渋柿の木が各々1株づつ植栽して在って、今では何方の木も爺やの背丈を
遥かに超える迄に生長して毎年柿の果実が収穫出来るものの、柿の花芽分化は
7月から8月にかけて起こりますが、この時期に受粉して種が入らないと
柿自らが実を落とす「生理落果」の終わった直後なので、果実が多い年には
柿の木が養分を消耗しきった時期に当たる為に、花芽の分化の為の養分が不足がちになり
翌年は不成り年に成り易く成り、それでなくても柿の様に開花から収穫迄の期間が長くて
大きな果実を付けるものは、果実を必要以上に付けると養分を使い果たして
貯蔵養分を果実にとられて枝が充実せずに花芽が出来難く成ると云われ
柿はミカンや栗、リンゴ等と同じ様に果実が沢山実る年と実りが少ない年を
交互に繰り返す「隔年結果」の性質をもつ品種が多い為に、柿の生産農家では
安定した収量を得る為に、成り年に実を付け過ぎない様に摘蕾と摘花を行い
そして、柿の木本体の栄養分の消耗を防ぐ為に早めに実の数を制限する
摘蕾・摘花作業を行っていますが、爺やんちではこの様な手入れが出来ないので
今年は甘柿の木が豊作年で渋柿は不作年と成り、昨年1800個程収穫出来た渋柿は
今年は300個程しか収穫出来ず、友人やご近所の人達に少量づつお裾分けすると
爺やんちでは100個位しか残らず、自宅用に残した貴重な渋柿を干し柿にする為に
10月18日に皮を剥いてから紐で結び、カビ発生防止の為に焼酎で念入りに消毒を行った後に
風通しが良くて太陽の陽が当たる南側の軒先の竿へ吊るし、吊るした干し柿を
よく揉むと、中の水分と一緒に果実の中にある糖分が外へ滲み出て白い粉の様な
「柿霜」と云われる結晶が出てきて、この「柿霜」は砂糖の何倍も甘いと云われ
表面に「柿霜」が付いた干し柿としては、長野県名産の「市田柿」が良く知られていますが
爺やんちの干し柿は翌年のお正月頃に成ると「柿霜」が表面に多く付いて食べているものの
先週末に干し柿をもんでいると、表面に少し「柿霜」の出来たのが数個有りましたので
今年の干し柿の味を確認してみようと思い、数個取り外して日曜日に家族で味見をすると
正月に食べる完成した干し柿よりも、甘みはやや少ないもの果肉が柔らかくて美味しく食べられ
「柿霜」がびっしりと付いて完成した干し柿よりも柔らかいので、老人には食べ易く感じ
今年の干し柿の半分位は、これからおやつの時間に婆やと一緒に柔らかい干し柿を食べようと思っています
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