Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

矢が尽きる

2014-02-28 | 想い・雑感
この薬が効かなくなったらどうなるんですかねぇ…?
う~ん なかなかむつかしいことになりますねぇ…

GISTという腫瘍に対して
第3の矢となるスチバーガというお薬を開始したYさん
3週間内服し1週間休薬というサイクルで治療をするのが基本
初回の3週間の間に
しこりは柔らかくそして小さくなり
症状もなくたっていたのだが
たった1週間の休薬期間にまた痛みが出現

2コース目に入って三日でまた症状が軽くなり始めた
Yさんはこの薬を魔法の薬と呼ぶのだが
その魔法が効かなくなったらどうなるのか
わかっていてもついつい口に出して問いかけたようだ

今のところ
もう第4の矢となる薬剤は存在しない

GISTの治療という意味での魔法が効かなくなって
つらい症状をなるべくとってしまう
そんな魔法をかけてあげる努力をしなければならない時期が
もう近づいてきている

ともに

2014-02-19 | 想い・雑感
胃癌の手術をして無事5年経過し
私の外来を卒業したMさん

数年経過して大腸がんが見つかり
手術をうけた
それほど大きなものでなかったが
少しだけリンパ節転移があったとのこと

そちらも無事に経過していたが
数年後に両側の肺転移が見つかった
それぞれを手術で切除し
画像検査では明らかな転移はない状態となった

その後も抗がん剤治療を継続されていたが
次第に腫瘍マーカーが上昇していった
画像でははっきりしないが
腹膜播種再発と考えられた

肺炎を何度か繰り返し
その都度奇跡的回復をみせつつも
全身状態は次第に悪化していった

回診すると
見せてくれていた笑顔も徐々に少なくなり
最後を迎えた

最初の手術から10年近くが経過している
その後半は癌とともに生きる人生となった

そう
癌は多くの場合
いきなり死を突きつけられる病ではなく
生きていく時間を与えてくれる病といえる

悲しむ

2014-02-15 | 想い・雑感
いつか死ぬって
知っています
でも本当に知っているかというと
実はよくわかりません

まあ
自分が旅立つ時は
自分では経験できないのだから
わからなくも良いかな

人の死を
悲しめるのも
自分の死を
実感できないし
経験もできないからかもしれませんね

ありがたあことです

とにかく
今を いまを 大切に
一歩一歩

いま

2014-02-13 | 想い・雑感
突然の訃報

つい先日まで
元気な顔を見せていた人

二度と帰らぬ今だとわかっていながら
うかうかと手のひらから取りこぼしていく時間

当たり前にまた会えると思い
一期一会である事実を見過ごしてしまう

なにかできることはなかったのかと振り返るが
時は帰らない

持続皮下点滴

2014-02-11 | 緩和医療
何度も点滴のために針を刺していると
血管が固くなるし
時にはつぶれてしまうことになる

ベテラン看護師が探しても
手足にはもう針をさせる血管が
見つからなくなる時がやってくる

それでも食事を摂れなくなったひとを前にすると
少しでも栄養をつけてあげたくなるのが人情
家族も点滴継続を望み
手足を抑制したうえで
点滴を継続する
場合によっては太い血管に直接カテーテルを挿入することもある

そうなってくると
せっかく血管に入った針を抜いてしまっては困ると
患者さんは手足を抑制されたりもする
これって本当に患者さんが望んでいることなのか
家族も医療者も一度は考えたほうがよい

死がまじかに迫った体は
水分も栄養もそれほど必要としていない
補給もほどほどにしたほうが楽になることも多い

そんな時に用いる手段の一つとして
皮下点滴というのがある
一日に500ml程度の点滴を
ゆっくり時間をかけて皮下に点滴するのだ
針は血管に入っているわけではないので
何かの拍子に抜けたってどうってことはない
安全性が高く患者さんへの負担も少ない方法だ

寒邪

2014-02-09 | 想い・雑感
どうも今年の冬は体調を崩しやすい
それほど無茶をしているわけでもないのだが
カゼにかかったような不調がやってくる

寒気 頭痛 食欲不振 

どうも体が冷えやすいようだ

寒邪が容易に体に侵入してくるようで
なかなか体が温まらないと思っているうちに
体調を崩している

さあさあ
今夜は
暖かくして
眠りましょう

ソチ

2014-02-07 | 想い・雑感
気が付けば
ソチ五輪

時の流れが速いと
わかっているつもりではあるが
長野で行われた冬季オリンピックから
もう16年が経過したとは驚きだ

また年齢とともに
過去にさかのぼって見通しやすくなるのか
札幌オリンピックですら
そう遠くないもののように感じる

ただ
若いころなら
未来なんて言うのはずっと繋がっているイメージだったが
「○○年頃には実用化の見通し…」
なんていう話を聞くと
生きていれば何歳か 間に合うか
と反射的に思ってしまうところをみると
なんだか近づきつつあるのを
感じているんでしょうなぁ

エンスト

2014-02-05 | 想い・雑感
一旦バイクで走り始めたら
ガソリンが切れない限り
エンジンが途中で止まるなんてこと
考えていない

先日帰宅途中
エンジンの回転が不安定だなぁ
と思いながら走っていたら
自宅近くの主要道路の真ん中で
いきなりエンジンストップ

いやぁ
こけなくて良かった

何とかごまかしながら家まで到着
バイク屋さんに連絡を取り
取りに来てもらった

結果は
エンジンにガソリンを供給するモーターの不具合
それって致命的じゃないか

普段は全く気がつかずに
動いて当たり前と思っているのだが
調子が悪くなって初めて
いろいろな部品に支えられてバイクが動くことに気がつく

私たち一人ひとりが
なにか起こったときに
普段気がつかぬ様々なことに
支えられて今を生きている
と実感できるように

それにしても
エンジンが止まったときは
少々あせりました

足あと

2014-02-02 | 想い・雑感
目の前の一人
その向こうに多くの人が
繋がっている

そんな事を
少し実感させてくれるので
足あとというサービスを
時に覗くことがあった

私のページに足あとを残してくださった
Aさんのぺーじを訪問し
そのAさんを訪問していたBさんを
さらに訪問
というのを数回行っただけで
初めてのブログに辿り着く

なかなか面白いしくみでしたが
そのサービスが終わったのですね
それならブックマークに残しておけばよかった
とおもうブログもありましたが
時すでに遅し

まあご縁があれば
またそういうブログとも
再開できるでしょう

体力

2014-02-01 | 想い・雑感
今日は天気も良く暖かくなるとの予報だったので
4か月ぶりくらいにツーリングに出ようかなと考え
そろそろ寝ようかと思っていた
昨夜の12時

病院から電話
当直医からの連絡で
消化管穿孔と思われる急患ありとのこと

診察すると確かにその通り
2時過ぎからの緊急手術となった

朝8時頃に帰宅し
少し休憩したのちに
バイクで出かけた

ところが途中で随分と眠たくなってしまい
ダム横の公園のベンチで横になると
一時間ほど寝入ってしまった

当直をしようが
夜間の緊急手術をしようが
翌日はしっかり遊んでいた若いころとは
当然ながら全く違う

早々に家に帰り
炬燵に潜り込めば
気が付いたのは
日暮れ後でした