待ち時間

外来で患者さんを診るというのは

お話を聞いて
診察をして
検査の指示を出して
結果や総合所見の説明をして
治療方針を決めて
薬を出して
必要なら次回受診予約や入院予約を入れて
紹介元への返事を書いて　…

などなど
やらないといけないこと満載

患者さん一人ひとり
手は抜きたくないし
かと言ってあまりお待たせするのも申し訳ないし

なるべく急いでいるつもりだが
それでもやはり時間はかかり
手術日同様
外来日も昼食抜きが当たり前となる

術後検診

胃癌術後の最低５年間は

再発をしていないか
手術に伴う合併症が起きていないか

をチェックするために３～６ヶ月ごとに
外来を受診していただくのが通常である

ところがTさんは
退院後１回受診しただけで音沙汰なし
術後１年経ったところで
さすがに事務から電話を入れてもらい
しぶしぶ受診

健康保険料を支払っておらず
保険未加入のため
病院にかかっても検査はできないとのこと

血液検査だけは受けてもらい
外来のエコーで肝転移再発のないことはチェック

もとが進行癌なので
CTや内視鏡も必要であることを説明したところ

保険に入るようにして
また連絡しますとのことでした

でも
今のところ…

受け身

流れに逆らわず
身を任せていると
自由に体を動かせる

昔スキューバダイビングでの経験から実感したこと

もとの位置に戻る必要がないなら
この完全なる受け身が
自由で自立的な行動を提供してくれる

何かに抗いながら生きる人生だが
この積極的受け身が
逆に自律的な
また独立した自己を提供してくれるのかもしれない

そして周囲の状況を
ゆっくり眺め楽しめる余裕も

泥水

ビーカーに入った泥水を静置しておくと
粒子の大きなものから沈降し
細かいものまで底にたまり
水が澄んでくるのには時間がかかる

人の心も
日常の細かなストレスが
なかなか静まらないものなのかもしれない

まあ
静まるのを待つよりも
澱が巻き上がった心を
そのまま受け入れられる
という生き方ができると
よいのでよしょうね

流れ

時というのは
流れているといわれるが
真っ只中にいるせいか
流れているのかどうかよくわからない

しかし気づけば
随分流されてしまっている