自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツバメシジミ,孵化へ

2022-07-10 | ツバメシジミ

6月27日(月)。公園でツバメシジミの卵を発見。足元のシロツメクサの花を調べたら,一本目でそこに卵があったー! 卵の直径は0.5mm。 

ふしぎなことに,続いて二本目でも見つかったのです。偶然とはいえ,びっくり。なんとも奇跡的!

 

足元に数本の花しかなかったのが幸いしました。ただ,産卵日が特定できないのが惜しい限り。

6月28日(火)。もちろん変化は見えません。

6月30日(木)。朝見ると,薄っすらと黒い影が! このぶんだと,もうすぐ孵化しそう。見逃したくない!

 

あとわずかで誕生!

 

正午。見ると,なんともう孵化し終わって,幼虫が出た後の名残りだけ。もう一つも同じです。がっくり! 

 

幼虫はいないか。探すといたー! 花弁を食べている様子。

 

ツバメシジミは本ブログのカテゴリーの一つなので,今回はとても残念な気持ちです。

 


'21夏 虫の目レンズは友 ~ツバメシジミ~

2021-07-25 | ツバメシジミ

すこし前になります。この日が梅雨明けでした。朝からスカッとした青空と白い雲が競演して,心地よい雰囲気でした。

朝からツバメシジミが躍動していました。花から花に移っている様子から産卵行動であることはまちがいなさそう。

 

背の低いシロツメクサの花にとまれば,それより低い位置から写したくなります。膝を地面に付けて,そして見上げるようにして撮ります。

 

足元の自然を,普通は撮らないアングルで撮るおもしろさをいつも感じています。主役をどーんと強調して,うーんとたいせつにしたいという思いがあります。

生態をとらえたければ本気でその姿・くらしに迫ろうとしなくては,まことに申し訳ないですから。

 


ツバメシジミ,産卵から孵化まで(4)

2021-07-17 | ツバメシジミ

7月16日(金)。ツバメシジミが盛んに産卵する時期で,何度も産卵風景を目撃します。このチョウは警戒心が強くないのか,近づいても逃げようとしません。それで、至近距離から産卵している姿を撮影するのはたやすいことです。

 

たまたま、産卵した花を摘んで左手に持っていると,産卵中のツバメシジミがわたしの手元にやって来てそこで産卵を始めました。びっくり!

この行動を見たのは二度目です。一度目は3年前で、本ブログに記事アップしました。それにしても、ツバメシジミは警戒心の薄い,愛らしく感じられるチョウです。

大急ぎで右手を使って腰からコンデジを取り出し,撮影開始。

 

しばらくしてチョウは離れていきましたが,また舞い戻って産卵。とにかく驚きました。

 

わたしの推測なのですが,若い集合花がお気に入りなので,数本手にしてそれを近づけたらとまるのではないでしょうか。若いということはこれから勢いよく育つということなのですから。これを判別する力が備わっているのは大したものです。そして、この段階の花に注目していくという点はもしかして,経験則として役立つように思われます。

ツバメシジミの卵を採取したいときは,飼育ケースにシロツメクサの花とツバメシジミを入れておけばうまくいきます。これも経験則です。

昆虫の行動の意味を考えてみる,なんともおもしろいものです。

 


ツバメシジミ,産卵から孵化まで(3)

2021-07-16 | ツバメシジミ

7月15日(木),午前9時53分。見ると,孵化が始まったところ。タイミングがばっちりというところです。孵化が終わるまで撮影に集中。

産付後,3日と20時間が経過していました。

 

10時7分。右回りをしながら蓋を開けていきます。蓋が開く直前です。

 

10時14分。右に回りながら穴をさらに広げていきます。

 

10時19分。「これで大丈夫」。そう判断したようで,殻から出始めます。

 

10時19分。身を乗り出しました。

 

10時20分。これで無事に誕生です。

 

孵化を撮影できたのはこれが初めて。30分ほどのドラマでした。昼間に観察できたら大いに助かります。孵化はまだまだ続きます。

 


ツバメシジミ,産卵から孵化まで(2)

2021-07-13 | ツバメシジミ

7月13日(火)、午前10時30分。公園でツバメシジミを見かけました。翅の動きを見ると、産卵直前の様子。と思っていたら、さっそく産卵行動に入りました。

わずかに開きかけたシロツメクサの花にとまりました。そして産卵。下写真はその瞬間を写したものです。

 

チョウはまた別の花に移って産卵。下写真はその直後のもの。おもしろいことに卵まで写っています。ラッキーな一コマ!

 

チョウはこの後も産卵を続けました。上写真の卵は下のとおりです。

 

これでなんとか今季孵化が撮影できそうな気がしてきました。

 


ツバメシジミ,産卵から孵化まで(1)

2021-07-12 | ツバメシジミ

7月11日(日),午後2時。公園でツバメシジミを見かけました。翅をこすり合わせて,ムズムズした動きをしています。これは産卵行動です。卵を産みたくてしかたないといったメッセージに見えます。

しばらく付き合うことにしました。すると,間もなくシロツメクサの花に着地。腹端を花に差し込みました。産卵! 下はその直後写真です。

 

ツバメシジミは脇にある木の葉に移動して,休みました。

 

わたしは先の花を摘み,近くに咲いている花も合わせて調べてみました。そうしたら,ラッキーにも卵が一つ見つかりました。たぶん同じチョウが産み付けたものでしょう。これで二個。

 

前回,孵化場面を写せていないので,今回なんとか撮りたいなあとチャンスを待つことに。

 


昆虫の頭・顔 ~続 ツバメシジミ~

2020-12-25 | ツバメシジミ

公園でツバメシジミを見かけました。この時期とてもめずらしい例です。前に複眼の毛について記事にしたときに,チャンスがあればもっとくわしく撮りたいと願っていました。もし飛び去ったらこの幸運は来年まで待つほかはありません。

やむなく,例外的にチョウを手に持って撮ることにしました。これならしっかり画像記録ができます。

複眼を微細毛が覆っています。

 

さらに近寄ってみます。個眼が見えます。

 

反対側の眼をみましょう。中央部の毛の様子が乱れています。どうやら窪んでいるせいでしょう。複眼が何かの力でダメージを受けたようです。

 

下側から見上げるようにして撮りました。毛の根元までは見えません。どんな生え方をしているのか,気になるところです。

 

前側から撮りました。やっぱり左側の目に異変が感じられます。

 

ツバメシジミにとってはこれらの毛が大きな意味を持っているのでしょう。

 

こうして深く観察することにより,新しい知見が得られます。これこそがワンダーな世界との出合いです。

 


昆虫の頭・顔 ~ツバメシジミ~

2020-12-09 | ツバメシジミ

晩秋,カタバミの花でツバメシジミを見かけました。翅が相当に傷んでいます。いのちを終えるすがたでしょう,最後に力を振り絞って蜜を吸っているようでした。

 

時折舞い上がっては別の花に移っていきました。カタバミが気に入ったのか,そこから離れようとはしませんでした。

 

写真に収めているうちに,複眼に生えた毛が気になりました。なにしろ密生状態なのですから。眼に異物が付着するのを防ぐ役目を果たしているのでしょう。とにかく撮れるだけ撮っておこうと思い,そっと近づいてはシャッターを切っていきました。

 

ときには,枯葉の上で休憩。

 

うんと近づかないと見えてこない景色が,こんなふうに見えて来るとはおもしろいものです。チャンスがあれば,もっと近寄って撮影しようと思います。

 


ツバメシジミの吸水

2020-06-10 | ツバメシジミ

公園で久しぶりにツバメシジミを見ました。

目の前に飛んできたシジミチョウは,そのまま溝へ。溝には山からにじみ出る地下水が常時流れていて,そこにたまった枯草が湿って積み重なっています。溝に降りたチョウはまったく動かずにじっとしていました。

よくよく見ると,吻が伸びています。給水行動です。葉が視界を遮って吻がよく見えません。加えて,水が狭くなんとも撮影しにくいのです。

 

チョウをびっくりさせては元も子もありません。反対側に回ってみました。しかし,やっぱり枯草が邪魔しています。かろうじて吻の一部が確認できただけ。

 

このあと,産卵するツバメシジミも目撃。夏を迎えて元気に飛び回っているので,ほっ。

 


ツバメシジミ,孵化(3)

2020-06-03 | ツバメシジミ

ツバメシジミの孵化が続きました。撮影できた中で,印象深いコマをご紹介します。

事例1。側単眼がくっきり。

 

さあ,出て来ました。

 

出終わったあとの卵殻を見ると,内部から透き通って見える凹凸模様がユニーク。

 

事例2。頭部がよく見えるので,ほっ。

 

ぐうーっとからだを伸ばします。背伸びするように。誕生するいのちはこの瞬間を待っていたのでしょう。

 

文句なしにいいでしょう?