Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

気疲れ

2012-08-31 | 想い・雑感
これまで2回ほど立ち寄りの湯として利用した旅館
宿泊客以外の利用客が少ないのか
3時過ぎに訪れると
2箇所にあるお風呂のいずれも
ほとんど独り占め状態で楽しむことができる

そこは大きくて白い犬が営業部長をしているので知られているようだが
先日訪れた時は体調を崩してダウンしているとのこと

お聞きすると
俳優も泊まりがけのロケが数日感行われたようで
そのワンちゃんも引っ張り出されたとのこと

どうもその時の疲れが出ている様子で
お腹の調子が悪いようでした

やはり犬も気疲れするのでしょうかね

キャッチボール

2012-08-29 | 想い・雑感

子供の頃
父とよくキャッチボールをした
幼稚園に行く頃には恐らくもうしていたような気がする
ボールを受けては返す
それだけのことだが
随分と楽しかった

キャッチボールをするとき
投げることに一生懸命だったような気がするが
投げる前にボールを受けなければ始まらない
そして投げるときも
相手が受けやすいように投げる必要がある

これまで
言葉のキャッチボール
という言い回しをなんとなく使ってきたけれど
はたしてきちっと相手の言葉を受け取っていたか
そして相手に届きやすい言葉を返していたか
と考えてみると
どうも心もとない

実際のキャッチボールと違い
言葉を受け取らなくても
どんどん言葉を投げかけることができるばかりに
ついつい自分から言葉を出すことばかりに
注意が向いているように思う

医療の現場はもちろん
実生活においても
きちっと言葉を受けた上で返すことによって
はじめてコミュニケーションが成り立つのでしょうから
言葉のキャッチボールの意味合いを
今一度噛み締める必要がありそうだ

2012-08-28 | 想い・雑感
昨夜夜空を見上げると
いくつもの雲が北に向かって体を伸ばし
その全てが北に向かって進んでいる

勢力の強い台風が東シナ海を北上中との話しだったのだが
ここまで空全体が北に向かっているような動きを見たのは初めて
その大きさが伝わってくる

手術が終わり帰宅は深夜となったのだが
バイクでの帰宅途中
何度か煽られた
走行中はまだ良いのだが
信号待ちのところで横風を受けると
支えるために力が入る

その風も一定ではないので
押されたり 緩んだり

帰り着くまで緊張を強いられた

演じる

2012-08-26 | 想い・雑感
生きていく上で
人は様々な役を演じることになる

個人的付き合いにおいて
職場において
地域において
家庭において…

でもそれらは
日常の中で自然に振舞っている状態
役者のように役作りをしているわけではない

医療研修の中で
ロールプレイを経験した

麻薬を使い始めるとき
手術不能の進行がんであることを伝えるとき

という二つのシナリオにおいて
医師 患者 観察者
の三役を演じるというもの

役を作って演じるということを
まやかしだと思っていたのだが
なかなかどうして
演技と分かっていても
視点が変わることによって
見事に自分の心の動きが変わる

日常診療を今一度見直す必要がありそうだ

燃費

2012-08-25 | 想い・雑感
現在乗っている車は
ガソリン補給後の燃費が表示される
リッターあたり何km走っているかが
細かく出る

特に補給直後は
燃費がめまぐるしく変わる
そんな時見ていると
信号などで止まっているあいだに
みるみる燃費が下がっていく
停止時のエンジンストップが大きいことがわかる

でも古い人間なもので
一旦止めたエンジンがかからなかったら困るなぁ
と思ってしまい
なかなかエンジンを切る勇気が出ない

信号待ちが終わり
スタートして加速していくときも
燃費がすっと落ちていく

ということは
信号待ちをなるべく少なくするのが良い
ということになる

街中を走っていると
わざとストップ & ゴー させているとしか思えないような
信号群に出会うことがある

交通状況などを判断して
少しでも多くの車が止まらなくて良いような
スムーズな流れを作り出すような
タイミングで信号が変わるように
コンピューターを駆使してできないもんかね

胃癌の治療法選択 1(遠隔転移あり)

2012-08-24 | 胃の診療

胃癌が見つかった後は、治療方法の選択が必要になる。その際にはまず遠隔転移の有無が治療法を大きく分ける。◆肝臓、肺、腹膜その他胃から離れた臓器への転移や、遠くに離れたリンパ節に転移が在る場合には、基本的に根治手術の対象にはならない。延命を目標とした化学療法やQOL 改善のための対症療法(緩和手術を含む)が治療の主体となる。◆この遠隔転移の有無を調べるために、超音波検査やCT検査、時にPET検査などを行い、進行度評価を行うわけである。◆ただし,細かく見ると、肝転移があっても時に切除可能なこともある。また大動脈周囲のリンパ節転移や腹水にがん細胞が浮いているという条件のみで遠隔転移ありと判定された場合は、いくつかの治療を組み合わせることにより、治癒へ導ける可能性があり,個々の患者さんで検討する必要がある。

独立独歩

2012-08-23 | 想い・雑感
自分のことは自分でやれ

独立独歩の精神を絶対的善とするような指導をうけ
実際に自分の力で自分をコントロールしながら生きてきた
という人が
自立的あるいは自律的に物事を行うことができなくなると
とても悲しくなり
絶望してしまうこともあるだろう

目に見える形での
人からの手助けなしではやっていけなくなる癌末期の状態では
人をそのような絶望に押しやることもおおいだろう

だけどそこで絶望せず
なるようになると身を任せ
差し伸べてくれる手に素直にすがることにより
他者と時間の共有ができたり
人との関係性を築けたり
生きることへ感謝できたりすることもあるだろう

絶望せずに
今できることを行い
できないことは無理などせず
今を大切に生きることにより
限られた命を最後まで輝かせてみたいものだ

自分の命?

2012-08-23 | 想い・雑感
一旦自分のものだと思えば
それを手放したくなくなる

今ある命も自分のものだと思い
手放したくなくなる
どれくらいの年月手元においておけば
満足となるのか
それには際限が無い

奇跡といえる確立で
この世に生を得た
そのことだけで有り難いと感謝すれば

また
自分の力で生まれてきたわけではなく
生かされているのであり
いまある生が必ずしも自分のものではないとわかれば

どれくらいの長さを生きるかではなく
今を生きている喜びをかみしめ
感謝することができるかもしれない

術後透視

2012-08-22 | 想い・雑感

食道がんの手術で
食道を切除したあとには
胃の形を整えて引き伸ばし
首のあたりで残った食道とつなぐ場合が多い

昔はこの手術のあとには
2~3割の人が縫合不全といって
食道と胃のつなぎ目から漏れる
という事態になっていたとされるが
今はせいぜい数%だろう

それでもお腹の中の臓器である胃を
首の高さまで引き上げるわけだから
血液の循環も悪くなりがちで
他の消化器ガンの手術に比べても
縫合不全が起きやすいことに変わりはない

術後1週間ほどして
ガストログラフィンという造影剤を使い
造影検査を行う
うまく飲み込めるかを見るとともに
つないだところに漏れがないかを確認する

透視画面を見ながら造影剤を飲んでもらい
食道から胃 十二指腸と
漏れなく スムーズに流れていくと
ホッとする
患者さんも 外科医も

さあ 食事を再開しよう


立ち位置

2012-08-21 | 想い・雑感
外来診察室でカルテに記載しているとき
遠雷が聞こえた
室内にいるから
遠くに聞こえただけかもしれない
意外と近いのかもしれない

ブラインドに少し遮られた窓から
駐車場のアスファルトが見えるが
日が差しているように見えるし
雨など降っていない

同じ雷を
病院の外で聞いた人
もっと近くで聞いた人
積乱雲の下で雨に打たれながら聞いた人
皆その聞こえ方や感想は違うだろう

同じ事象に対しても
人の立ち位置により
その人の経験 感想 思いは
当然異なるという当たり前のことを
改めて思う

全く同じ経験などありえないのだ

そこを同じと勘違いするところに
人付き合いの上でのズレが生じてくる


顔を見に

2012-08-21 | 想い・雑感
胃癌の手術が終わり
6年半が経過したSさん
呼吸機能低下に関してはY病院
肝臓に関してはI医院
という風にかかっているので
胃癌に関してはもう卒業でいいですよ
と申し上げるのだが
三ヶ月に一度通ってこられる

何か変調があったら…
という不安から
関係が途切れるのが怖いのでしょうか

変わったことがあればいつでも連絡してください
と申し上げているのですが
いや 顔を見ると安心するから と
また三ヵ月後の受診予約をして帰っていかれた

私はいいけど
通うの大変じゃないのでしょうかね
少し息切れしながら診察室に入ってこられるのですがね

肥えたい

2012-08-21 | 想い・雑感
胃を切除した後は
食べられる量の減少や
消化能力の低下などが起こり
最初のうちはどうしても体重が減ることが多い

減ると気になるし
周りからもやせたといわれ
患者さんとしたら「肥えたい」と思うことが多いようだ

術後半年 一年と経過すれば
体調も落ち着き
体重の変動も少なくなってくる
そのとき元気に体を動かせるのであれば
それでいいと思うのだが
肥えなければ という呪縛から逃れられない人がいる

体重が落ち着いた辺りが
いまの体にとってちょうどいいのだ
と思って
無理なんかしないほうがいいのですがね

居場所

2012-08-20 | 想い・雑感


ここはおいら(私の)場所
しばらくはこのベンチで休んでるんだから
邪魔しないでね

こういう風景に街中で出会うと
ホッとする
逃げようともしないから
怖い目にはあっていないのだろうね

幸 不幸

2012-08-20 | 想い・雑感
幸と不幸は
人の気持ちが決めるのだろうが

実際のところ現前の出来事が
幸なのか不幸なのかは
人生が終わってみなければ
わからないものだろう
いや終わってみてもわからないかもしれない
ひとつの事象には
多くの側面があるから

でも
現時点で不幸と感じる出来事は
誰でもできれば避けて通りたい
病気なんてものも
そんな不幸の代表でしょうから
病気にならぬよう普段から養生することは大切でしょう

でも病気にかかってしまったら
もう逃げるわけにはいきません
きっちり向き合い
できることをやっていく
これしかありません
どんなに頑張っても不治とわかれば
受け入れるしかありません

そんな時
そこに幸 不幸 どちらを見いだせるか
どんな時でも どんな中でも
幸 を見いだせるようになれば
それが幸せな生き方なのでしょうが

在宅

2012-08-19 | 想い・雑感
在宅で患者さんを診よう
という医師が
少しずつ増えてきた
嬉しいことである

そして
在宅で対応してくれる医療内容も
人によってはかなり広い範囲を担当してくれるようになってきた

この処置をしてくれる医師がいたら
ご自宅で療養できるのに…
この症状に対する対応をしてもらえたら
家族と一緒に過ごしていただけるのに…

とこれまで思っていたことを
やってくれる医師が出てきたということ

積極的がん治療はしたくないと言われ
緊急的症状は解決したRさん
在宅看護 在宅医療 のハードルを超え
いよいよご自宅に戻ります