書肆アクセスという本屋があった―神保町すずらん通り1976‐2007
価格:¥ 1,200(税込)
発売日:2007-12
図書館で借りた本。
『書肆アクセスという本屋があった』(右文書院)
地方・小出版流通センターのアンテナショップとして、東京神保町のすずらん通りにあった本屋、「書肆アクセス」が閉店したのは2007年のこと。
この本は、10坪ほどのこの小さな(しかし地方の出版業界にとってはとてつもなく大きな)本屋が閉店したことに対して作られました。
文章を寄せているのは、「アクセス」に本を置いてもらっていた地方の出版社やミニコミ、リトルプレスの発行者、本を探しに来ていた編集者やライター、お客、他書店の関係者や経営者、そして「アクセス」の従業員たち。
その文章を読むと、いかに「書肆アクセス」のファンが多かったのか、いかに多くの人に支えられていたのかがわかります。
北は北海道から南は沖縄まで、普通の書店では置かないような、同人誌、ミニコミ誌、地方の雑誌など、日本各地の地方色豊かな本がそこには置かれていたそうです。
いいなぁ~
そんな本屋さん、一度は訪れてみたかった!
書店の経営が苦しいのは6年後の今も同じ。
大型書店の出現。
読書離れ。
少子化や長引く不景気と、原因はいろいろあるでしょうが、魅力的な本屋さんがどんどん姿を消してしまうのは寂しい。
ネットの普及で家にいながらにして欲しい本を注文することはできるようになりましたが、本棚の間をブラブラして、「こんな本があるんだ!」と興味の引かれた本に手を伸ばす、本屋さんにはそういう楽しみもありました。
自分の知らない本を教えてもらう場所・・・
「書肆アクセス」とそこに出入りする人々の会話やつながりをこうして文章で読んでみると、本屋の理想の形が「書肆アクセス」にはあったと思えてきます。
だいたい、ひとつの本屋さんについてこんな本ができちゃうんですからね!
いいなぁ~
仲間に入りたかったなぁ~
と思わず思ってしまいました。