Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

うるう年

2008-02-29 | 想い・雑感
2月29日がやってくると
小学校の保健の先生を思い出す
50代後半の女性で 2月29日生まれ

「私はなかなか年をとらないのよ~♡」
「私は人の4倍いきるのよ~♪」

といつも言われていた

「普通にしわが出てきているけどなー」
と 口には出さずとも 少年は思っていた
ただ 確かに 姓に「若」という字が入っていた

今も元気にされているだろうか

先生の言葉が本当ならば
いまでも20代前半の齢です

年齢なぞあまり気にせず
にこやかに生きていれば
いまでもきっとお健やかかな

人為

2008-02-28 | 想い・雑感
朝の通勤時
駅近くの狭い道路を通ることがある
一方通行のその道に短い横断歩道がある
駅へ急ぐ歩行者や自転車を見かければ
ほとんどの人は車を止め
横断し終えるのを待つ
そこにほとんど渋滞は起こらない

時に旗を持った男性が現れる
実直そうで正義感に満ちた雰囲気のその男性が立ち
横断者があるたびに車に止まるよう指示を出す朝は
少し渋滞してしまう

ある流れの中にいらぬ人為が入ると
かえって 流れをギクシャクしたものにしてしまう

社会にある規制のなかにも
一面しか見ていないような規制という人為が入ると
かえって現場を混乱させる
流れを堰き止める ことがある

リラックス・タイム

2008-02-28 | 想い・雑感
普段 あまり気にかけませんが
生きている私たちの胸の奥で
心臓は鼓動を繰り返しています

体の隅々まで栄養や酸素を送り込み
老廃物を洗い流すように
血液を流してくれています

よく疲れないなぁと思いませんか

心臓は筋肉の塊のような臓器です
手足の筋肉のように つったりしないのかなぁと少し心配になります
でも心臓だって実は休憩を入れながら活動しているのです

ギュッと収縮して血液を送り出したら
ふっと力を抜いて流れ込む血液を受け入れる
収縮と弛緩を繰り返しているのです
弛緩するときが短い休憩で
そのとき心臓の筋肉を養っている血液も入ってきます

リズミカルに収縮(緊張)と弛緩を繰り返すから
心臓は疲れも知らず鼓動を刻むことができるのでしょう
そしてこのリズムが元気に生きている証なのでしょう

日常生活でも
緊張しっぱなしでなく
緊張もあれば リラックスタイムもある
というリズムがあれば
体も心も調子を崩すことが少なくなるのでしょう

私も40歳頃に
2週間ほどぷっつりと緊張が切れてしまい
何もしたくない 体も動かしたくない
という経験をして以来
身も心も弛める時間を意識して持つようにしています

ただ最近は逆に弛みっぱなしで
緊張するのが難しくなっていたりするのですが

判決文は公開されないの?

2008-02-27 | 想い・雑感
私は
裁判というのは公正に進められるものだと
朧気ながら信頼してる
だけど
裁判官だって世間と同じ頻度でおかしな人間が居るはずで
おかしな判決だってだす可能性があるとも思う

またいくら裁判官でも
社会のあらゆる事象に精通することなど不可能なのだから
その判断が常識的でないこともあり得ると思う

裁判員制度の導入を前に
私のようにちょいと裁判官を疑うところがあるような人間を安心させて貰うには
判決文の全文を開示するとともに
フリーアクセスを保証する必要があるように感じる

どのような事実をどのように判断しているのか
きちっと公開する必要があると思う

   ◇   ◇
   
仙台市のクリニックを舞台とした筋弛緩剤事件で
最高裁への上告が棄却されたそうだ
これで刑が確定する事になる

この事件は医療機関が舞台とはいえ
殺人事件なのだから
裁判員制度の対象となる事件であろう
ならば検察がどのような事実をどのように積み上げ殺人を証明したのか
弁護側はどのような証拠を提出し どのような証拠を請求し どのようなアリバイから弁護を試みたのか
裁判官はそれらを勘案し適切な証拠を求め 確実な事実の上に刑を確定したのか
それらの最後のまとめが判決文ならばぜひ読んでみたい
また筋弛緩剤を検出したという鑑定書なども見てみたい

新聞報道だけでは
本当にこの被告が犯人なのかどうか
今ひとつ分からない

先日 ある医療裁判で争われた件に関して
東大でオープンカンファレンスが開かれ
そこで専門家による議論が行われると
いかに裁判の判決に疑問点が多いかがあぶれ出された

判決文を土台にして
こういうオープンな議論を
殺人事件などでも
やってみたらどうだろうか

今を軽やかに

2008-02-27 | 想い・雑感
私たちは
どうしても
周りの人や出来事と比較して
自分を見てしまう

比べずに物事を判断するのは
とても難しいから
仕方の無いことかもしれない

でもそれだと
いいなあ!と思うようなひとや出来事を見かけると
ちょっぴり自分を責めてしまったりする
するとなかなか心は穏やかにならない
しあわせだなぁ って思えない

ひそかに自分のちょっとした目標を持って
それが達成できたら満足し 幸せを感じる
達成できなくたって それをめざした自分をほめてやる
それでいいんじゃないかと思う

今できることを実行していき
そんな行いを積み重ねていく
そしていつかお別れする

それぞれが
これをやり遂げたいというようなものをもってるかもしれないが
必ずしもやり通すまで命があるかどうかは分からない
だから今を生き 今に満足する

おそらく人生って
自分のなかでは途中で終わってしまうのでしょうから
次のステップを夢見ながらね

あの時…

2008-02-26 | 想い・雑感
たまたま受けた内視鏡検査で
進行胃癌が見つかる
割と大きな腫瘤である
検査では明らかな遠隔転移はないが
2群リンパ節までの転移はある


進行度は6段階のうち5段階まで進んでいる
治癒の可能性は3割~4割

治療を行うならば選択肢は大きく分けて二つ

1:手術を行った後に抗がん剤治療を追加する
2:抗がん剤治療をまず行い
その効果を見て手術を含めその後の治療方法を決める

1の場合 開腹しても切除不能の可能性がある
2の場合 薬がまったく効かず治療の間に癌がさらに進行する危険がある

さあ どうしましょう
微妙な 難しい判断です
けれども
医療の現場では いま判断して治療を開始する必要があるのです

1ヶ月 2ヵ月後になって あの時こうすればよかった
ということはできても
それは言っても仕方のないこと
決断した時に結果はわからないのですから

これは人生における他の決断と同じ
あの時…
と考えても意味はないし 誰の責任でもないのです

そんな当たり前のことが
医療裁判の中では当たり前にならないのが
とても不思議

医療費

2008-02-26 | 想い・雑感
制度が崩壊しつつあるとはいえ
保険制度があるため
薬の値段というものをあまり意識しなかったひとも多い
特にすぐ治るような病気で医療機関を受診した場合はそうであろう

ところが抗がん剤は高価なものが多い
最近開発されたもの
特に分子標的治療薬とされるものは
高価である

一ヶ月に20万 30万とかかる薬剤は珍しくなく
特にがん治療の場合はそのような薬剤を組み合わせて使用することも多いので
治療費が50万 60万となることもある

ここで注意していただきたいのは
その治療のお値段は薬代であり
ほぼすべて製薬会社にいくお金である ということである

医療機関は
お金を集めて 製薬会社に渡している窓口と化している

こんなものもひっくるめて
医療費が高いと叫ぶ 分からず屋が多いのには閉口する
医療費と病院の収入は非常に乖離しており
医師たちは
製薬会社と医療材料会社とコンピューター会社のために
患者さんを診て お金を集めているみたいだ と感じている
というか それが事実である

手当て

2008-02-25 | 医療・病気・いのち
坐骨神経痛がひどいMさん
整形外科に入院し安静を命じられている
私もMさんに外科として関わりがあったので
ちょくちょく部屋を覗くようにしている

覗いたところでほとんど雑談しかしていないのだが
先日なんとなく足の三里少しだけ押してあげた
すると後日
「あれで膝の痛みが楽になった。来るたびに押して。」
などといわれてしまった

足の三里というのは膝痛のツボ?
と疑問に感じつつも調子いいというのだからまあいいか
てな具合で押している

ひょっとしたらつぼが効いたわけでなく
手を当てることがよかったのかもしれないが
経絡の不可思議さは私のわかる範疇ではない

しかしまあ触ってみるものですね
理由は分からないが 手当て にはなったのかもしれない
そういえばMさんは
「整形の先生は、大丈夫、大丈夫、と言うだけで、触りもしない。」
とぼやいていた

薬剤性肝障害

2008-02-25 | 医療・病気・いのち
早期胃癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除を行い
術後3ヶ月ごとに外来受診をしていただいているKさん
食事摂取量は術前と変わらず
大好きなワインも少量ずつたしなまれている

ある日の採血で
それまでいつも正常だった肝細胞の障害を示す酵素が
急に異常高値を示した
お話を聞くと受診数日前に奥さんが風邪を引き市販の風邪薬を飲んださい
自分もちょっと風邪気味だと感じたので
同じ薬を服用したとのこと

受診時には全身状態はよく
発熱や黄疸も認めず
エコー上も異常が無かったので
念のためにお酒をやめ 風邪薬も決して飲まないようにした上で
すこし様子を見ることとした

可能性として
風邪症状を引き起こしたウィルスによる肝障害
アルコールによる肝障害
などもあげられるが
風邪薬による薬剤性肝障害の可能性が最も高いことをお話し
少し経ってから血液検査を再検した

全くの正常値に復していた

やはり薬剤性肝障害だったと思われる
風邪を引くと
気軽に風邪薬を求めて服用する人が多いと思いますが
その中によく含まれているアセトアミノフェンという解熱鎮痛剤は
薬剤性肝障害を起こすことがある化学物質です

みなさんお薬を飲んだときには
自分の体に不都合がないか
気をつけてください
そして必要以上のお薬は服用しないでくださいね

ところで風邪薬を飲んだからと言って ほとんどの人にはおきない障害も
人によって起こることがある点から
医療の不確実性の一端がわかる

同じような病気に対する同じような治療が
同じような結果をもたらすとは限らないのです
裁判判決の中にはその不確実性から目をそらし
確実なものとして語られるものがありますが
それらはまさに机上の空論でしかありません
そんな空論で裁かれるなんてたまったものではないと思います

絶食

2008-02-24 | 想い・雑感
何となく鳩尾がすっきりしないときなどは
ちょいと胃腸に負担をかけすぎているのだろうと反省する
そんな時 今日こそは少し胃腸を休ませてやろう
食を控えよう などと考えたりすることがある


しかしその不快が去れば
ついつい何かを口にしていまい
かえっていつもより多く食べていたりする

何とも自制のきかぬ話しである

こんな我慢の利かぬ人間なので
患者さんの療養上の必要から絶食を指示している場合も
それがどうしても長期にわたりそうになったりすると
なんだか負い目を感じてしまう

たいていは術後の4~5日位なのだが
イレウスや消化管出血の方などの場合
絶食が1~2週間に及ぶことも少なくない
まあそんな時に下手に食事をすれば
結局は患者さんの苦しみとなって返っていくわけなので
負い目を感じる必要はないのかも知れないれど
はやく良くならないかとちょいと気がせく

漱石の時代ならば
良性の胃潰瘍だって
当時の胃薬と注射薬を使い
後は少量の水分と絶食で療養というのが月単位で行われていたことを考えれば
今の絶食期間なんて大したことないのかも知れないが

進歩した医療に私たちがなれているのと
世の中自体がせかせかしており
時間に対する寛容さが無くなっているのもあり
のんびりと病院で療養なんて言うのは
随分難しくなってきた

病気なんて言うのは何とかしてさっさと治してしまうものという考えが大勢で
療養という概念すら欠落しているように感じることも多い

そうなると
かわいそうだという感情と相まって
やはり負い目を感じることになってしまう

主語は正しく

2008-02-24 | 想い・雑感
「病院が町を追い詰める ~自治体病院・赤字処理の行方~」
というタイトルの番組が
10日ほど前にNHKテレビで放映された

タイトルを見たとき
NHKお得意の病院が悪者物語か
と思った

実際見てみると
国が病院の改装や新築などに補助金を出すというえさをまき
地方自治体がそれなら貰わにゃ損とばかり
財政の身の丈を遙かに超えた病院を建てたために
借金を返せないばかりか
赤字をふくらましてしまう病院が残ったというお話

何だ
この番組のタイトルは
「国と地方自治体が町を追いつめる
 ~身の丈を越えた病院を作ってしまった故の赤字の行方~」
ということじゃないか

日本語は主語無くして成り立つ言語のようだが
そこには主語を埋める意識が働く

わざわざ主語を書くからには
その主語がきちっとその働きを果たす言葉を使って欲しい

「病院」が町を追いつめる のではなく
「国と地方自治体」が町を追いつめるのです

知らんバス?

2008-02-23 | 想い・雑感
先日母校のホームページをちらっと見ると
シラバスなる言葉に出くわした

なんじゃらほい
と思い読んでみると
どうやらカリキュラムの詳しい版らしい

担当教官が自身の授業をどのようにすすめるか
やや詳しめの目次を載せているような具合

おそらくそのシラバスなるものを
大学の教官は書かされているのであろうが
そんな書類を書かせる時間を教官から奪う必要があるのかいな

本があり
本に目次があり
その目次に詳しめの見出しまで付いているからと言って
皆がきちっとその本を読むわけではあるまい

読む者は読み 学ぶだろうし
読まん者は いくら目の前に良い本をぶら下げても
読みゃしない

大学にまで行って
自ら学ぶ努力をしないもののために
シラバス何ぞを書く暇があるなら
どうぞ研究してください
ぜひ研究をさせてあげてください

特に医学部の教官なんぞは
研究と教育だけでなく
その附属病院の医師としても働いているわけで
なおさら無駄な書類書きなどはさせない方がよい

大学は文部科学省 病院は厚労省 
管轄が違うのかも知れないが
文科省もちっとは考えてやってよ

十分合格点

2008-02-23 | 想い・雑感
様々な縁から今の私がいるわけです
今の場所で今あるように生きているわけです
過去のあの時ああしとけばなぁ なんて思っても
今は今なのです
今の自分を変えることなんてできないのです

とりあえず今ある自分を
全部受け入れましょう
目の前にある現実に丸を付けましょう

不満をあげればきりがない
まずは今に合格点をあげて
今を生き その先の未来につなげていきましょう

笑顔と共に
生きましょう

責任

2008-02-23 | 想い・雑感
事故が起きた当初の情報からは
漁船の動きに問題があり
イージス艦の航行には問題なし
という印象を与えようとの意図があったように感じる

次には
監視に当たっていた
乗組員の責任のみに
矮小化してことを鎮めようとするかのように感じた

ここに来て
石破大臣の辞任論が出てきたりしている
私はすべてに違和感を感じる

今の世の中
ここに責任有り
という落としどころを何とか見つけ
それが見つかれば安心して忘れる
という繰り返しになっているのではないだろうか

業務の末端に位置する者の責任としたり
逆にシステム上トップにいる者の責任を糾弾したり
ということでこのような事故を繰り返さないことになるのか

なだしおの事故の際も
防衛庁トップが辞め
事故当事者の艦長と船長が詰め腹を切らされた形になったが
その後どのように問題点を整理し
どのように解決を図ってきたのか
防衛省はっきりと示して頂きたい

そこを蔑ろにして
単に責任論に終止しても
同様の事故をまた繰り返すことになるのではないか

イージス艦は一人では動かせない
だから個人の問題に矮小化する事は意味がない
乗組員個々の心の在りようもまた組織としての体質が大きく影響されるはずであり
個人の問題に帰するだけでは解決できない
一つのシステムの問題なのである

メディアには防衛省の運用システムの問題に切り込んで欲しいし
石破大臣にもその問題点をはっきり示してもらいたい
その上で責任が重いとされる個人がいるのなら
処分を行えば良いのである

ただそうなると
事故というはっきりした形にはならずにわかりにくいが
医療費をやたらと削り
お金のない所 子供 高齢者の所
人手の必要な救急医療の現場などに
そのしわ寄せがきてしまい
結果健康や命に影響を与え続けている
厚労省の役人の責任を問えないというのは
どうしたらよいのだろうか
財務省の責任を問えないというのを
どうしたらよいのだろうか

ちょいと疲れました

2008-02-22 | 想い・雑感
朝病院に行く
病棟の回診を行う
患者さんとお話をする
必要な指示を出す
手術に入る
夕方手術が終わる
術後の指示などをだす
病棟の回診を行い変化などがないか確認
必要なら指示を出す
その間昼食を取る暇などは無し
当直業務に入る
ちょこちょこ飛び込みの患者さんが来る
救急隊から搬送依頼を受ける
診断処置を行う
時折電話で破られる浅い眠りを取る
朝が来る
朝病棟回診を行う
外来に呼ばれる
検査などを行う
手術の説明などを1時間以上かけて行う
紹介患者さんの依頼を開業医の先生から受ける
肝動注用ポートの埋め込みを行う
病棟の輸血患者さんの様子を見に行く
入院患者さんから相談を受ける
カンファレンスを行う
病棟業務をもう一度確認し帰途につく

平日の当直がある日の平均的生活
連続34~5時間の連続勤務

別にこれまでは当たり前のようにやって来た
今でも手術は少々立て込んでもあまり疲れは感じない
しかし当直は本当に疲れる
専門でもない骨折をはじめ
ちょっとして腰痛や風邪まで
診ることになる

専門の外科で十分神経をすり減らしている上に
この当直業務は
年齢と共に応えるようになってきた

最近では
二次救急病院を標榜している病院で勤務している医師は
相当なる救急対応の経験を持っているべき
などという現実無視の裁判の判決まで出ており

急病の人がいれば
専門でなくても
少しでも症状を軽くするような処置だけでもしましょう
という善意を簡単に踏みにじってくれる

あーー
当直なんてしたくない

手術はいくらでもやります
精一杯やります
いずれできなくなる日が来るのだから
今できる幸せを感じ
これまで技術を身につけるチャンスを得てきたことに対する
恩返しをしていきたいと思っています

でも当直は勘弁して欲しい
報われない当直は勘弁して欲しい
労働基準法全く無視の業務体系なんて無くして欲しい