ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『MOZU』シリーズ 2014

2019-09-21 00:00:07 | 刑事ドラマ HISTORY









 
TBSとWOWOWの共同制作による連ドラで、地上波では2014年春にシーズン1『MOZU/百舌の叫ぶ夜』全10話が、同年秋にシーズン2『MOZU/幻の翼』全5話が、それぞれTBS系列の木曜夜9時「木曜ドラマ劇場」枠にて放映されました。原作は逢坂剛さんのハードボイルド小説。

爆破テロにより妻(石田ゆり子)を亡くした警視庁公安部のやさぐれ警部(西島秀俊)が、捜査一課の熱血警部補(香川照之)と反目し合いながらもタッグを組み、事件の真相を追ってみたら国家転覆を狙う巨悪に辿り着いたから驚いた!……みたいな話だと思うんだけど、つまんなくてすぐに観るのやめちゃったから、よく知りませんw

具体的にどうつまんなかったか、本放映当時に書いた記事を以下にコピペしますので、興味がおありの方は読んで下さいませ。

最大の問題は、真木よう子さんの乳にあります。


☆『MOZU/百舌の叫ぶ夜』#01(2014年の記事)

やたら大作感に溢れてますね。実際、昨今の連ドラとしては破格のバジェットで創られてるように見えます。

キャストの顔ぶれも、西島秀俊、香川照之、真木よう子、長谷川博己、吉田鋼太郎、池松壮亮、有村架純、生瀬勝久、石田ゆり子、伊藤淳史、小日向文世etcと、そこらの大作映画よりも豪華です。

「映像化不可能」と云われた警察小説がついにドラマ化!ってふれ込みだけど、CGで何でも映像に出来ちゃう今の時代、その宣伝文句はもう通じないんじゃないでしょうか?

それはともかく、電化製品大好き西島くんが公安のやさぐれ警部に、脂肪を燃やしてお腹スッキリ香川さんが警察の熱血警部補に扮して、対立しながらも国家を揺るがす爆弾テロ事件を捜査します。

西島くんと同じ公安だけど、何やら密命を受けて動いてる謎めいた女性捜査官に真木よう子、どうやらテロの実行犯らしい記憶喪失のジェイソン・ボーンに池松壮亮、そんな彼に惚れてるらしいフリーライター(?)に有村架純。

あと、長谷川博己さんの役は何でしたっけ? なんしか怪しくて悪そうな役。人物相関図がややこしくて、把握しづらいです。事件の背景もやたら入り組んでて、テレビ視聴者がついて行けるのかなあ?

少なくとも私は既に、事件についてはどーでもよくなって来てますw そんな設定遊びに付き合うだけの頭脳もエネルギーもありません。

私にとっての見所は、電化製品男vs脂肪燃焼男の演技バトルや、アクション&スペクタクルをどれ位やってくれるのか、そして真木よう子さんと有村架純さんがどのタイミングで脱いでくれるのか? その3点だけです。脱がないと分かってて書いてますw

ハードボイルドなのは良いんだけど、重いし、ちょっと肩に力が入りすぎてる感じがして、観ててしんどくなります。初回が2時間スペシャルだったせいもありますが……

私としては、もうちょいリラックスして楽しめるドラマが観たいなあ… 例えば毎週、真木さんと架純さんに交代で脱いでもらうというアイデアは如何でしょう?

とは言え、そんな風に茶化すのが申し訳ない位の力作だし、しみったれた昨今のテレビ業界でこれだけ大作感のある連ドラを提供して見せた、その心意気に敬意を表して、今回は「素晴らしい」と言わせて頂きます。

これがローバジェットの『隠蔽捜査』みたいに素晴らしさを増して行くのか、それとも超大作『安堂ロイド』や『S/最後の警官』みたいに企画倒れの尻すぼみで終わっちゃうのか、全ては真木さんと架純さんの頑張り次第だけど、しばらく観てみたいと思います。


☆『MOZU/百舌の叫ぶ夜』#02(2014年の記事)

初回レビューでうっかり「素晴らしい」って書いたことを後悔してます。

何じゃ、このドラマは?

物語は停滞したまま遅々として進まず、同じトーンの会話、会話、会話、また会話で、ダラダラ、ダラダラと。何回、睡魔に襲われた事か!

「思わせぶり」「コケ脅し」「カッコつけ」だけで繋いでる脚本と演出で、よく見りゃ中身はスッカスカ。全然、素晴らしくない!

真木よう子さんと有村架純さんを脱がせなきゃ駄目だって、あれほど忠告してあげたのに……

何より信じられないのは、ジェイソン・ボーンもどきの池松壮亮ですよ。真木よう子さんをロープで縛って身動き取れなくしておきながら、なぜ服を剥ぎ取らないのか?

あのダイナマイト乳房を目前にして、なぜ揉んで揉んで揉みしだかないのか? 右手で揉んで左手で揉んで、両手で回してあっち向いてホイって、常識ある人間なら普通するでしょう? 本当にしたら「あの乳揉み野郎ーっ!!」ってハイパー激怒しますけどw

狭いアパートの部屋で、池松くんが2人の賊と闘う場面にしても、中途半端な立ち回りで全く見せ場になってない。殺し屋が聞いて呆れます。しょぼい!

記憶がまだ戻ってなくても、そこで無意識に超人的な動きで敵を瞬殺してしまい、自分自身の強さに愕然となる。そういう描写なくして、何の為のジェイソン・ボーンもどきなのか?

雰囲気だけのアクションに、雰囲気だけのサスペンス。大作っぽく見えて、緻密そうにも見えるけど、実は見せかけだけのハリボテに過ぎないって事が、今回よく判りました。

期待したのに、残念です。もう観ないので、真木さんと架純さんが脱ぐ時だけ知らせて下さい。


☆『MOZU/百舌の叫ぶ夜』最終回(2014年の記事)

ラストカットは映画『レイダース/失われたアーク』のラストとソックリでしたね。事件が闇に葬られた事を表現してるんでしょうけど、だったらそんな資料は燃やしなはれw

ていうか、さんざんハッキングとかデジタルなツールを使って来て、なんで最後だけそんなアナログやねんw 全てが万事、雰囲気優先のドラマ創りですよね。

予想通り何も解決しないまま、WOWWOWで放映される「シーズン2」に持ち越しとなりました。ずっと観続けて来られた方は、怒って良いと思いますよホントに。

それにしても、主役の西島秀俊くんと真木よう子さんが、いくら何でも無力すぎませんか? ウロウロ走り回ってるだけで、爆破テロは成功させるわ、ラスボスは「雰囲気だけジェイソン・ボーン(と言うより、もはやターミネーター)」の池松壮亮くんがやっつけるわで、結局な~んもしてないですよね?

いつも仏頂面で煙草吸いながら、言ってる事だけは格好良い西島くんだけど、結局あんたは今まで何をやって来たの? 断片的にしか観て来なかった私に言う資格は無いかも知れないけど、彼を見てるとイライラします。

ストーリー自体、ホントどーでもいい話で、結局「真実は常に闇の中」ってことを言いたいが為に、延々ダラダラと3ヶ月間やって来て、更にこれから3ヵ月続けて行くワケですか?

アクションシーンは一見、気合いが入ってるように見えるけど、かなり雑な作りだと私は感じました。

最終回におけるハイウェイでのカーチェイスと、空港のパニックシーンに対しては、制約が多すぎるこの国でよくぞここまで!って、拍手を送りたいと思います。

だけど格闘シーンはかなり雑ですよね。池松壮亮くんは全然ジェイソン・ボーンに見えません。少しは訓練して下さい。

第4話か5話あたりで、繁華街のアーケードでロケした大掛かりなアクションシーン(有村架純さんが変態オヤジに追われてました)も観ましたけど、凄い事やってるように見えて、実はそんな大した事はやってない。これもまた「雰囲気だけ」なんですよね。

裏番組の『BORDER』(テレビ朝日系列、小栗旬 主演) は逆に、サラッと見せてるけど実はけっこう凄いアクションをやってました。ホント『MOZU』とは真逆なんですよね。

あくまで私の勝手な憶測だけど、『BORDER』のアクションには綿密な設計図(絵コンテ)があって、出演者は何度もリハーサルを重ね、1カット1カットに時間をかけて、とても丁寧に撮影してる感じがしました。

それに対して『MOZU』は、やたらカメラを振り回してカットを細かく割って、俳優さんには「とにかくテキトーに動いて! 編集で何とかするから!」みたいな指示を出して、勢いでやっつけたみたいな印象があります。(最近のアクション物はそんなのが多い気がする)

特にアーケードの場面を観た時は「雑やなぁ~」って思いました。本当は綿密にやるつもりだったけど、時間と場所の制約で撮影現場に余裕が無くて、バタバタとやっつけるしか無かったのかも知れません。

それでも、雰囲気だけで凄い事やってるようには(編集で)見せられるんですよね。『MOZU』っていうドラマは、アクションに限らず全ての場面が、とにかく雰囲気で見せちゃう力技で成り立ってる。

冷静に脚本を読めば、中身が全く無いことがよく判るんじゃないでしょうか? 結局、テロを成功させる事で警察の無力をアピールし、新しい省庁を立ち上げるのが敵の目的だそうで、やっぱりスカスカだった『S/最後の警官』と似たような、何とも回りくどい話です。

こういうドラマを観て私が思うのは、とにかく「勿体無い!」って事に尽きます。あれだけお金を掛けて、あれだけのキャストを揃えて、そんじょそこらの番組じゃ出来ないロケをやってるのに、肝心のストーリーがスカスカって……

あんなアクションを撮れる制作環境があるなら、もっとシンプルで痛快な「善」vs「悪」の追跡ドラマをやって欲しいです。せっかく出来る環境があるのに、勿体無い!

もうホント、残念で残念でたまりません。
 
コメント
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