ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「Let's think!!」

2019-02-14 12:00:02 | 日記
 
『3年A組/今から、皆さんは人質です』も第6話まで進み、創り手のメッセージが明確に見えて来ました。

上白石萌歌ちゃんを自殺に追いやった犯人が教師たちの中にいることが判って、一人の女子生徒が恨みを持つ先生を名指しで「犯人は○○先生に違いない」っていうメッセージ動画をネットに拡散させようとした行為に対して、菅田将暉先生はこれまでで最も激しい怒りを表しました。

生徒全員を人質に取ってこれまで6日間、さんざん考える機会を与えて来たのに、そして自分は人生の全てを賭けて教えてるつもりなのに、まだ「Let's think」の意味が解らんのか?と。

何の証拠も無いのに誰かを犯人扱いしてネットでぶちまけて、それが一体どんな結果を招くか、お前らはまだ考えようともしないのか?と。クラスメイトが自殺しただけじゃ足りないのか?と。

書き込む前に、動画をアップする前に、まずは深く考えろよと。自分の言葉と行動にもっと責任を持てよと。知りませんでしたで済まされる年齢じゃないんだぞと。

昨年、NHKで放映された単発ドラマ『フェイクニュース』も、ネット民たちに対して「まずは落ち着こうよ」っていうメッセージを発してました。それとやはりNHKで放映された土曜ドラマ『炎上弁護士』は録画したまま未見だけど、たぶん同じようなテーマだろうと思います。

あまりにも浅はかで無責任なネット民たち。そして集団心理の恐ろしさ。我々一般人以上に、テレビ業界の人たちは恐怖と危機感を抱いておられるのかも知れません。

過去の記事にも書きましたが、私自身、大好きなTVドラマのファンサイトの掲示板で、その時期よく出没してた粘着質な「荒し」が「お前だろ!」と、何の根拠もなく濡れ衣を着せられ、集中砲火を浴びて一生もんのトラウマを植え付けられた苦い経験があります。

自分が疑われたのも無論ショックだけど、同じ作品を愛する仲間(である筈の人間たち)にそんな仕打ちを受けた事実こそが衝撃でした。オアシスを求めて参加した掲示板が思いがけず最悪のインフェルノだった。戦隊に加えてもらおうと思って門を叩いたら、基地の中は怪人だらけだったワケです。

連中の目的は私を攻撃し、おちょくってストレス発散する事であり、本当に私がその「荒し」なのかどうか、真実がどうなのかはどうでも良かったんでしょう。何となくイジメてやりたくなる要素が私にあっただけの話です。

だから、連中はもうとっくに忘れてる事でしょう。やられた側は一生引きずるような心の傷を負っても、やった側はケロッとしてるもんです。連中にとってはただの遊びですからね。だからタチが悪い。だから許せない。本当に、この恨みだけは一生忘れません。

某巨大掲示板の、同じドラマについて語り合うスレッドをたまに覗いても、醜い罵り合いが延々と繰り返されてて辟易します。同じ作品を愛する者どうしがなんで憎しみ合わなきゃならんのか? そんな連中には元より作品愛なんか無いんでしょうけど。

そのドラマをリアルタイムで観てた人(つまり我々世代)はもう、かなりええトシのおっさん・おばさんですよ。CS放送やビデオで観た若い人も中にはいるかも知れないけど、まぁごく一部でしょう。

『3年A組~』は明らかに若い視聴者をターゲットに創られてるけど、それより先に「Think」させなきゃいけないのは我々世代の方です。そんな大人どもが生んで育てた子供たちですから、そりゃあ爆弾や拳銃でも使って思い知らせるしか方法が無いって話です。

そんなワケで、私はこのドラマに共感してます。余計なオチャラケが多い(シリアスな部分とのバランスが取れてない)こと、昨今のドラマらしくゲーム的な要素も強いこと等、気になる点は色々あるんだけど、それもこれも若い世代に観てもらう(そしてメッセージを伝える)為の工夫だと思えば納得できます。

民放ドラマでもう1本、注目しようと思ってた『ハケン占い師アタル』は第2話までで視聴が止まってます。興味はあるんだけどハートを掴まれるところまでは決していかない、それが私にとっての遊川ドラマですね。

そして今季ナンバーワンは早くも『トクサツガガガ』に決定です。見事にハートを掴まれました。

創り手たちが心底から楽しんでるのが伝わって来るし、その遊び心がストーリーと完璧にシンクロしてるんですよね。内輪ウケじゃなくちゃんとエンターテイメントになってる。

いつも気を抜いて観てるつもりなのに、気がつけば没頭させられてるという、ちょっと珍しい種類のドラマです。オタク要素をお持ちの方はもちろん必見だし、そうでない方もこのユニークさはお試しの価値アリです。
 
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『太陽にほえろ!』#018

2019-02-14 00:00:09 | 刑事ドラマ'70年代









 
☆第18話『つかみそこねた夢』

(1972.11.17.OA/脚本=永原秀一/監督=竹林 進)

ヨットでの日本脱出を夢見る若者たちが、その費用稼ぎに金庫破りを繰り返す。七曲署・藤堂チームは彼らに目星をつけるも証拠が掴めず、マカロニ(萩原健一)が潜入捜査に挑みます。

違法捜査だと言うのに、ボス(石原裕次郎)や山さん(露口 茂)が「適任者は1人しかいませんな」とか言いながら、半笑いでマカロニを送り出すノリの軽さw これも番組黎明期ならでは。

マカロニはフーテン達に混じっても全く違和感が無いのに対して、応援に駆けつけたゴリさん(竜 雷太)は一瞬で刑事だと見破られます。変装があまりにダサかったせいでしょうw

かように潜入捜査物にしては緊張感が無く、マカロニ以外の刑事がほとんど活躍しない(シンコと長さんは欠場)という異色作。

正体がバレてガチガチに縛られたマカロニが、漏らしたオシッコを潤滑油にして縄抜けするというw、創り手のやる気を疑うような展開もあったりします。

そんな異色作……を通り越して番外編とも言えるエピソードに、犯人グループの紅一点として登場されたのが、当時19歳の竹下景子さん。まだデビューしたてで無名だった時期の出演で、役名のある役を演じるのは恐らく初めてだったんじゃないでしょうか?

ブレイク後は「お嫁さんにしたい女優No.1」の座に長らく君臨し、巨泉さんの『クイズダービー』における「三択の女王」としても強い印象を残し、現在もバイプレーヤーとしてご活躍されてます。

『太陽にほえろ!』は後にテキサス(勝野 洋)&ボン(宮内 淳)時代の第187話『愛』にもゲスト出演されており、勝野さんとはドラマ『姿三四郎』や映画『ブルークリスマス』でもゴールデンカップルとして共演する事になります。

ほんとに清純そのもので、私も好きだった女優さんの1人です。知的なイメージも強いので、本作におけるフーテン娘(ただし正体は社長令嬢)みたいな役柄はレアかも知れません。
 
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