Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

骨髄癌腫症

2009-06-30 | 医療・病気・いのち
赤血球 白血球 血小板
などの大元は骨髄で作られる
その骨髄がやられると
貧血が進んだり
白血球が減少するため抵抗力が落ちたり
血小板が減少して出血しやすくなったりする

骨髄がやられてしまう原因はいくつかあるが
癌が骨髄に広く浸潤していく骨髄癌腫症も原因のひとつ

胃癌からこの状態になった場合
MTX(メソトレキセート)と5-Fuというお薬を組み合わせる
癌化学療法が第一選択とされている

しかし無効であれば
貧血が進行し
出血傾向が出現し
感染を制御できなくなる
という状態をただ見守るだけとなる
なかなか手出しが出来なくなる

そんな状態になった方に
その事実を伝えることは
さすがに憚られる
積極的にその事実を伝えるメリットも思いつかない

渇水

2009-06-29 | 想い・雑感
少し離れた市では給水圧制限が開始されている
その市の水がめであるダムの貯水率が6%台と激減
ダムの水が底をつく光景は
人間にとっては物悲しい

しかし人間以外にとっては
どうということはないのだろう

空気に触れる時間が長くなった
ダムの岸には
階段状に草が生え始めている



いきなり人類が滅亡しても
地球上にはさまざまな生命が存続し
地球もまだまだ長い期間
生き続ける

メディアが伝えるとおり
温暖化が進めば
人類の存亡に関わる事態になる可能性はあるだろうが
地球にとっては
痛くもかゆくもないことなのかもしれない

環境破壊の元凶がなくなるだけのこと

マイケル

2009-06-26 | 想い・雑感
航跡の波の中には平らに見える部分ができる
水の複雑な運動が互いの力を打ち消しあってできると聞いたが
周りとの対照でとても目立つ

しわくちゃのシャツにアイロンをかける時
一箇所のみにあてて離すと
当てたところのみが平らとなり
これもまた目立つ

人の顔でも
いろいろ手を加えた顔というのは
明確に不具合を指摘できなくても
なにか違和感を人に与える

マイケルジャクソンの表情というのは
まさにそんな印象だった
ジャクソンファイブで活躍していた頃の彼が
最も愛らしく輝いていたように思う

本人がどのような心の動きでその時々を選択してきたのかはわからないが
何か悲しさを感じさせる

一時代のシンボルの死を悼む

最後まで

2009-06-24 | 想い・雑感
「危ない時期を何とかよくしてもらって2ヶ月
この2ヶ月をもらえたことは
とてもありがたいのです」

「病室で幼い子供たちが勉強し
ときどき主人がそれを教えてあげる
そんな当たり前のことを
思い出として刻んで生きたいのです
今という時間を大事にしていきたいのです」


いよいよ積極的治療が行えなくなった
癌末期の患者さんの奥さんが言われた言葉


末期だからといって
投げ出すことなく
医療者として一つでもできることを行っていく
そういう姿勢を忘れずにいたい

派遣部隊

2009-06-23 | 想い・雑感
癌が進行すると
体のあちこちに
仲間を派遣し始める
そして支部ができると
そこでさらに仲間を増やし
転移が成立する

転移が起きた段階で
癌は全身に散っていると考えることになる

そうなると
手術や放射線治療などの局所療法では対抗できず
抗がん剤などを用いた全身的治療が必要となる
ただ癌を鎮圧できる可能性は低い

未治療の癌が転移を起こした場合
大元の癌(原発巣)は大きくなっている場合が多いのだが
どこかから癌が転移して大きくなっているリンパ節だけが見つかり
いつまでたっても原発巣が見つからないことがまれにある

仲間を送り出した後
本部が自然消滅したのだろうか

体には予期せぬことがいろいろと起こる
医学 などといっても
当然そのすべてが見通せるわけではない

鬼の雁木って何?

2009-06-21 | 
滝というのは当然水が落下しているものであろうが
雨が降らなければ水量が減りさびしい状態になる

鬼の雁木の滝



写真では
岩面がぬれているのはわかるが
水の落下はほとんど認識できない

その昔鬼でも登れないほど
けわしいところにあったことからその名がつけらた
とよくわからない説明だが
普段はもっと元気よく水が流れ落ちているらしい

今度十分降雨があったのちに
もう一度行ってみよう

痛し痒し

2009-06-21 | 想い・雑感
滝を見に行くということは
山間に入っていくことが多くなる
するとダムなんぞもちょくちょく目にすることになる

梅雨入り宣言後
からっとした陽気が続いたのもあり
ダムの水位はかなり低い

ツーリングに出るには晴れているほうがありがたいが
ここらあたりで梅雨らしくなってくれないと
まずいよね

しばらくおとなしくしてますから
ちょっぴり恵みの雨をお願いします

視界不良

2009-06-21 | 想い・雑感
先日
やまなみを抜けていく高原の道を
バイクで走った

下界はよい天気だったのだが
ぐっと登り始めると
みるみる霧に包まれ
小粒の雨がヘルメットのシールドを濡らす

視界は極めて不良
Uターンするにも反対車線を来る車が認識できないので
怖くてできない

先で右に曲がるのか左に曲がるのかわからない
対向車線を走るトラックのヘッドライトがいきなり現れ
後ろへ飛んでいく

背後から車が来ないかと気になる

とにかく怖い30分だった

しかし考えてみると
人生だって同じ
先が見えてるつもりになって
のほほんと生きているが
じつは視界は全く不良

移り気

2009-06-19 | 想い・雑感
バイクが2代目となった
初代と同様中古車を購入
400ccから800ccへと排気量アップ
乗るとまったく違う乗り物と思わせるほど感触が違う
そして何より遠出が楽になった

まえなら一日で200km近く走れば疲れたが
今回は300kmくらいはいけそう

他県への出動が
増えそうな気配

すでに増えてますけど・・・

虐待の可能性は

2009-06-19 | 想い・雑感
小児期に脳血管障害を起こすことは稀だろうから
その時期に脳死に至る出来事とすれば
頭部外傷や心停止による脳虚血などが原因になるのだろう

単なる想像でしかないが
高次救急センターに頭部外傷で運び込まれ
手を尽くしたが脳死と判定された小児がいるとする

その外傷の原因が親の虐待である可能性を排除することが難しい場合があるだろう
そのさい現場はどう動くのか

親の意見を聞き
臓器提供したが
後になって虐待の可能性がわかった場合
警察は 司法は
どう判断するのか

なによりも臓器を提供したその子は何を思うのか

癌死と脳死

2009-06-19 | 想い・雑感
日本で年間100万人以上の人が亡くなっていく
そのうち脳死患者の発生数は3000~4000人と推定されている
つまり脳死は死んでいく人の1%未満にしか関係がない
それにも関わらず脳死という概念をわざわざ法律上明文化しようとするのは
当然臓器移植を推進するため
推進する強い要望があるため だろう

脳死を引き起こす原因の9割は
頭部外傷、脳出血、くも膜下出血 その他の脳血管障害
でしめられる

私の携わる癌の臨床の場では
脳死はほとんど関わりがない

癌で亡くなる場合
全身の衰弱が
脳機能の低下に先立って起こるし
全脳の機能停止の前に
体のほうがもう持ちこたえられなくなっている

脳死という状態は
生命維持技術の大きな進歩により
人間が作り出した状態
それをわざわざ死と定義づけることに
私は違和感を持つ

臓器移植のためだけに使用される定義とし
移植を前提とすれば脳死を死として対処しても誰も責任を問われない 
とだけしておけばよいのではなかろうか

子の心?

2009-06-18 | 想い・雑感
子を持つ親なら誰でも思うときがある
わが子のことをわかっていると

そして感じるときが来る
ちっともわかっちゃいなかったと

親子間で
倫理観や死生観について
語り合うなんてことを
小中学生の頃にしている
親子はいるのだろうか

一緒に住んでいるからと言って
親は子供がどのように死を捉えているかなんてわかるのだろうか
もし脳死になったとき
子供が臓器を提供したいと考えていたかどうか
なんて自信を持って推測できる親なんているのだろうか

親の同意で脳死の子供(15歳未満)からの
臓器提供ができる

なんてこと
本当にいいことなのだろうか



親の心 子知らず
ということはよく言われるが
同様に
子の心 親知らずなのに

カエルと天気

2009-06-15 | 想い・雑感
近所の川沿いを歩くと
カエルの鳴き声がよく聞こえる

カエルがなくと雨が降る
と聞いたことがあるのだが
晴れていてもないている

川沿いは湿度が高いから元気なのか
天気とカエルがなくこととはもともと関係がないのか

などと考えながら歩く私には無頓着に
げろげろ ゲーゲー
ないている

福貴野

2009-06-15 | 
普通の地図に名前が出ているような滝の周囲は
少し整備されて
滝を眺めることができるようになっている場合が多いようだが
必ずしも整備した側の意図通りには
人が見学には訪れないようで
さびれた感じのところが多い

この滝の近くにも
滝の展望所なるものが作られているのだが
一台も車が止まっていない駐車場からわりと離れた場所にある

誰一人いない展望台で
しばしぼんやりと滝を眺めた

記憶の断片

2009-06-14 | 想い・雑感
道の駅の片隅に
線路の軌道が残されていた
こういう風に写真を撮れば
線路はずっとつながっているように見えるが
残された軌道はここだけ

何両もの車両が行き過ぎたであろう
このポイント
今は一両も通過することはない

記憶の断片も
この写真のように
ごく一部のみが浮かび上がる

そのあと
その記憶につながる多くの出来事が
軌道の先にどんどん現れてくる

断片につながる世界

その世界は
人それぞれ