今野敏の警察小説『同期』を読みました。おもしろいけど、むかしとちがって、読了するのにずいぶん時間がかかります。仕事の合間に3日かけて読みました。
警察って、正義の味方である刑事がテレビドラマみたいに活躍するところじゃない。上下関係のきつい、官僚組織なんですね。下っ端は上司にアゴで使われ、威張りちらされ、みじめな思いをするところなんですね。
読みながら、自分の人生をふり返ってみました。〈生徒〉として小学校に入学してから〈先生〉になって退職するまで「朝になると校門から学校に入り、夕方になると校門から出て家に帰る」。そんな人生でした。頑張って「給料が高くなる」とか「地位が高くなる」ということはありませんでした。そんなことを気に掛けなくてもいい世界でした。いつも考えていたのは「いかにして生徒に理解させるか/覚えさせるか」でした。
自分なりにあれこれ考えて、プリントをつくりました。英語教育に一家言をもち、自分なりの努力をしました。例えば「筆記体の習得」です。「筆記体を教えるのは時間がもったいない」と教えない教師がわりといるのですが、ぼくは1年生の2学期に時間をとってしっかり教え、練習させました。
中学生というと生意気盛りです。中学生にもなって、
This is a pen. / I play baseball. / She likes apples.
というような簡単な文章を習うのです。「バカにするな」という気持ちです。一方では英語に憧れもあるでしょう。筆記体を書いてみたい気持ちもあるでしょう。
ですから筆記体のカードをつくって、ビンゴゲームをやらせて、文字に親しませ、文字のイメージをあたえます。それからペン習字帳だけでなく、プリントをつくって沢山練習させました。一年生の終りにはきれいな筆記体を書くようになります。
ま、とにかく警察官僚みたいな、下っ端のみじめさを体験しないですみました。授業はワタクシが仕切るのですから、授業が好きならこんなたのしい職業はありません。
本を読んで、そんなことを思いました。
警察って、正義の味方である刑事がテレビドラマみたいに活躍するところじゃない。上下関係のきつい、官僚組織なんですね。下っ端は上司にアゴで使われ、威張りちらされ、みじめな思いをするところなんですね。
読みながら、自分の人生をふり返ってみました。〈生徒〉として小学校に入学してから〈先生〉になって退職するまで「朝になると校門から学校に入り、夕方になると校門から出て家に帰る」。そんな人生でした。頑張って「給料が高くなる」とか「地位が高くなる」ということはありませんでした。そんなことを気に掛けなくてもいい世界でした。いつも考えていたのは「いかにして生徒に理解させるか/覚えさせるか」でした。
自分なりにあれこれ考えて、プリントをつくりました。英語教育に一家言をもち、自分なりの努力をしました。例えば「筆記体の習得」です。「筆記体を教えるのは時間がもったいない」と教えない教師がわりといるのですが、ぼくは1年生の2学期に時間をとってしっかり教え、練習させました。
中学生というと生意気盛りです。中学生にもなって、
This is a pen. / I play baseball. / She likes apples.
というような簡単な文章を習うのです。「バカにするな」という気持ちです。一方では英語に憧れもあるでしょう。筆記体を書いてみたい気持ちもあるでしょう。
ですから筆記体のカードをつくって、ビンゴゲームをやらせて、文字に親しませ、文字のイメージをあたえます。それからペン習字帳だけでなく、プリントをつくって沢山練習させました。一年生の終りにはきれいな筆記体を書くようになります。
ま、とにかく警察官僚みたいな、下っ端のみじめさを体験しないですみました。授業はワタクシが仕切るのですから、授業が好きならこんなたのしい職業はありません。
本を読んで、そんなことを思いました。