古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

『逝く』という大仕事を考える。 …… その参

2014年01月22日 03時37分57秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
「健康寿命」(=生活に支障なく過ごせる期間)は、男が70歳、女は73歳だそうです。平均寿命と比べると男で9年、女は12年の差があります。元気に暮らしていて、ある日ポックリ逝けばいいけれど、世の中はそんなにうまくいくものではありません。終末はだれかの世話になるしかない。その覚悟がいまから必要です。
 で、自分の覚悟を自問してみるとこれが甘い。道子さんと「畑で熱中症になってコロッと逝けたら本望だよな」と話してますがどうも本気度が足りない。

   生れたら死ぬ。みんな必ず通過する。そんなにむずかしく考えなくても大丈夫。
   お金持ちだったら、介護つき高級マンションにでも入れば安心なのでしょうけど。
   みんな「なんとか逝ってる」から、健康な生活を心掛け、あとは運にまかせるか。
 
 子どもたちの思春期の頃、我が家では犬を飼っていました。雑種の柴犬で「トン子」と名付けていました。フィラリアにかかって10年で死にましたが、その「死にぎわ」を思い出すことがあります。
「自分の死を受け入れ、逍遥(しょうよう)として死におもむく」という風貌がありした。腹に水がたまり、動物病院で抜いてもらい、日々弱っていき、自然に亡くなりました。まさに「自然死」でした。

 先日から引用している、精神科医・和田秀樹の『自尊死のすすめ』を読んで、一番気をつけるべきことは「老人性うつ病にならないよう明るく生きる」ことだと思います。
 人間の寿命はそれぞれに決まっている。
 どこかで読んだことがありますが、それならジタバタすることなく、「その日」までできるだけたのしく生きよう。裏山や畑での仕事をたのしみ、小屋での大工仕事をたのしみ、田舎の景色をたのしみ、散歩をたのしみ、おしゃべりをたのしみ ……。
 BS放送ではよく「豪華客船の旅」を紹介します。ある日見ていたら、船に名前を書いたプレートがつけてありました。船上で1000日を過ごした人、2000日を過ごした人を記してあるそうです。豪華な客室で、豪華な衣装をつけ、豪華な食事をし、豪華な時間を過ごし、豪勢にお金をつかっておられるのでしょう。そんな生活もあるのですね。
 ぼくは土のうえで生き、体をつかって土を掘ったり木を植えたり、素朴に人とふれあってたのしむ。そんな行き方を自分でえらんでいるようです。
 もう少し先には、自分のえらぶ「逝き方」がまっているのでしょう。
コメント
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