自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

春! 虫の目写真シリーズ(43) ~ツバメシジミの産卵~

2020-04-28 | ツバメシジミ

仕事場の通用口のすぐ外にシロツメクサがまばらに生えています。その辺りでツバメシジミを見かけました。地面で休んでいるのを見ると,翅同士をこすり合わせる動作を繰り返しました。産卵時特有のしぐさです。これは産卵するなと思って見ていると,やっぱり! 

つい先日,近くでツバメシジミを見かけ,シロツメクサの花が咲きかけていたので,近く産卵風景を目撃できるという予感がしていたのです。

ツバメシジミは地面近くの花に降りると,すぐに卵を産む姿勢に入りました。腹部がかなり膨らんでいます。

 

チョウはいくつかの花で産卵しました。目的の花を見つける探知能力はとにかくすごいです。探し回るといった感じでなく,パッと花に向かうのですから。

 

虫の目でも撮っておこうと思い,チャレンジ。レンズに気づいた気配はなし。うまくいきました。

 

あとで花を調べると,卵がありました。

 

もちろん孵化までを追ってみるつもりです。

 


ツバメシジミ,交尾・産卵(さらにさらにさらに)

2019-06-28 | ツバメシジミ

孵化を画像記録できたのは,結局,4例となりました。いずれも夜の撮影となりました。振り返って画像をアップしておきます。

その1。花を一部取り除いて全体が見えるようにしています。こちらに向いて出てくるときは,頭部がよく見えます。

 

その2。側単眼が見えます。眼は昆虫写真のいのちです。

 

その3。向こう側に出ようとしています。側単眼の一部を写し込めました。

 

花が枯れかけています。早く野外のシロツメクサに置いてやりたいところです。

 

この度の捕獲・産卵作戦は成功しました。ほっ!

 


ツバメシジミ,交尾・産卵(さらにさらに)

2019-06-25 | ツバメシジミ

6月19日(水)。夜,産付卵Aを見ると,なんと孵化済み!! 産付後,たった3日で孵化? ちょっと信じがたい展開です。手順を間違えたとも思えないし……。結論は保留としておきます。

 

6月20日(木),朝。産付卵B-1,B-2には影が見えます。順調に推移しているようです。

産付卵B-1。

 

産付卵B-2。

 

 

先の例を参考にすると,明日には孵化するでしょう。

6月21日(木),深夜。思ったとおり,B-1(下写真),B-2ともに孵化済み。気づいていれば撮影できていたのですが……。卵期間の長さは5日数時間といったところでしょう。

 

 


ツバメシジミ,交尾・産卵(さらに)

2019-06-21 | ツバメシジミ

6月19日(水),朝。見ると,すでに孵化済み! 日付けが変わったときはまだ孵化していませんでした。ということは,未明に孵化したことになります。推定する卵期間は5日15時間程でしょう。無事に孵化して,「ホッ」。

 

ほぼ同じ時間帯に産付されたと思われる卵はどうでしょうか。孵化が近づいている卵の写真を載せておきます。これらの変化を追うことにします。

下の方に頭部があります。

 

違った向きから撮ると……。頭部が右下にあるのがよくわかります。

 

今日中には孵化しそう。起きているときなので,観察・撮影できるでしょう。 

 

 


ツバメシジミ,交尾・産卵(続々々)

2019-06-20 | ツバメシジミ

6月17日(月),朝。産付卵№1の様子です。見当では産付後3日18時間が経過。

 

花の一部を取り除いて真上から見てみました。

 

 

6月18日(火),朝。産付卵№1。産付後4日20時間が経過。右側に黒い影が見え始めました。もちろん頭部のはず。 

 

同じ日の夜。 産付後5日8時間が経過。期待していたのですが,今日は孵化せず。

  

 


ツバメシジミ,交尾・産卵(続々)

2019-06-19 | ツバメシジミ

飼育ケースで採卵中の卵が何個あるのか,調べました。新たに4個見つかりました。これで合計5個になりました。

ただ,産卵の日時が不明です。孵化を観察するだけでは意味がありません。観察に意味を持たすために,産卵後何日で孵化するのか,確認したいと思います。そうすることで,生態にすこしでも迫ることができるでしょう。それで花をすべて入れ替えることにしました。

その後花にチョウがとまっていることを確認して,その花に産付された卵を調べました。結果,次のことがわかりました。産付時刻は大まかですが,ほぼズレはないはずです。

  • 6月16日(日)午後0時に1個産付。(以降“産付卵A”と呼ぶ)
  • 6月16日(日)午後2時に2個産付。(同様に“産付卵B‐1”“B‐2”)

 

これにより,卵の数は合計8個となりました。

産付卵Aの写真です。

 

 

産付卵B‐1及びB‐2です。集合花の中の方に産み付けられているので,視野が遮られないように手前の花を取り除いています。

 

 

なお,孵化を追う本記録をこのまま「交尾・産卵」のタイトルでまとめていきます。 

 


ツバメシジミ,交尾・産卵(続)

2019-06-18 | ツバメシジミ

実は,前回の記事中のメスを捕獲しました。道具がなく,素手ですばやく捕ったのでした。意図的に産卵させたいというのが理由です。

ツバメシジミを小さめの飼育ケースに入れました。併せてケース内には,シロツメクサを何本か挿した紙コップを置きました。花は,うんと若い時期のもの,つまりこれから花が開くという段階のものです。採卵方法としては問題ないでしょう。

捕獲した翌日。朝見たとき,シジミチョウはシロツメクサの花茎にとまっていました。これでよしよし,ですね。

 

撮影していると,向きを変えました。

 

時間をおいて見てみると……。

 

 

同じ日の夕方。産付卵がないか,花を見てみることに。思ったとおり,アッター! これを仮に産付卵№1と名付けておきます。一本目から確認できたものですから,あとはやめておきました。たぶん複数産み付けていると思われます。

 

孵化がたのしみ!

 


ツバメシジミ,交尾・産卵

2019-06-17 | ツバメシジミ

6月13日(木)午後,公園にて。

シロツメクサに花でツバメシジミのカップルを発見。真っ青な空と,草木の緑と,そうしてチョウ・シロツメクサの白。三色が映えます。

 

撮影していたら,その場で急に回転し始めました。何事が起ったのかと思った瞬間,二頭はパッとわかれました。そうして花から離れて行きました。ところが,ふしぎなことにメスだけが舞い戻って来て,同じ花で産卵を始めたのです。花の数はわずかなので,偶然,元の花に戻ったのかもしれません。たぶんそうでしょう。 

 

産卵を終えると,すぐ脇にあるチガヤの葉で一休み。大きな腹部はメスのしるし。

 

それにしても,すてきな場面を記録できました。 

 


ツバメシジミの産卵風景(続々)

2018-07-23 | ツバメシジミ

タイトルには“産卵風景” を付していますが,一連のシリーズもので,産付された卵のその後についての記事です。

同じ時間帯に産み付けられた卵は,当たり前のことながら同じ時間帯に孵化します。たくさんの卵を観察していると,孵化のラッシュになり,記録に苦労します。この日はイベントの手伝いで出役。それで,容器に入れた花をウエストポーチに忍ばせて,観察を続けました。穴が開き始めると,じつに早々と出て行ってしまうので集中しておかなくてはなりません。

 

産付後四日目。72時間が経過。

 

別の卵でも孵化! 

 

隣り合わせの卵はきょうだいの証拠です。右の卵から幼虫が誕生して行きました。 

 

やや時間があって,左の卵殻も誕生。

 

無事に生まれました。 

 

  


ツバメシジミの産卵風景(続)

2018-07-22 | ツバメシジミ

産卵を続けるツバメシジミの後を追いながら,産卵したシロツメクサの花を採取していきました。それを左手に持ちながら,そっと追いかけて行きました。

 

 

そのうちに,とてもふしぎなことが起こりました。手にした花にとまって吸蜜行動を始めたのです。

 

 

さらにふしぎなことに,舞い上がったチョウを追いかけていると,再び手元の花にとまって,今度は産卵行動に移ったのでした。警戒心はまるでないようです。わたしは大慌てで,指を入れて写真を撮りました。指が写っていてこそ,価値ある証拠写真になります。

 

これまでベニシジミがわたしの手にとまって吸水行動をするのを目撃したことがあります。びっくりさせないと,こんなふうにチョウから近寄ってくることを知りました。貴重な体験です。

あとで花を確認すると,卵が二つあるものが!