こちらのコレクションにも先日、新しいのが加わりました。しかも、めっちゃマニアックなモデルガン!
1960年代に日本のミロク社が輸出用に生産した38口径のダブルアクション・リボルバー拳銃、その名はリバティチーフ! トイガン化されたのは今回が初めてです。
しかも、リリースしたのはこれまでトイガンなどいっさい造ったこと無い新規参入メーカーの(株)エム・アイ・イー総研 アクション事業部という会社! 本来は飲食業のコンサルティング会社なんだそうでw、「いつまで経ってもあの映画や漫画、ゲームに出てくる銃が製品化されないから、自分でメーカーを作ることにした」んだそうですw 素晴らしすぎる!
つまり金儲けの為じゃなく、言わば道楽で自分が欲しいモデルガンを自分で造っちゃったワケです。これぞ男のロマン! 最高!
正直、ぱっと見はカッコいい拳銃じゃないし、お値段もなかなかのもの(マジンガーコレクションの最高値=大合金を超えてます)だからちょっと迷ったんだけど、心意気あるメーカーさんを是非とも応援したいと思ったし、リボルバーマニアとしても刑事物マニアとしも、これはやっぱ見過ごせないモデルガンなのです。
リバティチーフは元来、警察拳銃用にミロク社が開発したリボルバーらしく、だけど新中央工業(旧・南部銃製造所)が開発したニューナンブM60の方が採用されたもんで、こちらはアメリカに輸出する事になったんだそうです。
ニューナンブは明らかにアメリカ産のS&W M36=チーフスペシャルを手本にして造られてるけど、リバティチーフは同じアメリカ産でもコルト社のディテクティブスペシャルに外観がよく似てます。実際、外観はコルト、中身(メカニズム)はS&Wでアメリカの二大トップメーカーのあいの子とも言われてるみたいです。
そんなワケで、我が家にあるCOLTディテクティブスペシャルとS&Wチーフスペシャルのモデルガン(いずれもタナカ製)と、届いたばかりのリバティチーフを並べてみました。
こうして見ると、我らが日本のリバティチーフもなかなか格好良くないですか? グリップの形状さえもうちょい垢抜ければ、案外一番カッコいいかも?って言うと贔屓目に見過ぎでしょうか。
グリップの形がダサいのはリバティチーフに限らず日本産ピストルのお約束で、それはたぶん手の小さな日本人でも握りやすいように設計された結果なんですよね。実際、リバティは握りやすいです。
銃そのものの大きさは、装弾数がリバティと同じ6発のディテクティブスペシャルとほぼ互角。装弾数5発のチーフスペシャルはやや小さいようで、チーフ用のホルスターにリバティは入らないけど、ディテクティブ用にはぴったり収まります。
モデルガンとしてのクオリティーは、率直に言うと期待した程じゃなかったです。シングルアクションでハンマー(撃鉄)を起こした時に、シリンダー(弾倉)が完全に回り切らないのは、今どきのモデルガンとしてはちょっとお粗末。
それと、グリップがプラスチック製なのはかなり残念。この値段なら当然、木製グリップが標準装備されてるだろうと私は思い込んでましたから。
ニューナンブのグリップは実銃もプラ製だったみたいだけど、リバティのは写真で見る限り木製の筈ですから。まあ、その内どこかのメーカーさんが出してくれるだろうけど、きっと1万円近くかかるに違いない!(買うけどw)
あと、シリンダーの穴がめっちゃタイトで、38スペシャルのダミーカートがキツくて入らないのもちょっと残念。(もちろん付属の専用カートリッジはちゃんと入ります)
やや銀色がかった表面塗装は賛否両論ありそうだけど、私は気に入ってます。素材はヘビーウェイト樹脂で、カートリッジを入れるとけっこうズッシリ。当然ながら金属製に比べれば軽いけど、ひ弱な私にはこれ位の重さがちょうど良いです。
その他の細かい点については専門誌のレポート記事を見て頂くとして、あくまで私個人の感想としては、とても気に入ってます。なにせ初めて眼にし、初めて手にするモデルだからメチャクチャ新鮮だし、この可愛いサイズが私の手には一番馴染むんです。
シリンダーが完全に回り切らない欠点も、なんだか昭和の頃のモデルガンを彷彿させて懐かしいしw なにせ初めて造った製品、しかも採算を度外視して造ったに決まってる(だってこんなマニアックな銃、売れるワケない!w)んだから、高望みはしません。ここまでやってくれたら充分です!
ちなみに、早くもリバティチーフのバリエーション=3インチモデルと、第2弾モーゼルC96の発売がどうやら決定した模様。さすがにそこまで手は出せないけど、またあっと驚くようなリボルバーを出してくれたら、私はきっと買います。期待してます!