なつかしドラマのレビューばかり続いてますが、それは前ブログから引き継ぎたい記事を(データが消失する前に)早く復刻しておきたい気持ちがあるのと、今季の新作ドラマでレビューしたい(皆さんにオススメしたい)と思える作品がまったく見当たらない、っていう理由もあります。
新作ドラマのチェックよりブログの復刻作業を優先してるせいもあるけど、そもそも「おっ、これは観なければ」って興味を引かれる企画が全然見当たらないんですよね。
企画に新鮮味が無い、キャスティングに魅力を感じない、わざわざ観なくても内容が想像出来てしまう……今季はそんな番組ばかりで、ほとんど初回すら観てません。
そんな中で唯一、期待して初回からチェックし、今のところ継続して観てるのは日テレ水曜夜10時の新垣結衣 主演『獣になれない私たち』のみ。これは以前ハマった『重版出来!』『逃げるは恥だが役に立つ』の野木亜紀子さんが脚本を書かれてるから。
しかし今回のは残念ながら「ハマる」ところまでは行きそうにありません。面白いんだけど、共感できるキャラクターが1人も見当たらず、全てが私にとって他人事としか思えない。まぁやっぱ所詮、女性向けのドラマなんでしょう。
同じ野木亜紀子作品なら、NHKの土曜ドラマ枠で単発(前後編)放映された北川景子 主演『フェイクニュース』の方が興味深かったです。
カップ麺に青虫が混入してるのを見つけた平凡なサラリーマン(光石 研)が、カッとなってインスタグラムに画像をアップし、それが拡散されて製造会社が倒産の危機に陥るんだけど、第三者がアップしたフェイクニュースによって今度は光石さんが嘘つき呼ばわりされ、炎上騒ぎになって身元を世間に晒され、家庭崩壊を招いちゃう。
その背景には政治とか企業どうしの争いが絡んでて、光石さんは利用されただけなんだけど、青虫にカッとなって画像をアップしたりなどしなければ、そんな陰謀に巻き込まれることは無かった。
「まずは、落ち着こうよ」っていう、クレームや袋叩きが大好きなネット民たちに対する皮肉とメッセージが明確に伝わって来て、現在の日本文化のおかしさを見事に描いたドラマとして、ある意味痛快でとても面白かったです。
「まずは、落ち着こうよ」って、ネット民に限らず現在の日本人みんなに言ってやりたいですよね。ホント異常ですよ。狂ってます。破滅です。
ドラマを観て、こうして何かを語りたくなった作品は、今季はこの『フェイクニュース』だけでした。
織田裕二 主演『スーツ』や米倉涼子 主演『リーガルV』、中島健人 主演『ドロ刑』は冒頭10分でリタイア。高橋一生 主演『僕らは奇跡でできている』は冒頭10分観て「続きは明日観よう」と一旦中断したままリタイア。他は最初からスルーで、初回をちゃんと最後まで観られたのがそもそも野木作品だけでした。
なお、NHKの朝ドラ『まんぷく』は毎日楽しく観てます。松坂慶子さん扮するヒロインの母親(のキャラ)がちょっとウザいのと、ドリカムが唄う主題歌の歌詞が全然聞き取れない(口ずさみたいのに口ずさめない)ことを除けば、特に可もなく不可もなく。
あと、NHK土曜ドラマの前作『不惑のスクラム』も良かった。民放の連ドラは、着実に質を落とし続けてます。
『まんぷく』は朝ドラのスタンダード中のスタンダードって感じで、新鮮味はないけど、そのぶん安心して観てられます。