮腫は移植が原因だと思うと言った。医師は移植片は検査されているという。ブレナンは骨が再形成されていないとすれば、移植骨の生検でドナーの病態が判るという。しかしその生検をするのは、手術した医師だ。
その夜エイミーは医師に囲まれ、検査を受けていた。ブレナンは側にいて検査室の窓越しに見ていたが一緒いるブースに局部麻酔を打って切開し骨に針を刺すんだと説明した。ブースは痛いんだろうと言った。エイミーも苦しそうな顔をしている。でもエイミーは強いわとブレナンは言った。
2人はオクデンというコーディネータと話をした。
エイミーは組織番号4429号だ。側にいる秘書のようなコームズという女性が
オクデンに記録を渡す。それを見ても骨は25歳から提供されているとオクデンはいう。ブレナンはドナーの名前を聞いたが、それは言えないと言った。同じドナーの骨を移植された患者はとブースが聞くとそれは判らないとオクデンは答えた。判っているのは移植の橋渡しをしているのバイオティックバンクだけのようだ。今までに問題は起きたことはないという。
ブースは静かにエイミーは違う、死が迫ってると言った。しかしオクデンは自分には非はないで終わりだ。
しかしオクデンは協力はすると2人に言った。
ホッチンズは骨のスキャン画像をアンジェラに渡した。アンジェラはエイミーの絵をPCでデジタル化した。才能があるエイミーにコンピュターの面白さを教えたいという。
ブレナンは移植骨の断面を見ていた。
ブース、ホッチンズ、アンジェラ、ザックが揃い、それを見てザックがブレナンに聞かれるとやはり高齢者の骨だという。
データはとアンジェラに聞くとザックの見解が正しいという。
ブレナンは60歳以上の骨が移植されていると結論を出した。ブースはこれが癌の原因がと聞く。まず間違いがなかった。拡大すると癌細胞で埋まっている。ドナーは中皮腫だったろうとザックは言った。
そして末期癌だった。そして移植されたエイミーが今そうだ。
ブレナンは病変のある骨だと判ってて移植したという。ザックはエイミーは死ぬという。だったら殺人だとブースが呟いた。
FBI本部でブレナンはブース同席のもと、カレン副長官にエイミーの癌は移植が原因だと告げていた。今まで調べて判ったことを全て副長官に話した。
副長官は言葉がなく医療ミスかと言った。
移植片の出所を調べるとブースは言った。しかし副長官はFBIの管轄外だと答えた。ブースは正義の問題だとそれに答える。それで娘の症状が変わるのかと言われれば…ブレナンと顔を見合すしかない。ブレナンはノーという。じゃ、癌で死ぬのか、副長官は聞いた。稀に自然治癒もとブレナンは言ったが、FBIの仕事と私生活を混ぜることはできないというのが副長官の気持ちだ。副長官は感謝するといい、あとは疾病管理センターのハドモンドに引き継げと言った。
車で移動する、ブースにこれでいいのかとブレナンはいう。ブレナンはこの犯人を逃がしたくない。ブースもそれは一緒だ。
きっと被害者はエイミーのだけじゃない。だったら数は計り知れない。連続殺人で次の被害者を待ってる気分だとブースもいう。
もし州を越えて移植片を売っていたならFBIの管轄になるという。ブースは問題のバイオティックを取引のある病院を探すという。
ブレナンもこれは殺人だというエイミーは死ぬ、結論はそれしかない。
アンジェラはデジタル化したエイミーの絵を彼女に見せていた。大きな画面に移った絵にエイミーが近づくとまるでその中にいるようだった。
アンジェラもいつもと違う作業で楽しかったわという。
デジタル化された画像をエイミーは優しく愛しそうに撫でた。
エイミーはひどいわよという、いつか画家になれると思っていた。友だちも驚き、両親も怯えていた。なにもかも変わってしまった。
ブースとブレナンはバイオティックに向かっていた。。ブースは締めあげてでも吐かせるつもりだった。
しかしドアを開けたそこはも抜けのからだった。会社は2年前に倒産し、最後の家賃も払われていなかった。行方は丸で判らない。しかし移植された骨は1年前に販売されている。一体誰がバイオティックの代わりにそれを売ったのかの謎が残った。
ブースとブレナンはオクデンを訪ねた。コームズが彼は肝臓の輸入に同行しているという。ブースはその肝臓はどこから仕入れるんだと聞くと、バイオティックからだとコームズは答える。ブレナンはそんな会社はないと言ったが、コームズはそんなバカなと言っただけだ。
ブースはオクデン医師は賄賂を受け取り質の悪い肝臓を買わせていると指摘した。博士は善意の人だと秘書はいうが、ブースは彼の経歴を知りたいという。
ブレナンは気になっていたエイミーの骨は他の人にも売られたの?と聞くが、コームズも気になり調べていたという。教えてくれというブレナンにケリー・デマルコの名前をコームズは上げた。同じ日に届いた骨を2人に移植にしたそのもう1人だ。
ブースはその間にケリー・デマルコの行方を探してくれと連絡を取ったが、すでに彼は亡くなっていた。
ブレナンは同じ癌かどうか遺体を掘りだして調べたいと言った。
ケリーは肺癌で2か月前32歳で亡くなっていた。
ザックとブレナンが骨を調べている間、後ろでそれを見ていたブースが夫と話したという。彼女は交通事故に遭った。そして手術を受けた。煙草を吸わない彼女が肺がんで死んだ。
ザックは顕微鏡をのぞき込み、急激に癌が増え、移植後数週間で肺に癌が転移したという。もう治療は不可能だった。
ブースはオクデンとバイオティックが共謀していたとして同じ人の骨からどれくらいの骨を採取できるのかと聞くと、ザックは骨は206個だという。いくらでも移植できたということになる。癌を移植された人は何百人もいた可能性もある。
ブレナンはDC中の病院に知らせるという。エイミーと同時期手術を受けた患者を探さなくてはいけない。
ブースは連続殺人となれば、FBIで捜査できるという。
ザックは問い合わせていた資料をブースに見せた。オクデンは過去に問題がある。デンバーの病院を解雇されていた。賄賂の受取で移植の順番を捜査したからだ。
取調室に呼ばれたオクデンは過去にはいろんな事情があったと言った。金の為だろうというブースに病院の財政難を救うためだと答えた。相手は金持ちだ。ブレナンは金持ちなら構わないというのと聞く。
しかし今回の事件の件は違うという。
ブレナンはバイオティックとの関係を聞くが、他の取引先と一緒だという。メールとネットで金の取引か、幾分ブースが皮肉に言った。
助手が臓器や骨の提供を呼びかける。返信があれば、値を付つけ、お互いに合意すれば移植ということになるとオクデンはいう。
エイミーの場合も一緒だった。その人物とは直接会って話したわけではないという。提供者の身元調査はしないのだ。
ブースはオクデンの口座を調べ不正な入金があったら逮捕するとオクデンに告げた。しかしオクデンは誰も傷つけてはいないと言っただけだった。
アンジェラは病院の中庭で彼女の絵を見せていた。
エイミーは素晴らしい絵だと褒めた、私にもこんな絵がかけるかしらという。もちろんよというアンジェラだが、エイミーは自分には時間がないという。そしてアンジェラの作品には生命力があるという。作者の感情や経験が伝わってくる感じだという。経験なのよね、エイミーはいう。アンジェラはあなたは十分に経験しているというが、死が近いから?経験してないわとエイミーはどうしても悲観的だ。アンジェラは大事なのは前向きの姿勢よという。
エイミーは諦めるなってこと、絵を描くことかとアンジェラは聞き、もちろんよと答えた。
エイミーにはアーロンというメーン州から来た格好いいボーフレンドがいるらしい。エイミーは彼にデートに誘われたが断ったとアンジェラに言った。
アンジェラはアドバイスだといい、楽しんでという。
全てがアンジェラからエイミーに向けられた励ましの言葉だった。
ブースはラボに来ると4つの病院がバイオティックからの骨を使っていたという。その内2人の患者が肺癌になっている。ホッチンズが電話をしながら、もう1人肺癌で死んでいると、今照会中だと言った。
エイミー、ケリーを含めて13人の被害者がいるとアンジェラは言った。ザックは同じドナーだろうねと言う。
陸軍病院はまだ調べ中だとブレナンは言った。もっと増える可能性もある。
アンジェラはブースに聞かれ、13人の身元が判ると言った。ブレナンは生検の準備をするように病院にいうという。
ブースは1人の死者からこんなたくさんの被害者が出ているのかとアンジェラの13人の身元を見ながら呟いた。
ブレナンはドナーの身元が判れば入手経路が判るとブースとは違うやり方を口にした。
ホッチンズは2人目の犠牲者を判明させた。リンチバーグに埋葬されている。ブースはジニア州かとすぐに問いかけた。
州を越えた。これで正式にFBIが関われる。
ブースはカレン副長官に死亡者の数を自分のオフィスで話していた。そして連続殺人事件だと強調した。複数の州に移植された患者がいると聞き、ブースは病欠をとってまで捜査をしていた。病名は偏頭痛だ。しかし長官は呆れたという。そこまでして…
そして娘のために犯人逮捕をと言った。
少女達がブースとブレナンが見守る中で検査を受けた。エイミーよりもっと幼い子も検査を受ける。彼女もその骨を移植されていたと判ったのだろう。
ブレナンはブースに聞かれ3人の患者に早期癌の症状が見られたという。科学治療と放射線治療で治せる見込みがある。
ブースはこれがあんたの仕事の結果だと一緒に見ているオクデンに言った。オクデンはたまりかねたのか部屋を出て行った。
検査室の外で待っていたエイミーにブレナンがいう。エイミーの側には多くの少年少女が調べられる順番を不安げな顔で待っていた。エイミーはみんな同じドナーから移植されて、癌なの?と聞いた。みんなじゃないわ。早期発見が大事なのよ。
エイミーもさすがに怒りを隠せない。誰がこんなことを病気を移すなんて…という。
ブレナンは正直に誰か判らない、でもひどいわねと言った。そして真相を解明すると言った。
エイミーに癌に冒された骨を取り除けば治るのかと聞く。何人かはねとブレナンは答える。でも私は違うのよね…。ブレナンも嘘がつけずそうだという。エイミーは骨を取り出してと言った。身体に負担がかかるわと言っても取り出してとエイミーはいう。
ブレナンはみんなあなたが救ったのよと言ってもむなしいだけだ。彼女はブレナンに背を向け、去った。
ザックはラボで移植データを集めても詳細は判らないというのを、そうでもないわとブレナンが言った。
X線写真から60歳以上の男性と見当がついた。けれどもっと情報がほしい。ザックは骨から見て重いものを持ち上げる仕事をしていたのかもしれないという。例えば建設作業員?断定はできないとブレナンはいう。
そしてもう少し骨を調べれば、アンジェラが外見を再現してくれると希望をつないだ。
アンジェラは2人の亡くなった人の骨と被害者のX線から骨を取りこんだと説明した。彫刻つを作るように各部位を繋ぎ合わせた。こちらもドナーの情報が増えるたび判って来ることがあるという。
ブレナンはそばでそれを見ていて、移植された9か所の写真を繋いでという。生検などのデータを入れると、今回の加害者となった男性の姿が浮かびあがった。ブースは彼はそれを願っていたわけじゃないから、想像外だったろうという。身元特定の情報はあるのかと聞く。
ホッチンズはLIBSに任せるという。それはなんだというブースにレーザー誘導分光分析装置と答えた。元素分子を分析する。そうすれば、彼が住んでい居住地が判るはずだ。
その実験を始めたホッチンズは最後の20年は東海岸に住んでいたなという。アパラチア山脈付近の可能性がある。ホッチンズはそれを聞き、あのあたりは歯のない奴が多いという。
ブレナンはドナーは3州の山脈付近の出身だと言った。しかしテフロンの値もある。ウエストバージニアのテフロン工場があると言った。各微量子も存在する。ザックが15年前発電所で事故があったはずとブレナンの言葉に続けた。ホッチンズも小規模事故だったが従業員が被爆したという。
発電所の場所はと聞くブースのウエストバージニアとブレナンが答えた。
ドナーは65歳前後の男性、同州在住で体重は約90キロ去年肺癌で死亡、どんどん情報が出てきた。
車でブースとブレナンは出かけた。ドナーと思われるのは3人に絞り込まれていた。
レスター・ブレイク、ブレア・シモンズ、ウィリアム・ヘイティングス、中皮種で亡くなった3人だ。
墓地ではザックがブレイクの墓を暴き遺体を調べていた。無償で埋葬時のままだという。
ホッチンズはシモンズは死んでいないとブースに連絡を寄こした。冷凍保存されていた。
ブレナンはザックからの連絡を受け、ブレイクは違うと言ってる側から、ホッチンズから連絡を受けたブースはシモンズは違うと言っている。
残るはヘイスティングスだ。
ブースは彼は何の仕事をしていたと彼の妻に聞いていた。
色々やっていたという。建設現場で働いたり、発電所で働いたり…。屋根ふきの会社も作っていたという。耐火材を貼るのだ。
ブレナンはアスベストを?と聞くと彼の妻はそのせいで肺癌になったという。
ブースはシモンズは詐欺罪で服役し、妻は家も車も失ったと言った。罰があたったのよという。
ブレナンはシモンズの死後、臓器売買の話があったかと聞いた。妻に心当たりはないようだ。
ブースは一族の墓があるが、何故火葬にしたのかと聞いた。
火葬業者が火葬の方が安いと言ったのだという。火葬者の名前はマーティンだった。
遺灰は裏庭にある。ブレナンはそれが少しほしいと言った。しかし妻は断った。ブースは令状を取ってくると言った。
副長官にブースとブレナンはここまで判ったことを説明した。副長官は保険金絡みの事件かという。骨を売る理由は他にあるとブースがいう。埋葬社の助けもあったはずだという。
カレン夫人がブース達のためにお茶を持ってやってくると、医師が娘さんの病状でお話がと言っていた。
絵を描きながらアンジェラがベッド脇に付き添うエイミーは治療は失敗だったと言った。両親の悲しむ顔は見たくないとエイミーはアンジェラの手をしっかり握った――――。
2人はマーティンが葬儀をする教会へと出向いた。
エイミーはダメなのか、九死に一生を得るのか。番組はそこまで答えを出してくれない。
「ボーンズ」にしては珍しい題材だが、実際、数年前に日本でも、臓器移植をする人が外国に買いに行ける余裕がない。だから元々病気に冒されている臓器を移植するという件はあった。やはり倫理上の問題が問われた。臓器を移植される側が持っていた病気は治るかもしれない。でも、ドナーの持っていた病気がでるかもしれない。
けれど待ってる人はその危険を冒しても移植を希望する。
切ない話ですね。
アンジェラが今まで言う3D のカメラを作りエイミーを一足先にルーブル美術館に送った。