Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

磨耗

2009-11-29 | 想い・雑感
ツーリングのお誘いを受け
8台のバイクで出かけた
峠に近づくと
湿った落ち葉でバイクがすべる

峠についてタイヤを見ると
かなり磨り減っており
スリップするのは
落ち葉のせいだけではなさそう

今のバイクも9000Km以上乗っているので
そろそろタイヤ交換しておかないと
ワインディングコースには行けない

「タイヤは命を乗せている」

「はい。わかりました。」

本能

2009-11-29 | 想い・雑感

本能のままに行動する
という言葉を使うとき
理性による制御が効かず
欲望のままに生きているようなイメージをもつ

しかし
動物はおそらく本能に忠実に生きているはずなのに
必要以上に餌をとったり
仲間を無闇に傷つけたりしない

人ももう少し本能に対して謙虚になり
体の声に耳を澄ますことが必要なのかもしれない

本能のまま というのと
欲望のおもむくまま というのは
きっと違うのだ

癒着剥離

2009-11-27 | 想い・雑感
開腹手術を行うと
お腹の中には何らかの癒着が生じる
癒着というのは
本来の正常解剖からすると
くっついていない組織や臓器が
くっついてしまうことで
手術に伴なう炎症により
ほとんどの場合大なり小なり癒着が起こる

だから手術の既往がある方に対して
手術を行う場合
どの程度の癒着があるかによって
手術の難易度が大きく変わる

政官財の癒着を取り除くことが難しいように
腹腔内の癒着を除いていくことも難しい

癒着剥離をするのはわりと好きだし得意だが
それでも途中ため息が出るようなこともある

そして
どんなに難しい手術になっても
それが手術点数に反映されない
現在の点数制度に疑問を感じたりもする


十数年前に胃癌の手術を受け
数年前に大腸癌の手術を受けたKさん
また大腸に癌ができ三回目の手術となった
皮膚のケロイドや術前のCTから
癒着の存在は覚悟していたが
いやー 大変だった
通常の3倍近い時間がかかった
無事終了してよかったけど 疲れた

想像力欠如

2009-11-25 | 想い・雑感
子供がいたずらで道にロープを張り
自転車で通りかかったその子の友達が転倒し死亡
その後月日は流れ
子を失い 離婚をした母親が
いたずらをした子供だった青年と出会う
そして事実を知り その青年を殺害

という推理ドラマを見た記憶がある

その中では小学校低学年の男の子のいたずら
という設定だったが
いくら子供とはいえ
実に不快な行いだと感じた


最近実際に道にロープを張り
それに引っかかった女性が頭蓋骨骨折という事件があった
ロープを張ったのは
15歳から18歳の男女だという
その年になって
自分のなしていることが何を引き起こすかを想像できない未熟さに
驚きと 強い怒りを感じる

未成年であろうと
きちっと罪を償わせてほしい




http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20091124-567-OYT1T01471.html

把手共行

2009-11-25 | 想い・雑感


私は歩くのが比較的早い
ついついさっさと歩いてしまう
歩む速度は人により違うので
別のことを考えていたりすると
同行の人を置いてきぼりにしてしまいそうになる

他の人の歩調に合わせることができるというのは
やさしさであり
その行為は布施ともいえる
と聞いたことがある

把手共行
手をとり
同じ速度で
同じ方向に向かって 
進んでいく

患者さんに対して
このように接することができればよいと思いつつ
せかせかと
日々を過ごす

それぞれの
考え
視線の方向
進む速度
望み
に 合わせながら
治療やケアをしていこうと思いつつ

死と歩む

2009-11-24 | 想い・雑感

生まれるとともに
死を運命づけられた私たちは
死とともに生きている
実際日々多数の細胞が体内で死に
多数の細胞が生まれてくるから
多細胞生物として生存している

しかしほとんど
そんなことを意識せずに生きている
意識せずに済む時に
わざわざ意識する必要もないのだが
とにかく死の影にびくびくすることなく
生きている場合が多い

ところが
癌を患い
実際に癌とともに生きている状況というのは
まさに人が死とともに生きているという事を
端的に示す
そして生と死が
表裏一体であり
死のない生など存在しないことを示す

だから
人は癌という病気に興味を持つのかもしれない

トゥー コムプリケイティッド

2009-11-24 | 想い・雑感

人物間の複雑な関係
人生の中での経験
それらを通じて一人の人間の中に巻き起こる様々な感情
それらの帰結として
その一人の人間がある事件を起こす

推理小説の中では
その絡まった糸を解きほぐしていくところに
興味がわく

しかしどんなに複雑な小説でも
100人 1000人 10000人と
人物を登場させることはできない
主要登場人物はせいぜい数人
多くても10人まで出てくることはほとんどない
その程度の複雑さである


体内で生きる一つの細胞
この細胞も
様々な関係性の中で生き 生かされているわけだが
その情報伝達の筋道たるや
無数としか言いようがない

30年前の生化学の教科書でも
十分複雑なもの(少なくとも私にとっては)だったが
今や細胞が受け取る情報
細胞の中で繰り広げられる情報のやり取り
それはもう理解できる域を超えている

抗癌剤は
そのごく一部を阻害して
癌を何とかしようとするのだが
進化の過程を生き抜いてきた我らが遺伝子は
何が起きても
細胞を生かし抜いていくしぶとさを備えている

細胞が生きるための情報のいくつかや
細胞が増えるための過程の一部を
抗癌剤で阻害したところで
癌を制圧することは難しい

無数に空いた穴のいくつかを塞いだって
水は漏れるのである

どこの穴をどのようにふさぐか
そこの決め手が見つからない限り
水は漏れ続け
癌細胞は
宿主が死ぬまで
生き続ける

術後補助化学療法

2009-11-24 | 想い・雑感

癌に対して手術を行い
診断できる範囲では
癌を取り除くことが出来た(根治術)と判断できる場合も
体のどこかに癌が隠れている可能性が高いと考えるときに
手術の後 抗がん剤を使用することがある

手術の補助として抗癌剤治療(化学療法)を行うという意味で
術後補助化学療法という



術後補助化学療法として薬剤が有効か否かを検討する場合
例えば1年間使用したものと 使用しなかったもので比較する
1年間使用したものの方が成績が良い場合
果たして 1年間使用すれば十分なのか
2年とか3年とか使用し続けたほうが効果が高いのかは
はっきりしない場合が多い

だからいつやめるかの判断が難しい

1年間使用のデータしかなければ
基本的には1年間使用した上で
副作用の有無及び程度と
ご本人の希望とを加味して
もうしばらく使用するかどうか決めることになる

やめる場合には
本人が納得しておく必要がある

薬を止めた後に再発が明らかになったとき
後悔するかもしれないから

永観堂

2009-11-22 | 想い・雑感
今年の京都は
地元のタクシードライバーに言わせると
どうも紅葉の具合がよろしくないようで
ここは というところがないそうだ

そんな中で
何人かの運ちゃんが勧めてくれたのが
永観堂

存在すら知らなかったのだが
行ってみた

今年の紅葉狩りは
ここで
十分堪能
満足した

http://www.eikando.or.jp/

2009-11-22 | 想い・雑感
高校の修学旅行で
苔寺に行った記憶はあったのだが
わずかに苔の印象が残っているだけで
どのようになっていたかは
皆目思い出せなかった

往復はがきで申し込み

入場は 3000円也

京都はどこに入るのも
お金 お金 お金

調子に乗って見学すると
えらい目にあいますな

苔寺には120種以上の苔が生えているそうで
なかなか美しい庭でした



あまり人の来ないお寺を拝観しても
やはりきれいな苔が生えているところは少なくない

死ぬまでにもう一度
わざわざ申し込んでまで
苔寺を参拝するかどうかと問われれば
う~~~ん…

死んで西方浄土へは行きたいが
西方寺は行かなくてもいいかな

くじ運

2009-11-18 | 想い・雑感
この時期になると
年末年始の当直が気になり始める
できれば正月くらいゆっくりとしたい
と思うのが人である
普段からしたくない当直
正月はなおさらである

だから
くじになる

だいたいくじ運が悪いと思っている人間が
見事当直を引き当てたりする

これって
やはりくじ運が悪い? それともいい?

絡む糸

2009-11-17 | 想い・雑感
何年か前に
同級生の身内の手術を行った

小 中 の同級生で
中学卒業後は行き来がなかったのだが
地元に帰り
そういう巡りあわせとなった

振り返れば
手術をさせていただいた方は
私の両親と同僚であったことがあり
中学の恩師の親友であり
私が知り合った弁護士の方の親友でもあった

なんとも不思議な縁である

生きるということは
知らざるうちに
さまざまな糸に絡めとられながら
気づかずに
進んでいくことなのかもしれない
そしてふと立ち止まったとき

ああ
すべてにおいて
生かされている存在なのだ   
 
  と

気づくものなのかもしれない

癌で死ねない

2009-11-17 | 想い・雑感

キャリアーに入れた酸素ボンベを引きながら
外来に定期検査に来られたKさん
診察室から出て行くときに

「若い女の子ならいいけど
こんなものをいつも連れて歩かないといかん」

と冗談めかして言いながらドアの向こうへ

胃癌の術後もうじき5年
再発の危険はほとんどなくなったが
最近間質性肺炎を患い
肺から酸素を取り込む力が急に落ちてしまった

今の状態は横ばい

家では
酸素と自分とをつなぐチューブを
随分長くして生活しているが
動くたびに
チューブが絡まるとのこと

癌を克服して
癌で死なない
癌で死ねない 人は
また新たな病を得ることも少なくない

たんぽ

2009-11-15 | 想い・雑感
学生時代
安ーいおでん屋さんに
ちょくちょくお邪魔した
学生相手の安い店の中でも
一段と安かった

そこで初めて
酒たんぽを見た

金属の筒に持ち手がついたもので
熱燗を頼むと
それにお酒を注ぎ
しばらくお湯につけたのち
コップにあったまったお酒を注ぐ
あれである

私はこれにえらく感激し
さっそく安いのを購入

下宿のストーブの上で沸いているお湯に
こいつを突っ込んでは
飲んでおりました

いまでは
湯のみにお酒を入れ
チーン
で出来上がり

便利と言えば便利だが
学生時代の
湯気と
たんぽと
コップ酒の風景も
懐かしい

寒い

2009-11-15 | 想い・雑感
寒冷前線が過ぎた後の
空気の流れ込みの勢いがなかなかすごく
寒気がどっと入ってきた

気持よくバイクに乗ろうと走り出したが
時折いきなりあおられる

走っているうちに
次第に体温が奪われ
寒さを感じる

これからしばらく
ツーリングは難しいかな