ほとんどの花が咲き終わり これからが愛好家の本番です
来年に向けての作業が始まります
地植えは3~4年に株分けを行いますが 鉢植えの場合は毎年行います
土を落とし葉を1/3くらいに切り根を水洗いして3号ポットに植える
梅雨が明ける前までにやりきります。梅雨が明けると夏の強い陽射しで根の張りが遅れます
この作業が来年の花の良し悪しを決めます
『きたのはる』 長井系 小輪 はりんこ作
花菖蒲の系統は江戸系・肥後系・伊勢系・外国系・長井系の大きく5つに分けられます
長井系とは現在の山形県長井市で江戸時代に野花菖蒲の中から品種改良を重ね作られた花です
これを長井古種と呼び 昭和に入り新たに作られた品種を含め長井系と言います
他の花菖蒲も野花菖蒲から品種改良を重ね今に至っておりますが
長井系は、より原種に近い花姿を維持されているのが特徴です
長井古種 夢且美『ゆめかつみ』の種を蒔いて咲いた花です
名前は東北(山形)の長い冬をイメージしました(行ったことないけど)
純白で野生種を感じさせる姿が好きです
『まいおおぎ』 肥後系 極大輪 平尾秀一氏作
開花後1時間くらいの一番カッコいい(と思う)時に撮りました
幾千もの品種から愛好家の人気投票No.1に選ばれた舞扇
前にも書きましたが 肥後系の大輪は7号くらいの鉢植えを座敷に置き
まず立って上から眺め 立て膝で目線から眺め 正座をしてやや下から眺める もう実に見事な花姿です
茶会などで花菖蒲があったら大体こんな風に見て 色 形 模様などを褒めます
はりんこはそんな古風な趣味はありませんが 飽きのこない素晴らしい花です
園で群生を見かけることがありますが 残念なのは遅咲きで関東以西の花菖蒲園では6月初め~中旬にイベントが行われますが
おそらくその時には咲いていないと思います(はりんこの地元でもそうです)
自宅で花菖蒲を栽培されるならお勧めの品種です その時はぜひ鉢植えで
咲いたら日陰の玄関あたりに置いて楽しんでください(色が長持ちします)
勿論、渋めの鉢(6~7号)に受け皿を置いて和室で眺めるのもいいですね