上善如水

ホークの観察日記

『小さな中国のお針子』

2006-07-15 00:36:17 | 映画

フランス在住の中国人監督が撮った映画、『小さな中国のお針子』を観ました♪

原作は「バルザックと小さな中国のお針子」という、この映画の監督、ダン・シージエ自身が自分の体験をもとに書いて、ベストセラーとなった小説です☆

一冊の本がひとりの人間の一生をも変える力を持つことがある。

本好きには魅力的なこの言葉♪

物語は文化大革命時代の中国で、「再教育」のために、山奥の村に連れてこられた二人の青年が主人公。危険と隣り合わせのちょぴりほろ苦いラブストーリーになっています☆

強制労働のような過酷な生活の中、ふたりは美しいお針子の少女と出会います。村人の監視をかいくぐり、文字も読めない文盲の彼女に、禁じられている本を読んで聞かせる二人。

もとろん彼女と一緒にいたいというのもありますが、一応知識階級出身ということで、二人の青年には、少女を自分達の手で文学の素晴らしさに目覚めさせたい、という気持もあります。

二人の青年と、そして「バルザック」をはじめとするたくさんの作品と出会ったことで、しだいに文学だけでなく、自分自身に目覚めていく文盲の少女。

文化というものが人間にいかに大切かってことを深く感じました。

もちろん、ラブストーリーも忘れちゃいません☆ お針子のことが好きなんだけれど、見つめていることしかできなくて、親友の子供を身ごもってしまった彼女のために、必死で駆け回るもう一人の青年の姿がすごくいいんです! 愛しているからこそ、彼女に愛されることを望んではいけない。このものすごい葛藤! 彼が大人になってから親友と二人で語り合う場面があるんですが、「僕らは二人とも彼女を愛していた。ただ、お互いに愛し方が違っていただけさ」みたいなセリフがあって、ちょっとジーンときました☆ しかもその親友は彼女の妊娠のことは知らないんです。

やがて、そんな二人に別れも告げず、お針子の少女は故郷の村を捨て、家族も捨てて都会に出て行こうと決心します。

一冊の本との出会いが、彼女の人生を変えてしまった!

それを知った二人はその後を追うのですが…

本を禁じられるなんて、とても我慢できそうにないけど、禁じられているからこそ、必死になって読むってこともありそう☆

とにかく、この映画を観て、とっても「バルザック」が読みたくなりました♪

終わり方も、やっぱりどこかほろ苦い終わり方です。でも、私は好きかな☆


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3 コメント

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こんばんは♪ (モモ)
2006-07-15 22:02:38
こんばんは♪
興味をそそられる内容のお話ですね。
機会があったら観てみたいですネ。
先日おちびが近所の方が落としたお金を拾ってあげたらお礼にスイカを丸ごと一ついただいてしまいました。
誰も食べる人がいなくて、毎日一人でせっせと食べていますが・・・ホークさんにおすそ分けしたいです。
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きのう小雪が、ホークの人生とか一緒したいです。 (BlogPetの小雪)
2006-07-18 16:43:33
きのう小雪が、ホークの人生とか一緒したいです。
しかもホークとここで自分っぽい妊娠するはずだったの。
ただきのう、我慢したの?
返信する
>モモさん、ありがとう☆ (ホーク)
2006-07-18 18:50:12
>モモさん、ありがとう☆

ご近所の方の落としたお金を拾ってあげたんですか!
さすがおちびちゃん!
いいことしましたね☆
お礼がスイカ丸ごと一個なんて、すごい♪
ご相伴に預かりたいです☆
お腹こわさないで下さいよ(^^)
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