四季と自然とはりんこの花菖蒲

季節の草花を撮り歩き 家では花菖蒲にボケてます

山奥の博物館

2023年09月02日 | 日記

私がいつも出掛ける伊吹山の岐阜県境よりもっと奥の美束と言う集落に出かけてきました。

道端に高砂ユリとススキが咲き秋を感じます。


こちらは販売所で炭焼き小屋は別の場所にあるようです。


山奥のもう一つ奧にある『長者の里』に到着 この道は「貝月山」への裏登山道になり表登山道より険しく熊とヒルが豊富みたいです。


こんな山奥を大昔から「長者の里」とみんなが呼ぶ理由が分かる大自然のなかにある博物館です。


この地域で作られる(作られた)樹木と炭のサンプルです。

現在は伐採や運搬は文明の力を使っておりますが炭化作業は昔のまま今も炭は出荷されております。


もう一つの産業は薬草の栽培と生産です。

薬草の売上帳と買入帳(明治・大正時代の仲買人 小寺甚五郎の帳簿)


薬草だけではなく動物の部位も薬になります。

仲買人の小寺甚五郎(明治の終わり)肖像について管理人が思うに小寺の性は地元(今の古谷・美束地区)の人に違いない。
 仲買人を通じて薬草の取引が行われておりました。

笹又、美束地区で今も収穫されている薬草 左からミント、ウツボグサ、シソ、サワアザミ他にトウキなど


左の写真がウド                     真ん中左がミョウガ、右がイブキヨモギ(約2m)
注目は一般にオオヨモギと呼ばれるイブキヨモギは百人一首にも出てくる「いぶきのさしも草」のことで、ざっくり
日本三大妖怪(鬼・天狗・河童)の鬼である「酒呑童子(しゅてんどうじ)滋賀県伊吹山の麓で生まれた」が死にかけた時
イブキヨモギの露を舐めて仙術を得たことで大暴れしたため伊吹大明神に追放され、今の京都にある大江山に住み着き
乱暴狼藉を繰り返し鬼と呼ばれるようになった。 
「いぶきのさしも草」は今で言うお灸に使うモグサのことです。
ヨモギの語源は『よく燃える木』 モグサの語源は『燃える草』と聞いております。


古くは仲買人が京の都へ薬草を売りに行ったときに高価な朱塗りの椀、皿、膳などを買い付け薬草を生業にしていた村人に販売
村人は生活に使用、欠けた物は川に捨てていました。それが川下へ流れつき拾った者が「山奥に長者が住んでいるに違いない」
と伝わり岐阜県揖斐郡春日美束の山奥を「長者の里」「長者平」と呼び今も地図上に名がついている。


「タイツウコウ軟膏」管理人が山に行くときザックの中に入れてます。トウキ・ケイヒ・ダイオウ・シャクヤクなど7種の薬草が
入って切り傷・虫刺され・やけど・あせも などアトピー性皮膚炎にも効果があるようです。花粉症の管理人は鼻の穴にぶち込み
薬草の匂いでスースーしますが治療効果はありません。オロナインやメンタームで治らないとき皮膚の弱い人は重宝します。
CMじゃないですが薬草つながりで個人的に使えるなと思います。伊吹の薬草は使っていないようです。^^

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