大阪水曜ほっと集談会一世てす。
還暦になり、もう一度赤ちゃんに戻った私です。
永遠に大人に為ることもなく、また振り出しに戻ったということでしょうか?
ところで先日可愛い男の子の赤ちゃんをみました。
手足を精いっぱいバタバタさせて、時折真っ赤になって泣くのです。
それがまた可愛い。
ところで人間的な成長とか幼弱性の打破とか、大嫌いなフレーズです。
人間的な成長とはどういう意味なのでしょうか?
何をもって成長と呼ぶのでしょうか?
幼弱性を無くして、人生何が面白いのでしょうか?
森田先生は、純なる心を大切にされていましたね。
森田先生そのものが、好奇心に満ちた子供のような一面を持つ方だったと私は思います。
幼弱性は打破できません。
幼弱性とは好奇心の源です。
期待されたり成長を求められたりする生き方は、息苦しい。
神経質タイプの中には、学生時代偶然成績が良くて教師や親の過度な期待に押し潰されそうになった人を見かけます。
期待通りになれない自分を受け入れられない。
そんな人に私は、大好きな詩人吉野 弘氏が生まれたばかりの愛娘に向けたある詩の一節を贈りたいと思います。
唐突だが奈々子
お父さんは お前に多くを 期待しないだろう。
ひとがほかからの期待に応えようとしてどんなに自分を駄目にしてしまうか、お父さんは、はっきり知ってしまったから。
お父さんがお前にあげたいものは健康と自分を愛する心だ。
ひとがひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ。
自分を愛することをやめるときひとは他人を愛することをやめ世界を見失ってしまう。
自分があるとき他人があり
世界がある。
(詩集『消息』1957年刊)奈々子へより一部抜粋
2022.11.3 一世