影

雲間に太陽が現れ
地上には様々な影が
瞬時に現れる

影と名付ければ
確かに存在するようだが
実態のない幻

浮かんでは消える
様々な思いや感情も
時々刻々変わりゆく幻

とらわれる必要などないはずなのに
我他彼此とぶつかりながら
生きている

束の間

年を経るほどに
過ぎた年月が増えているはずだが
全部ひっくるめて
やはり束の間であったと感じ
時のボリュームが増えたとは思えない

一期一会という言葉の重みが
増してくる

今という瞬間が
全生涯につながる

さらには永遠に

金縛り

先日久しぶりに金縛りを経験した

体を左に向けた状態で
夜間目が覚めた

とても呼吸がしにくい

体を動かそうにも動くことが出来ず
助けを呼ぼうにも声が出ない

ベッドの左端から垂れた右手は
何かに捕まれている感覚があり

奈落の底に引きずり込もうとするような
力を感じている

これはいけないと
左手で右手をつかもうとするが
これまた動かない…

知らぬ間にまた眠りについた

再度目覚めたのは朝だった

恐ろしさが実感として残っていた