ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

九州(諫早干拓地/出水)紀行2021年1月 その5 マナヅル ナベヅル クロヅル ヘラサギ等

2021-02-25 | 九州
早朝のナベヅル達 1月8日出水市

1月8日出水市:夜明け前に起き出して空を見ると厚い雲に覆われています。朝焼けは望めそうもありませんでしたが、寝ぐら立ちを見るべくツル観察センターに向かいました。ツル達は声を上げながら次々と給餌場に飛んできます。東の空は雲に覆われていましたが、上空には雲のないところもあり下弦の三日月がかかっているのが見えました。昨年11月の月に雁の再現を狙いましたが、残念ながら側を飛んではくれませんでした。なんとか低倍率で同じ視野に入れる事が出来ました。
しばらくすると東の空にわずかに茜色が差しています。そして上空には無数のツル!
そこでセンターの少し東側の田んぼの朝の撮影ポイントに向かいました。先着のCMさんは3、4人でした。ツル達は次々に給餌場にやって来ます。
大群でやって来るのはツルだけではありません。カモも数えきれない程給餌場目指してやって来ます。
給餌場には三密のツル達。
東の空のわずかだった茜色が少し広がっています。これは朝焼けバックを狙わなきゃと夢中でシャッターを押しました。今日は色が差しているので、昨日の山水画からちょっと日本画風かなと。やっぱりツルは日本画によく登場しますので、この景色に会いますね。写真はと言うと露出時間でシルエットになったり、色が出たりといろいろあるのでズラッと並べてみました。
すると少し日も顔をのぞかせ、光の帯が写り込んでちょっと良い感じかなと自己満足の写真です。

夢中で撮っているとあたりはすっかり明るくなりました。お世話になった観察センターをバックにしてマナヅルを写してみました。
東干拓地はどうかなと向かうと今日も同じ水路でヘラサギ達が採餌中。やっぱりダイサギ、アオサギがへばりついています。

東干拓地の給餌場辺りもツル達が飛び交っています。
晴れ間が出るかと思うと今日も雪まじり。
でも昨日ほどには降らない様です。
東干拓地のクロヅルは昨日と同じ様な田んぼにいました。今日は1羽の幼鳥に加えて幼鳥だけ2羽がそばにいました。どんな家族関係なんだろうと思いましたが、よくわかりません。
一方、ヘラサギ達はあの特異なヘラ状の嘴で遊んでくれます。
ちょっと羽繕いなどはやりにくそう💦 2羽でやりっこするのが良いかもですね。この2羽は成鳥の様ですが、ひょっとしてペアかもしれません。
9時になると観察センターが開くので屋上に上がってみると今日はクロヅル が手前の方にいます。
ナベヅルと並ぶと大きいですね。
センターでお土産にアネハヅルの小さなフィギュアを手に入れ、出水を後にして北上開始。午後3時ごろに佐賀県に到着して嘉瀬川の葦原を探索しました。ツリスガラらしきをチラッと見たのですが、確認に至らずに干潮時間となる東与賀干潟に向かいました。しかし、干潮と言えども小潮のせいか鳥達は遥か彼方。時刻も午後5時前のせいかもうお休みモードの様で休息しているズグロカモメとツクシガモを収めて初の九州鳥見遠征は終了となりました。
佐賀市内で一泊し、早朝ツリスガラ探索をしようと思っていましたが、数年に一度の寒波のため朝には市内でも7cmの積雪。しかも高速道路の一部が閉鎖、こりゃ鳥見どころではないと早々に出発。しかし、雪に慣れていない九州の事。一般道は路面の雪のためノロノロ、高速道路は部分的閉鎖しているので、乗ったり降りたり。そんなことで、関門海峡を渡るのに佐賀市内から6時間もかかってしまい、午後7時にやっと滋賀県に到着。瀬田の唐橋の見える宿で一泊してやっとこさ東京に戻りました。

次回は近隣のMFでのルリビタキ、マヒワ等、千葉県でのライファーとなるコスズガモと三番瀬、ついでにライファーとなる栃木県のノハラツグミ等をまとめてアップする予定です。いつもご覧頂きありがとうございます。

九州(諫早干拓地/出水)紀行2021年1月 その4 カナダヅル クロヅル マナヅル ナベヅル ヘラサギ等

2021-02-20 | 九州
カナダヅル 1月7日出水市

1月7日午後 鹿児島県出水市: 雪は時折強くなったり弱くなったりする中、西干拓地から東干拓地に移動。鳥インフルエンザ予防のため干拓地から出る時、車の消毒があります。たびたび通過するので、覚えられてしまいますが嫌な顔一つせずに消毒してくださいます。さて、午後2時ごろ東干拓地でカナダヅルを発見。ナベヅルより少し小さくて全身灰色、前頭部が赤いです。この個体は1羽で採食していました。
少し離れた所にカナダヅルの家族。
マナヅルの飛翔です。
東干拓地の東側に進むとクロヅルを発見。ちょうど目の前をカワラヒワが横切りました。
このクロヅルは家族連れですが、親鳥は1羽だけ、幼鳥も1羽でした。また雪がちらつきます。
水路では相変わらずヘラサギ達が採食中、やっぱりアオサギ、ダイサギが貼り付いています。
威嚇しているマナヅルがいました。やはり体が大きいので迫力があります。動きがあるので連続写真で。
カナダヅルですが、マナヅルと一緒になると随分小さく見えますね。
立っているだけだとつまらないので、動きのあるマナヅルを。
給餌に群がるのはツルだけでなくカモたちもたくさんやって来ます。数はオナガガモが多い様に見えます。こんな風に大集団になります。
時刻は午後5時、雪がちらつく中のマナヅルの飛翔ですが、時刻的にねぐらへの移動でしょう。
夕焼けの中を飛ぶのは望むべくも無いお天気ですので、山水画ぽくなります。
観察センター付近で寝ぐら入りを待っていると次々に戻って来ます。
そして午後5時半過ぎだとシルエットになります。
すっかり暗くなってこの日は終了。

次回は1月8日早朝の寝ぐら立ちを中心にアップする予定ですが、実際の日にちとどんどんズレてきますので、今後少し早めにアップします。ご覧頂きありがとうございます。

九州(諫早干拓地/出水)紀行2021年1月 その3 アネハヅル マナヅル ナベヅル ヘラサギ コクマルガラス等

2021-02-15 | 九州

アネハヅル 1月7日出水市ツル観察センター

1月7日前半、出水:朝焼けバックの寝ぐら立ちを撮りたいと日の出前に起きたものの外は雨!ガックリして宿でグズグズしていましたが、8時過ぎには雨も止んできたので出発。東干拓地に先ず入りました。すると田んぼで採食しているヒドリガモの群れが迎えてくれました。
早朝時間帯は採食地への移動等で、飛んでいるツルが多い。ナベヅルです。
こちらは朝食を済ませたのか、ちょっと寛いだ感じです。
東干拓地の水田んぼ、寝ぐらになっている様ですが、ツル達はもうあまり残ってはいません。水田んぼの奥にツクシガモが見えています。
霧の残る山をバックに飛ぶナベヅルですが、山水画風になりますね。
声を出しながら飛んでくるマナヅル。
水路では採食中のヘラサギ7羽。驚いて出て来る魚を狙っているのかダイサギ、コサギ等サギ類が必ずそばに貼り付いています。
9時に開く観察センターに入場。アネハヅルは午前中はここからよく見えるとのことで、屋上に上がって探索開始。ところが、どこを見てもナベツルとマナヅルばかり、こりゃ無理かなと思っているとセンターのガイドさんが出勤。アネハヅルはどこでしょう?とお聞きすると難なく発見してくださいました。やっぱり頼るべきはガイドさんです。遠くのナベヅルに混じって首から背中が灰色一色のアネハヅルが目に飛び込んできました。最初顔を埋めて休んでいたので、ちょっと見つかり難かったのかもしれません。顔を上げると頭部の飾りバネもはっきり見えます。
ナベヅルと向き合うと少し小さいぐらいですが、頭部は随分小さいです。
あまりの遠いので、2xのテレコンを付けてみました。
餌を置いたあたりはご覧の通り、この中に混じると見つけるのは大変でした!無事にアネハヅルが見つかり嬉しい限りです。
しばらく観ていると雪が舞う様になり、風も強くなって館内に退避。ガイドさんとしばらくお喋りして、少し小降りになったところで出動。ちょうどお昼だったので、センター敷地内のお店で、揚げ餅や唐揚げなどで昼食を取っていると2人の女子中学生もお昼中、聞くとセンターでボランティアのガイドをしているとの事。町を上げて鶴を大事にしているだという事が伝わって来ます。これだけの鶴が集結するのは日本でここだけですからね、いつまでもこうあって欲しいと願わずにはいられません。ただ、1箇所に集中していた方が良いのか、広く分散した方が良いのかは、簡単に結論づけられることでは無いので難しい問題です。さて、センターを後にして西干拓地を回ってみました。時折雪が強くなったおかげで雪景色のツル達を撮る事ができました。
西干拓地の堤防にある道路は少し高くなっているので、写真の様に見下ろす感じなります。この集団は大部分がマナヅルですが、ミヤマガラスも飛び交っています。
望遠で撮るとこんな感じですが、飛び交っているミヤマガラスをよく見ると少し小さい黒色型(幼鳥)のコクマルガラスが混じっていました。成鳥である白黒のパンダ型は見つかりませんでした。
雪は強くなったり弱くなったり、強くなった時に雪が映り込む様にしてみました。
少しシャッタースピードを下げると雪が流れてこんな感じで。
ナベヅルの幼鳥が「寒いよ〜!」とでも言っている様な。
牧草なのか緑の草の上だと雪も映えていい感じです。
バックが黒いと雪がよく見えますね。
南国鹿児島で思わぬ雪とのコラボを撮る事ができました。しかし、寒い!です。

次回はこの続きで、7日午後2時ごろから日暮れまでの様子をアップします。カナダヅル、クロヅルなども見つかりました。

九州(諫早干拓地/出水)紀行2021年1月 その2 マナヅル ナベヅル ハイイロチュウヒ カツオドリ ヘラサギ等

2021-02-09 | 九州
マナヅル 1月5日諫早干拓地

1月5日午後 諫早干拓地:午後は吾妻干拓地からスタート。水路なども探索するもナベコウの姿なし。田んぼで鶴の声が響く方を見るとナベヅルの数百羽の群れがいました。家族単位で大きな群れを形成している様で、出水から分散しているのでしょうか。
諫早干拓地の中でナベコウがよく目撃されたというポイントを中心に探索しながら再び中央干拓地に移動。干拓地先端の広大な芦原に行くと2羽のハイイロチュウヒが遊んでいました。
中央干拓地の猛禽はハイチュウの他にチョウゲンボウがいました。
午前中にハイイロチュウヒ♂のいたポイントに立ち寄ると‥‥いました!同じ畑の上を飛んでいます。
森山干拓地に再び移動。マナヅルはここに来ていました。その背後には雲仙が望めます。
日暮れ近くになって水路付近の小高い場所でねぐら帰りなどを狙いましたが、成果なく5日は終了。

1月6日午前 諫早干拓地:水路脇の少し小高い場所で採食地に向かう飛翔を狙うとナベヅル、マナヅル などが飛んで行きました。真上を通過する5,6羽の白い大きな鳥がいて、よく見るとヘラサギで、北の方に飛んで行きました。干拓地内ではその姿を見ることはありませんでしたが。
森山干拓地を回るとマナヅル がいました。
昨日とほぼ同じ場所にアトリの集団も。
今日はマナヅルとナベヅルが混群になって採餌中。
午前中探索を続けましたが、ナベコウの気配もないので、諫早干拓地を後にして鹿児島県の出水市に移動することに。陸路を通ると大回りなので、島原港からフェリーで熊本港に渡る事にしました。高速フェリーでわずか30分の船旅です。島原港への移動途中、雲仙岳が間近に迫って来ます。30年前の火砕流で43人が犠牲になった事が思い出され、噴火を思わせる荒々しい山肌が印象的です。
島原港でフェリーに乗り込み、有明海を横断し熊本港に近づくとカモメが何羽もやって来ます。またズグロかなと思ってよく見るとユリカモメでした。みんなユリカモメで、九州にも結構いるんもんですね。
少し大きな海鳥が飛んでいるので、見ると何とカツオドリ!数十羽の群れがいる様で岸壁にも並んでいました。冬に熊本まで来ているですね。
熊本港に到着し、一路南下して2時間足らずで鹿児島県に入りました。出水市は県境近くなので、意外に早く着いた気がします。先ずは東干拓地からスタートしましたが時刻は16時半で日没まで後わずかしかありません。でもここは万羽ヅルの地、どこを見渡しても鶴、つる、ツル。マナヅルもそこかしこにいて、諫早干拓地とは桁が違います。
水路から飛び立つサギを見るとヘラサギ。田んぼの様な地面に立った姿を初めて見ました。
到着が夕刻なので、早くも日没、ツル達がねぐらに帰って来ます。生憎天気が今ひとつで、茜色の夕焼けバックは望めませんでした。
寒波の影響か東シナ海に面しているからか南国鹿児島なのに寒い!今夜の宿に引き上げてこの日は終了しました。
次回は翌日1月7日の前半の鶴達の様子をアップする予定です。ご覧頂きありがとうございます。

九州(諫早干拓地/出水)紀行2021年1月 その1 マナヅル ハイイロチュウヒ ズグロカモメ ニシセグロカモメ アトリ等

2021-02-03 | 九州

ハイイロチュウヒ♂  1月5日諫早干拓地

1月4日〜8日に正月を過ごした岡山から車で帰省した勢いで鳥見としては初めての探鳥地となる九州は鹿児島まで足を伸ばし、主に佐賀県の東与賀干潟、長崎県の諫早干拓地、鹿児島県の出水を回って来ました。数年に一度の寒波のお陰で、出水では雪の舞う景色でのツルを収めることが出来たものの九州から抜け出す日に積雪のため高速が部分通行止めとなり佐賀から6時間かかってやっと下関にたどり着く羽目になりました。鳥見はというと諫早干拓地で狙ったナベコウやツリスガラには振られましたが、ライファーとなるマナヅル、アネハヅルの2種を含めて64種の鳥たちに会うことが出来ました。5回に渡ってその様子をアップしたいと思います。
1月4日佐賀県東与賀干潟:岡山県高梁市の実家を朝8時に出発し、3時過ぎに東与賀干潟に到着。すでに夕暮れ近い上、満潮時刻を少し過ぎていたため、鳥たちは遥か彼方でした。とにかく広大な干潟に呆然! それでもカモメが近くを飛んでおり、みんなズグロカモメ、遠くにはツクシガモの群れ。やっぱり関東とは違うな〜、と感心して写真に収めました。尾羽の先が黒いので、幼鳥でしょうか。
セグロカモメの中に少し小柄な脚の僅かに黄色いニシセグロカモメ(右端)がいました。銚子での学習の成果かすぐに判別?出来ました。
シギはダイシャクシギが目立ちます。ツクシガモをバックにしています。他にはハマシギ、オオソリハシギ、ダイゼン等がスコープで何とか確認できました。
東与賀干潟を後にし、諫早に向かう途中に鹿島干潟にも寄ってみましたが、こちらも広大な干潟で鳥達は遥か彼方。スコープでやっとヒドリガモ、オナガガモ、マガモ等がかろうじて分かる程度。早々と諦めて今夜の宿泊地諫早市に向かいました。

1月5日長崎県諫早干拓地:日の出と共に初めての諫早干拓地に向かいました。ナベコウを探すぞ!と勇んで出かけましたが、広大な干拓地に呆然。とにかく端から端まで流してみようと森山干拓から探索開始。するとアトリの大群が畑地に降り立っていました。飛び立つ所ですが、千羽以上はいたでしょうか。
ミヤマガラスもあちこちに。
中央干拓に移動。こちらは更に広大でどこから見て良いのやら分かりませんが、とにかく車で流しているとススキの原の上をハイイロチュウヒ♀が飛んでいました。慌てたカワラヒワやハクセキレイが写り込んでいます。
あちらこちらにタゲリの姿。大きな群れは見ませんでした。
10時ごろ上空に大きな鳥の姿がありました。えっ!と思って見るとマナヅル。出水ではなく、諫早干拓で早々にお目にかかれました。分散してこちらで越冬しているのか早くも出水から北帰行の途中に立ち寄っているのかわかりませんが、全部で30羽近くはいた様です。
畑地に降り立って採食中。手前の黒い旗は食害防止の鳥除けに立てているのでしょう。
マナヅルを観察していると白い猛禽が視野を横切ります。えっ!と思って見るとハイイロチュウヒの♂。昼間の様子を写真に撮ったのは珍しいとついつい撮りまくってしまいました。それというのも一つの畑を中心にかなり長い間飛び回ったり降りたりしていたので、たくさん撮れてしまいました。嬉しくてハイチュウばかりアップしましたがご容赦ください。バックの白い塊は採食中のマナヅルです。
黄色い足に黒い爪がくっきり見えますが、なかなか鋭いですね。
急に反転して降下。獲物を見つけたのでしょう。狩が成功したかどうかは草の中でさっぱり分かりません。
ひらひら舞っていますが、時折降り立ちます。休憩しているのでしょうか。
間も無く飛び立ち、またヒラヒラと。
ちょうどこちらに向かって来る時があり、割と近かったので、連続写真で。
いつもは畑のすぐ上を獲物を探しながらゆっくり飛び回ります。
ナベコウ探しを忘れてマナヅル、ハイイロチュウヒに夢中になって午前中を過ごしました。お昼は鳥くん♪の記事にあった「あずまラーメン」で食してみました。
次回は1月5日午後、1月6日午前の諫早干拓地、島原〜熊本航路、午後遅くの出水の様子をアップする予定です。ご覧頂きありがとうございます。