
昭和41年3月**日
連絡船を下りて旭川行きの急行列車に乗り込んだ
ときは午前6時を過ぎていた。
函館を出て間もなく懐かしい駒ケ岳を眼にしたとき、
「ああ、やっぱり帰ってきたんだなあ・・」
故郷に戻った喜びと不安が入り混じった複雑な気持
ちであった。
あれから40年、早春の大沼はところどころザラメ雪が残っている。
そのなかを半日かけて歩いた。
風もなく、いくらか陽射しがあるので寒さを感じない。
ときどき、ズボッと雪のなかに足首までうまりながら、
大沼の島巡りは愉快な探検の道であった。
駒ケ岳(パノラマ写真) は国定公園に指定され、激しい噴火をおこす活火山である。
3万年以上前に溶岩や火砕流などを噴出してから、
噴火を繰り返して現在の姿となった。
最高峰は西側の剣ケ峰1、131mである。


