いっそのこと、ブースとブレナンは破局してもいいから、早くクリスティンを大人にしてクリスティンメインにやったらどうだと思う。
ブースの家庭もまだ小さかった頃は、父親が暴力をふるうこともなかった。
ブレナンの家庭も15歳まで両親は怪しげな強盗をしていたが、15歳で両親が消え、ブレナンが里子に出されたあたりから、ああなったと言ってるんだから…。
2台目「ボーンズ」としてクリスティンを据えて、母親の、テンペランス・ブレナンとの丁々発止をまじえた話でもいいんじゃないの?
かつて、人気のあった外国ドラマの「奥さまは魔女」でも娘のタバサを主役にしてリメイク作ってるし…。
ってなことを、ふと思いました。
ハリウッド事情はあまり判りませんが、大抵、自分がどれほどメインに近いかは大きな問題になります。
日本だと「W主演」とかなり制作サイドが頑張ってるな~と思う場合は、この自分の役が上か下かで揉めるのを防ぐためと思っていい。
かつて映画の全盛時代は、自分の名前が上だ下だで殺人すら起きかねないくらい大きな問題になった。
それで、結局言い過ぎて、その会社の映画に出演できなくなって窮地に陥る俳優もいたほどです。
「ボーンズ」でいくと
・ブレナン
・ブース
その次にくるのが、実は
・アンジェラ
そして
・サローヤン
・ホッチンズ
今までは
・スイーツ
という順番だった。ここまでがレギュラーです。
次に来るのが、その週の実習生です。
これは「ボーンズ」の問題なのか、ハリウッドがそういうやり方なのか判らないけど、実習生は日本では普通、準レギュラー扱いになるんだけど、ゲスト出演扱いになってる。
でも準レギュラーだとある程度縛られるから、その都度交渉してくれるゲスト出演の方が俳優はやりやすいかもしれない。
でもゲスト出演だと、スタッフと上手くやれない、どうも視聴者ウケが悪いというのがあれば、自然に消えていく運命かも…。
ここは国が違うので、確実にそうですと言えない。
当然キャストとして上にいれば、台詞、出番は多い。
「ボーンズ」が上手いのは、ここなんです。
あくまで私が見てるのは演出も入り、俳優が演技してるので、台本通りかどうか判らない。
ここから先は、将来シナリオライターになりたい。海外に挑戦したいという方以外は読み飛ばして下さい。
台詞の割り振りが上手いのですよ。
特に専門的な骨の解説などをする、その後に視聴者に判りやすいように「それは、殴られたってことね」という台詞と入れてまとめる。
ここの割り振りが上手い。
実習生などに解説をさせて、まとめはメインのキャストに言わせる。
ちゃんと華を持たせる台詞ふりになっている。
だから、実習生などでもそれなりに見せ場はあるし、メインも引き立つ。
メインが引きたてば、実習生などの俳優も引き立つという役割の台詞ふりが凄いしっかりできてる。
これはいちいち、あらすじっていうか…とずっと書いてきてるから気付いたことです。
昔から、作家の世界には好きな作家なり決まった作家の本を原稿用紙に全て書き写して構成などがどうなっているか、勉強しろというのがあります。
うちは師というとつかこうへい氏になりますが、つかさんも基本はちゃんと踏んでいる。
その上でぶっ飛んだ書き方をしていく。そして更にぶっ飛んだ演出を付けていくという…中々素人が真似しようとしてもできないものです。
私も3年、つかさんの台本を読み込んで、ああ~と思った口ですから。
それくらいしないと判らないんです。
特に「ボーンズ」の場合は遺体の死因解明のために専門用語を使うので、他の番組と差を付けるために、今まで遺体についての話をしていたのに、すらっと恋愛の話に切り替わる。
これも台本作ってる人の割り振り方が上手い。
そろそろ飽きてくるなってところで、柔らかい下世話な話に切り替える。
これは演劇の世界にも、小説にも言えることだと思います。
緩急ができてるんですね。
でも、突然、話が切り替わるから、それを話す俳優さんの力量も凄いと思いますよ。
この凄さで成り立っているのが「ボーンズ」なのです。
まあ、別に娯楽として楽し分には全くどうでもいいことなんですけどね。
でも、視聴者が面白いと漠然と感じる理由もこういうところにあるのです。
でも、これが日本のシナリオで通用するかというと…多分、難しいです。
私が以前、どこかで書いた「法医学教室の事件ファイル」という土曜ワイド劇場で放送している物を見た方がいいです。
日本は人情や、遺体に対しての慈しみの気持ちのシーン遺体と対話シーン《私が必ずあなたの遺体からあなたが伝えたかったことを伝えるわ、だから教えて)がないとまず無理です。
ただ、こういう法医学…法人類学とどれほど違うか、どうも不明ですが、元々は米国ドラマが初ですが、そのモデルになったのは、トーマス野口という日本人の法医学者です。(トーマス野口は純粋な日本人です。あちらにいるときは、通り名として《トーマス》を使ってますが、日本育ちの日本人です。彼が、マリリン・モンローを検視し、やがてはJFKも検視することになります。だからスター専門検視官の異名を馳せた人です。
だから「ボーンズ」の基本ですら、日本初と思って胸を張っていいのです。
そういう日本人が過去にちゃんといるんだもん。
と、とりとめのない話になりましたが…。
本当は、なりたいという人には、首根っ子捕まえても、ここが凄いのよっっ、といいたいくらいです。