☆第9話『白い恐怖バラキ』
(1981.6.8.OA/脚本=石丸要/監督=鷹森立一)
視聴率的にはパッとしなかった『警視庁殺人課』ですが、ゲストの顔ぶれは実に多彩でした。
この第9話には、にっかつロマンポルノから一般作品への転向に成功された片桐夕子さん、まだ悪役が多かった頃の蟹江敬三さん、石原プロ作品でお馴染みの武藤章夫さん、多数の刑事ドラマ・時代劇・特撮ヒーロー物でご活躍の名バイプレーヤー・石橋雅史さん等がゲスト出演。
ミスター(菅原文太)の警察学校時代の同期生にして親友だった巡査(武藤さん)が強盗犯に射殺され、弔い合戦に燃えるミスター。
死んだ武藤さんの妻が片桐さんで、犯人役が石橋さん。そして事件の鍵を握るシャブ中の情報屋が蟹江さん。挙動不審な蟹江さん(ジョン・マルコビッチに似てる)の演技がとてもリアルですw
そしてクライマックス。営業中のスーパーマーケット店内における、殺人課メンバー全員参加の銃撃戦も見応えありました。
「秀才」役の三田村邦彦さんが『太陽にほえろ!』出演時のエピソードとして、スーパーマーケットのロケにやたら時間が掛かって翌朝まで押してしまい、京都(『必殺仕事人』シリーズ)の撮影に大遅刻しちゃった裏話をDVDの映像特典で語られてましたが、あれはもしかすると『太陽~』じゃなくて『警視庁殺人課』の話だったのかも知れません。(両番組とも『必殺~』と掛け持ちのレギュラー出演でした)
本来なら京都で肩身の狭い思いをしなくちゃいけない所が、なんと犯人役の俳優さんもたまたま同じ日に『必殺~』の撮影に参加されてて、仲良く二人とも遅刻になったお陰で叱られずに済んだとかw
調べたら、石橋雅史さんがゲスト出演された『新・必殺仕事人』第5話が'81年6月5日放映で、本作が同年6月8日放映。こりゃ間違いないでしょうw
片桐夕子さんは当時29歳。美人なのか不細工なのかよく判んない女優さんって印象だけど、ロマンポルノ時代のヌード写真を見ると、やっぱ綺麗ですよね。
とにかく出演作が多く、刑事ドラマも『俺たちの勲章』『はぐれ刑事』『大都会 PART II』『大追跡』『大空港』『熱中時代/刑事編』『特捜最前線』『刑事物語'85』『はぐれ刑事純情派』など多数ゲスト出演されており、中でも『太陽にほえろ!』は最多の5回。15年も続いた番組ですからねw
ポルノ映画やAVから一般作に転向される女優さんは現在でもおられますが、この時代の片桐夕子さんや山口美也子さん、伊佐山ひろ子さん、美保純さんみたいに幅広く、また息長く活躍される方はほとんどいません。
勿論ご本人の実力が一番でしょうけど、'70~'80年代のテレビ映画(フィルム撮りドラマ)を支えた監督さん達に、ポルノ映画出身の方が多かったことも確実に影響してると思います。
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