紀州・有田で田舎暮らし

思いつくままに野菜や果実や漬物を作ったり、時には青春する心を求めてさ迷ったり、気ままに田舎暮らしを楽しんでいます。

紀伊半島 訪れるべき地域で「世界・第5位」 熊野古道歩き2日半の想い出

2017年11月05日 | 旅行・街歩き・お店・写真

旅行ガイドブック「ロンリープラネット」が選ぶ「訪れるべき世界」の「地域編」で、「紀伊半島」が第5位に選ばれたとのこと。観光業界とは無縁でも、県内の主な観光地が世界第5位と評価されれば、なぜか嬉しくなってくる。

世界遺産・紀伊山地の霊場と参詣道(高野山・熊野三山・熊野古道)や白浜温泉など、都市部にはない雄大な自然景観や伝統文化が共存するエリアとして高く評価されたらしい。

「Best in Travel2018」に掲載されることで、どんな影響力があるのかはわからない。気がかりは、自分が年に1回、ささやかな楽しみにしている「白浜温泉旅」。これまでも、宿の温泉が海外の団体客の喧噪で席捲されていたことがあった。のんびりと静かに温泉気分を味わえなければ、温泉旅の魅力が失せる。このランキング入りで温泉風情が味わえない宿が増加するのなら、嬉しさは憂いに変わる。

「日本の温泉では、大声を出したり騒いだりはマナー違反」「郷に入れば郷に従うのが旅の心得」など、注記してくれているのかなあ? それらを丁寧に説明するのも添乗員や温泉宿の「おもてなし」。今回のランキング入り、そんな複雑な思いもしない訳ではない。


自分が歩いた熊野古道や立ち寄った観光地で撮った写真の中から、世界第5位の観光地を抜粋してみた。

<那智大社からみた那智の滝>

<平安衣装を借り、大門坂を歩いて那智大社へ参拝もできる。男性衣装もある>

<湯の峰温泉の「つぼ湯」:日に何度か色を変える事から「七色の湯」とも言われる。本宮大社から車で7~8分。近くに川湯温泉・わたらせ温泉もあるが、自分は湯の峰温泉の泉質がお気に入り。遠く京阪神から水を汲みに来る人もいるほどで、聞けばコーヒーの味が違うとか>

<橋杭岩:本州最南端の「潮岬」も同じ串本町>

 

<南紀・白浜温泉の白良浜:白砂のビーチ。ハワイ・ホノルル市「ワイキキビーチ」と姉妹浜>

2004年、「紀伊山地の霊場と参詣道」が文化遺産として世界遺産登録された直後、参詣道の1つである「中辺路道(滝尻王子~熊野本宮大社)」約40kmをゆったりペースの2.5日で歩いてみた。熊野古道は大阪から続いているが、世界遺産登録された参詣道は限定されている。

<滝尻王子:中辺路道の世界遺産起点。そばの熊野古道館に参詣道パンフレットがある。ここはバス停が近くにあるので出発も便利。我が家から車で90分>

<滝尻王子:滝尻王子から熊野本宮大社までの案内看板>

<尾根伝いに出ると見晴らしもいい>

<ところどころにある案内看板>

<道標➀:古道の分岐点など、随所に設置されている>

<道標②:500m毎に立っている。救急連絡の場合、この番号で自分の位置を知らせる>

<数少ない石畳>

<唯一、国道の真横を通る場所で「牛馬童子バス停」がある。向かいにある道の駅「熊野古道中辺路」で休憩。国道沿いなので車で通る時はいつも立ち寄る場所。電話で「おにぎり弁当」を予約しといたこともあった>

<牛馬童子像:首を切られる事件もあった>

<近露王子:集落があり昔ながらの旅館もある>

<後鳥羽上皇:京の都から熊野詣をすること数十回。往復1か月もかかる道中。その心境は・・・>

<なかへち美術館:近露王子近くに立つモニュメント。違和感があるが目印と思えばわかりやすくていい。ここに広い駐車場がありバス停も近いので「パークアンドライド」利用に便利>

<小広王子:近露王子からは生活道。ここから発心門王子までは人里を離れ山あいに入っていく>

<発心門王子:ここまで来れば、本宮大社まで約3時間。生活道も多い。終点のバス停もあるので、ここから本宮大社までを歩くツアーも多い。>

<案内看板>

<伏拝王子:京からの長い道中を経て、やっと眼下に本宮大社がみえるこの場所に着き、伏して拝んだという。休憩所では、休日になると地元のオバチャン達が飲み物やおにぎりの店を出してくれる。隣の民家の茶畑はNHK「ほんまもん」の撮影場所となったところで、語り部でもある奥さんにお願いすれば説明してくれるかも>

<関所:時代劇に出てきそうな雰囲気>

<熊野三山の1つ熊野本宮大社の裏鳥居に到着:正面階段の昇り降りが困難な方は、この裏鳥居手前の駐車場に置けば階段のない平坦な境内>

家族や県外の知人に頼まれて「熊野古道のチョット歩き」に案内するのは、「中辺路の道の駅から牛馬童子を経て近露王子までの約20分コース」「発心門王子から本宮大社までの3時間コース」「那智・大門坂の20分コース」。

太平洋が眺望できる海岸周りの「大辺路道」や熊野本宮大社と那智大社を結ぶ「大雲取越・小雲取越」の一部も歩いてみたが、踏破する気力が湧いてこなかった。

高野山から続く「小辺路」、奈良・吉野から続く「大峰奥駈道」、伊勢神宮から続く「伊勢路」、大阪からの熊野古道を何回かに分けて踏破するなど、古を偲んで歩くツワモノに出会うと敬意の眼差しで「お話」を伺ったこともあった。