フユエダシャクは毎日のように現れます。捕えようと思えばいつだって捕らえることができます。
捕えた日のこと。真っ暗な山道をゆっくり進んでいると,ヘッドライトに1頭飛び込んできました。「よし来た!」とばかりに自動車から降りて,捕虫網を手に追いました。ライトが照らす範囲内なので,じつに簡単に捕らえられました。この夜はみんなで4頭お目にかかりました。捕ったのはそのうちの2頭。
その夜と翌日に写したのが以下にご紹介する写真です。完全なかたちなのでなんとか同定できそう。薄茶褐色,斑紋ははっきりしない,そんな特徴を手掛かりに調べました。結果,ウスモンフユシャクにたどり着きました。
斑紋はほんとうに不明瞭です。触覚は性フェロモンを感知するアンテナ。立派なものです。
夜行性なので,明るいときはじっとしています。
冬の装備はしっかりしています。
口は見当たりません。
実際に採集して確めることにより,ウスモンフユシャクを含めたフユエダシャクの生態がすこし身近になってきました。冬の昆虫に注目ですね。