Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

政治にもインフォームドコンセントを

2011-03-21 | 想い・雑感
起こりうる合併症 危険性を説明していなかった

という理由で
医師が裁かれることが多い

起こりうるすべてを説明することなど不可能だが
医師は
できる限り説明するように努力している


情報開示を! 説明を!
政権与党だった自民党に求め続けた民主党
与党になるや否や
これまで以上に情報を出さない政党となってしまった

東電幹部もしかり

情報隠ぺいによって国民が被害をこうむった際は

説明責任を果たしていないとして医師を裁く裁判官には
きっちりと関係者を裁いていただきたい

2011-03-20 | 想い・雑感
たちまちのうちに姿を変えてしまった棲家
そこへ帰ることが叶うのか否か
今はわからない

あったはずの我が家が影も形もなくなったその場所に
もう一度団らんの場を作ろうと思うか否か
今はわからない

しかし与えられた命
どこで継いでいくにしろ
豊かに育んでいってほしい

すべての被災者に幸あれ

命を守る努力を続ける人々
すべてに
幸あれ

即今

2011-03-19 | 想い・雑感
人生の最後を
どのように迎えるかを考えるのは
大切なことだろう

だけど
まったく
考えもしなかった状況で
死を迎える人が
多数いることを
改めて見せつけられた

今をいかに生きるか

そう

「今」

でしょう

座り続けて

2011-03-18 | 想い・雑感
病室を覗くと
ただベッドに座っている

座っていると
下肢の浮腫がひどくなるのだけれど
ただただ座っている

体を横にすると
呼吸が苦しい
というわけではないというのだが
座り続けている

横になり
眠ってしまい
そのまま逝ってしまうことを
恐れているかのように

座っている

時が近づく

2011-03-16 | 想い・雑感
ずっと外来で頑張ってきたMさん

いよいよきつくなり緊急入院
朝急に激痛が出現
ただちにモルヒネの持続投与を少量から開始
小康状態

再発がわかってから4年
手を変え品を変え
治療を行ってきた

数か月前に
抗がん剤治療をやめる
という決心をして以来
心は定まっていたのだろうか

痛みが軽減したのちは
また穏やかな顔となり
すでに有効な手段を取れない私に
感謝の言葉までかけてくれる

尿量が随分減ってきた…

スケール

2011-03-15 | 想い・雑感
人の時間間隔で1000年に一度といえば
ずいぶん間隔があいている

でも
地球の時間スケールでいえば
日常茶飯事の出来事かもしれない

また
人は
砂上の楼閣
という言葉を用いるが

地球からすれば
砂も 地殻も
大差ないのだろう


帰郷

2011-03-14 | 想い・雑感
いよいよ最終コーナーを迎えた
癌末期の50代男性
母親が呼び寄せたのか
東京で学生生活を送っている息子が帰郷した

「停電とかで電車が止まったりするということで
帰ってきているんですよ」
とお父さん

息子さんも
お父さんの体調が悪いから帰ってきた
とは言いにくいよね

旅立ってしまうと二度とお話しできないから
しっかりお話ししてください



いらぬ世話かもしれないが
息子さんに一言声をかけさせてもらった

断絶

2011-03-14 | 想い・雑感
「川の流れ」を3月10日にアップしたとき
ナイアガラの滝や
映画 帰らざる河
などをイメージしていた

上流から滝の方向を見ても
滝自体は全く見えない
そこに明日はどうなるかわからない
というイメージを重ねていた

まさかその翌日の3月11日に
日常の断絶の凄まじさを見せ付けられるとは
思いもしなかった

この断絶は滝どころではない

私の想像力では
海底で盛り上がった巨大断層をイメージすることは難しいが
前後に連続性を求めることが極めて困難な激変

予測不能の未来があることを
あらためて思い知らされる

手術中

2011-03-13 | 想い・雑感
地震発生の時刻からして
東北にある総合病院では
多くの手術が行われていたと思うのだが
どういう状況だったのだろうか

特に最近では
鏡視下手術が増えており
モニターを見ながらの手術となる

そんな時
突然揺れだし
画面も消えればお手上げである

ちょうど出血でもしていれば
予備電源に切り替わる時間が
とても長く感じられるだろう

また
手術室は
1階とか2階とかに作られていることが多いが
手術室ごと突然津波に襲われたりした病院はないのだろうか

想像するだけでも
身の毛がよだつ

電力不足

2011-03-13 | 想い・雑感
電力供給が不足する可能性があるとのことで
電気の使用を控えるようにとのアナウンスが流れていたが
どの地域の人間に言っているのかわからない

中部 関西 中国 四国 九州
のすべての人間が対象のアナウンス?

また
総合も教育も同じ内容を流すNHKさん
どうせ同じなら
どちらかシャットダウンしたら
電力使用が減ると思いますけど…

川の流れ

2011-03-10 | 想い・雑感
川の流れを人生になぞらえることがあるが
最近そのような比喩を聴くことが少なくなったような気がする

現代人が川を眺めるときは
多くは道や土手からだから
川の来し方(過去)と行方(未来)をある程度見通せる場所に
身をおいていることとなる

しかし人生は過去を振り返ることはできても
未来は多少見えているようで全く見えていないことが多い
そこに川と人生を並べてみることに違和感を覚えるのだろうか

一昔前の映画や漫画では
川を下る途中で
滝から落ちそうになったり 落ちてしまったりという場面を
時折見かけたが
最近はほとんど見ない

きっと
川を
流れて行く通り道として実感できる人が
少数派になってきたのでしょうね

それと共に
そこに人生を見ることも
少なくなってきたのでしょうね

過剰な報道 バッシング

2011-03-04 | 想い・雑感
カンニングは当然不正である
受験という戦いの中では
ズル
である

だからと言って
一面トップで扱うようなものなのだろうか

少年の過ちを
徹底的に暴きつくすほど
大人は清廉なのだろうか

国家公務員による年金泥棒
遅々として政治が進まない状況を作る給料泥棒政治家
市民に銃口を向ける君主
などなど

はるかに重大と思われる事項に対して
徹底的に向かい合うこともなく
興味の向く出来事に焦点を合わせるようなメディア

要らぬものだ


さらに個人情報保護の観点からみても
全く許し難い報道内容であろう

一人の少年を必要以上の罰から守ろうという
未成年者の未来を守ってあげようという
記者一人も
教育者一人も
政治家一人も出てこない国なのか

しめくくり

2011-03-02 | 想い・雑感
三度の大きな手術を乗り越え
数年にわたる抗がん剤治療を受けてきたOさん

営業で全国を飛び回っていただけあって
冗談を交え
張りのある声で
よくお話しされていた

しかし
昨年末からの
病勢は
Oさんから元気を奪った

本人と家族(奥さん)の希望で
ひと月ほど
自宅介護となったが
ここにきて やはり
入院が必要になった

ベッド上から動かず
表情に変化はなく
ほとんど言葉を発することもない

皮膚は土気色になり
尿量は減り
ほとんど目を閉じている

しかし
反応はほとんどないにしろ
眼を開いた時には
その奥に
確かな意思を感じる

何を思い
いつの時代を回想し
どう考えているのか

もう語ってくれることは
ないのだろうか

選択肢は増えたけど

2011-03-01 | 想い・雑感
21世紀になり
抗がん剤の種類が
ずいぶん増えた

しかし現状では
固形がんの多くは
抗がん剤では根治できない

高価な薬剤がいろいろ出てきたが
生存曲線を
せいぜい数か月右にずらすだけ

その数か月が
個人にとって
とても価値ある場合も少なくないが

その間に
何を考え
何をなすか
きっとそれが大切

ただ
わが身に当てはめて考えると
難しい

だから
治療手段を
いろいろ説明することは
容易だが

治療手段がなくなるときに
何を語るのか

とても難しい

結局
自らで答えを出すしかないのだろうが