~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第三 大なる章
七、セーラ
そこで結髪の行者ケーニヤは師のおられるところに赴いた。
そうして、師に挨拶した。
喜ばしい、思い出の挨拶のことばを交わしたのち、かれは傍らに坐した。
そこで傍らに坐した結髪の行者ケーニヤに対して師は法に関する話を説いて、
指導し、元気づけ、喜ばされた。
結髪の行者ケーニヤは、師に法に関する話を説かれ、指導され、元気づけられ、
喜ばされて、師にこのように言った、「ゴータマさまは修行僧の方々とともに、明日
わたくしのささげる食物をお受けください。」
そのように告げられて、師は結髪の行者ケーニヤに向かって言われた、
「ケーニヤよ。修行僧のつどいは大勢で、千二百五十人もいます。
またあなたはバラモンがたを信奉しています。」
結髪の行者ケーニヤは再び師に言った、「ゴータマさま。修行僧の方々は大勢で、
千二百五十人もいるし、またわたくしはバラモンがたを信奉していますが、しかし
ゴータマさまは修行僧の方々とともに、明日わたくしのささげる食物をお受け下さい。」
師は結髪の行者ケーニヤに再び言われた、「ケーニヤよ。修行僧のつどいは大勢で、
千二百五十人もいます。
またあなたはバラモンがたを信奉しています。」
結髪の行者ケーニヤは三度師に言った、「ゴータマさま。修行僧のつどいは大勢で、
千二百五十人もいるし、またわたくしはバラモンがたを信奉していますが、しかし
ゴータマさまは修行僧の方々とともに、明日わたくしのささげる食物をお受けください。」
師は沈黙によって承諾された。
~ 感謝・合掌 ~