ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ホワイト・ラボ/警視庁特別科学捜査班』2014

2019-10-03 00:00:13 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2014年の春シーズン、TBS系列の月曜夜8時「月曜ミステリーシアター」枠で全11話が放映された謎解きドラマ。

科学捜査班、ボサボサ頭の変人主人公、女性のボス、谷原章介さん等、同シーズン放映の香取慎吾主演『SMOKING GUN/決定的証拠』と被ってる要素が満載の番組です。

ただしこちらは民間の事務所ではなく、警視庁に新設された最新鋭の「特別科学捜査班(通称ホワイト・ラボ)」って事で、科学捜査の内容がより進んでるように見えます。雰囲気だけかも知れないけどw

扱う事件の内容も、従来の番組と何ら変わんない人情話に終始してた香取くんチームと違って、こちらの初回は物質の透明化を可能にする未来的科学を題材に扱い、それが軍事利用されるのを恐れた研究者による犯罪が描かれてました。

つまり科学の発展がもたらす功罪がテーマになってて、この番組が科学捜査のドラマである事をしっかり生かしてくれてるワケです。

捜査班のメンバーも、連ドラ初主演の北村一輝を筆頭に、谷原章介、和久井映見、宮迫博之、藪 宏太と、香取くんチームよりは新鮮さを感じる顔ぶれです。

同じ枠の前番組『隠蔽捜査』は杉本哲太&古田新太と、普段はバイプレーヤーを務める実力派を主役に抜擢してました。安易にジャニーズ保険に頼ってる番組とは、創作に取り組む姿勢が根本的に違ってます。

とは言え、そこは昨今の謎解きドラマですから、それ以上の新鮮さは期待出来ません。。科学を前面に押し出したのも初回だけで、第2話はさっそく子役をダシに使った古典的お涙頂戴ストーリーに落ち着き、私は早くもゲンナリしちゃいました。

そうなると頼みの綱はキャラクターの魅力だけ。むやみに濃い顔をして、無邪気な子供みたいな北村一輝さんのキャラは、私としては好感度大です。谷原章介さんのクールさも好きだし、ボスだからって肩肘張らない和久井映見さんもイイ感じです。

だけど引っ掛かるのが、お笑いタレントの宮迫博之さん。脚本上では明らかにコメディーリリーフとして扱われてるのに、ご本人はやけに二枚目を意識した芝居をされてるんですよねw

例えば、宮迫さんが現場検証の結果を長々と説明してるすぐ横で、北村さんと谷原さんが疑問点について勝手に喋り始める、という場面。

しばらくそのまま説明を続ける宮迫さんだけど、いつまで経っても会話を止めない2人にたまりかねて「うるさいわっ!」って怒鳴っちゃう。

たぶん脚本家さんは、その部分に関しては「お笑い」のノリで書かれたと思うんだけど、宮迫さんがあまりに真剣に怒るもんだから全然ギャグになってない。笑えなきゃ何の意味もない描写です。

いつぞやかのバラエティー番組で、芸人仲間の人たちが「宮迫は役者(二枚目)意識がやたら強い」みたいな事を仰ってました。

宮迫さんは自分にコミカルさを求められてるのを分かっていながら、わざと外した表現をされたのかも知れません。プロの芸人さんが、自分の台詞に笑いのニュアンスが込められてる事に気づかないなんて、ちょっと考えにくいですから。

自分の役割をちゃんと理解出来てないのか、自分がやりたいようにしか演じるつもりが無いのか、あるいは単純に表現力が無いだけなのか……いずれにせよ、あまり良い役者さんとは言えませんよね。

わざわざ芸人さんをキャスティングする理由って、作品に笑いの要素を加えて欲しいってこと以外に無いでしょう? 二枚目芝居なんか求めない筈です。よっぽどのイケメンならともかく……

私の眼から見ると、宮迫さんがこのドラマの足を引っ張ってます。ディレクターさんにはもっとしっかりコントロールして頂きたいもんです。

同シーズンに放映された似たような科学捜査ドラマ2本が、揃いも揃って勘違いタレントを野放しにしてる。その現実こそがギャグです。

セクシーショットは第1話ゲストのお一人、飛鳥 凛さんです。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする