ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

秋の北海道十勝紀行 その2 十勝平野 シジュウカラガン タンチョウ ハクガン ヒシクイ マガン

2018-10-21 | 北海道

シジュウカラガン

10月20日の夕刻、散々探して、やっと見つかったハクガンにホッと一息し、畑を見ると、タンチョウの家族がいます。しばらくするとペアなのか別の2羽のタンチョウが飛んできて同じ畑に降り立ちます。すると、先にいた家族は、歓迎するのではなく、警戒の声をあげて、闖入者を威嚇し始めます。やってきた闖入者はいたたまれなくなったのかどこかに飛んで行ってしまいました。この季節でもまだ、縄張り意識は強いようです。


20日の鳥見を終えて、十勝温泉に宿泊しましたが、地震後に閑散としているようには見えず、結構な数のお客さんはきていました。さて、翌朝、宿を出発し、昨日のポイントに向かうと、あっさり、ハクガンが見つかりましたが、遠くて、逆光。そして、反対側の牧草地にガンの群れが1,000羽近くはいたでしょうか、よく見ると、なんとシジュウカラガンの群れ!大群で歓迎してくれました。


ヒシクイやマガンも混じっていますが、やはり、ヒシクイはでかいです。真ん中で羽を広げているのが、ヒシクイですが、前のシジュウカラガンやマガンがかわいく見えます。

くつろいでいるようにも見えましたが、何かの拍子に、次々に飛び立ち、ほとんどどこかに飛んで行きました。

マガンも家族単位でしょうか、飛んで行きました。

そこで、遠くに逆光下に見えるハクガンの群れに向かい、回り込むように順光側に移動しました。すると、ハクガンを取り囲むようにシジュウカラガンが、やはり、1,000羽近くいました。さっきの群れが飛んできたのかもしれません。

今度は、牧草地の緑から、刈り取られた畑の茶色をバックにして、シジュウカラガンの群れを写真に収めます。


そうこうしているとシジュウカラガンの一団が飛んできて、飛翔写真を撮らせてくれました。


そして、群れの中に舞い降りてきます。


最終日にシジュウカラガンをたっぷり堪能しましたが、残念ながら、ハクガン同様、近くからは収めることが出来ず、また、お天気に恵まれすぎて、写真としては、光が強すぎました。いつものことですが、100点満点の写真は撮れず、宿題を残して、また来たいなという気持ちにさせられます。
さて、次回は、近隣の埼玉県で撮った、クマタカ、ミサゴ等をアップする予定です。

秋の北海道十勝紀行 その1 十勝岳/十勝平野 ハクガン ヒシクイ マガン ヤマゲラ ナキウサギ等

2018-10-19 | 北海道

ハクガン

2週間前の日本の西の端、与那国から、「また行くの!?」という妻のあきれる声を物ともせずに、北海道十勝地方に秋の渡りのガン類を求めて遠征してきました。北海道には大体は個人で出かけますが、目的とするハクガン等のポイントはよくわからないので、ALPNツアーに頼り切りで出かけてきました。おかげで、目的とするハクガンとライファーのシジュウカラガンにヒシクイ、マガンに会うことができ、十勝岳のナキウサギにも会うことができました。2回に分けてアップしたいと思います。
初日の10月19日、旭川空港に降り立ち、すぐにバスに乗り込み、先ずは、ナキウサギの住む十勝岳に向かいました。考えてみると秋に鳥を求めて北海道に来るのは初めてで、紅葉した木々と雪をかぶった山々の景色が素晴らしく、この季節もいいもんだと、ますます北海道に惚れ込んでしまいました。景色を堪能しながらポイントに到着すると雪を頂いた十勝岳、美瑛岳の眺めが素晴らしい!写真は、少し蒸気をあげている十勝岳です。

少し山を歩いて、ナキウサギがいるというガレ場で待ちましたが、なかなか姿を見せません。時折遠くで、初めてのナキウサギの鳴き声が聞こえてきますが、姿は見えません。ホシガラスが鳴きながら飛んでいったり、ヒガラが目の前に現れたり、ハイタカが舞ったりしているうちに、少し離れた松の下にやっと現れてくれました。一度現れると、食料となる草などをねぐらに運ぶ姿などを頻繁に見せてくれますが、チョロチョロして、突然現れたりするので、写真には苦労しました。やっと写せた一枚です。耳は短く、原始的な風貌ですね。よく見ると後ろの岩が人かゴリラの顔で、肩に乗っているように見えませんか?

もはや夕刻が迫ってきたので、ポイントを後にして山を降りていきます。振り返ると夕日を浴びた山々が本当に綺麗です。紅葉した木々で赤いのか、夕日に染まって赤いのかは、よくわかりませんが、遠くに旭岳が浮かび上がります。

十勝岳の上には、お月様も現れて、幻想的な雰囲気を醸してくれます。

白金温泉に一泊した翌朝、朝食前にホテルの近くを散策すると、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、シジュウカラ、コゲラ、亜種ミヤマカケスなどが現れ、ヤマゲラ2羽がホテルの前を通り過ぎて行きました。少し歩いて行くと何かの木の実に鳥が集まっており、ヤマゲラ♀もいました。

朝食後、宿を出発し、富良野などの景色を楽しみながら、帯広市に到着。市内の公園で小鳥たちを探鳥。シマエナガ、ヒガラ、アカゲラ、ハシブトガラ、ゴジュウカラ、ビンズイ等が出ましたが、被写体で人気だったのは、エゾリス。あちこちにいて、サービスしてくれます。

お昼をいただいて、いよいよ十勝平野を南下し、本ツアーの目的であるハクガンを探しに行きます。広大な平野を走っていきますが、どこを走っているのやらさっぱりわかりません。海が近くなって、やっとヒシクイにお目にかかれました。十勝平野は、マガンの渡りコースではないとのことで、ヒシクイがメジャーのようです。走るとあちこちで見かけます。

しかし、目指すハクガンはなかなか現れません。「去年はこの辺に居たんだけどなー」、「先週来た知り合いは見つけられなかったようだ」等とガイドのIさんの口から不安になるよう言葉も出てきます。時々白い鳥がいますが、でかいオオハクチョウかタンチョウ。散々探し回って、やっと、それらしい70羽ほどの群れを発見。間違いなくハクガンの群れです。やっと見つけたのもつかの間、すぐに飛び立ち始めて、次々に一団が通過していきます。少し灰色の個体は幼鳥で、だいたいガン類は家族単位で行動しているようです。



飛び去ったので、別の場所に移動し、川のそばでカモやタンチョウを見ていると、上空をマガンが通過していきます。

すると、ハクガンの一団もこちらに向かって飛んできましたが、上空は通過してくれず。

もちろん数の多いヒシクイもねぐらに向かっているのか上空を通過していきます。


そして、日も暮れようとしているので、鳥見を終えて、今日の宿、十勝温泉に向かいます。次回は十勝平野の後編をアップします。

秋の与那国島/石垣島紀行 その4 与那国島後編 マダラチュウヒ シロガシラ シマアカモズ ヒバリシギ コアオアシシギ キマユムシクイ コホオアカ等

2018-10-09 | 琉球地方

マダラチュウヒ幼鳥

秋の与那国/石垣紀行も今回で最終章、先ずは10月8日午後に墓地群で出会ったシロガシラからです。海からの潮騒を聞きながら待っているとムナグロ、ツメナガセキレイ、イソシギ、亜種オサハシブトガラス等が現れ、そして、シロガシラが霊地の静寂を破るように騒がしく現れました。


ここでのお目当の鳥(ハシグロヒタキ)は現れてくれず、次に訪れたハイイロオウチュウのポイントで待っていると、シマアカモズが写真アングルで目の前に現れてくれました。きれいな♂成鳥のようです。


その後、観光で日本の最西端の碑がある西崎で台湾が見えないものかと西の方を眺めましたが、見えるのは海ばかり。次に訪れた島の南側の小さな川の河口近くにシギチが何種類もいました。中編でアップしたクロハラアジサシのポイント近くです。クロハラアジサシを散々撮りまくって、ふと気がつくと皆さん別の場所で双眼鏡を向けています。そこは橋の上から見下ろす浅い川で、何種類かのシギがいます。キアシシギ、イソシギ、ハマシギに加えて、遠くにコアオアシシギがいました。ちょっと遠かったですが、細い嘴が、可憐できれいなシギですが、左翼を少したらしていたのが気になりました。

観察していると、すぐ近くにヒバリシギが飛んできました。ヒトを全然気にしないのでしょうか。今まで見たことがあるのは、幼鳥だけだったので、そのイメージで見ると、全然違う鳥に見えます。幼鳥の特徴である明るい橙色の羽が全然ない、地味な色合いですが、可愛いシギです。


夕刻も近くなり、次に向かったのは、マダラチュウヒがいたというサトウキビ畑。バスを降りて散策していると、ガイドのIさんの「マダラチュウヒ!」の声。見ると畑の上をチュウヒらしく羽をV字にして、ゆったりと飛んでいます。獲物を見つけたのか、畑に降り立ち、待っていると飛び上がってきたので、急いで、シャッターを押しました。山の緑をバックに上手く撮れました。あの美しい♂成鳥ではありませんでしたが、図鑑通りの幼鳥のマダラチュウヒに間違いありません。とにかく嬉しいライファーです。畑の上をしばらく飛び回って、楽しませてくれました。


マダラチュウヒに興奮しながら宿に戻り、美味しいビールを傾けることができました。翌朝は、早くも最終日。なかなか明けない空にイジイジしながら、朝食前の短い時間、宿の周りを散策しました。宿を出てすぐの梯梧の木(多分、違ったらすみません)に鳥たちが集まっています。餌が豊富なんでしょう、何種類もいます。その中にムシクイがいました。翼帯が薄いので、なんだろうかなと思ったのですが、Iさんやベテランの方が写真を見て、即座にキマユムシクイと同定してくださったので、翼帯はくっきりしていませんが、頰の感じなどキマユムシクイで間違いないと思われます。この時期、島のあちこちで見かけました。


シロガシラも何羽も来ていました。


カラムクドリも5羽以上いましたが、なかなかカメラアングルになってくれません。

他には、コムクドリ、ヒヨドリ、メジロ等がいました。ここで、すっかり時間を取られてしまい、先に出かけられた同じツアーメンバーが戻ってきて、昨日と同じ場所にアカハラダカがいたよと教えていただいたので、慌てて、行ってみると、やっぱり、昨日と同じように電線の上に止まっています。警戒心が強くて、昨日は、全然近寄らせてくれなかったので、電柱を影にして、見つからないように近づき、納めた写真です。でもやっぱり、すぐそばには近寄らせてくれませんでしたが、嬉しいライファーです。ツミのような黄色いアイリングがなく、お腹は縦縞なので、アカハラダカの幼鳥のようです。9月が渡りのピークだそうなので、行き遅れた個体でしょうか。


朝食後、出かけて、再びハイイロオウチュウを待っていると遠くにタカが止まっていて、飛び立ちました。なんとハチクマです。与那国はハチクマの渡りルートではないので、まさしく迷鳥です。Iさんも与那国では初めて見たとのこと。

最後に何度も訪れた湿地でシギチやアマサギ等を見ていると、突然、Iさんが「コホオアカ!」の声、見ると遠くの枯れ草に止まっています。与那国でホオジロ類をほとんど見なかったのですが、最後の最後にコホオアカに会うことができました。

そして、偶然収めることができた飛立ちの写真を最後にして、本紀行の締めくくりとします。

次回は、10月19〜21日に参加したALPNツアーの十勝平野のハクガン、シジュウカラガン等をアップする予定です。

秋の与那国島/石垣島紀行 その3 与那国島中編 ハイイロオウチュウ クロハラアジサシ エゾビタキ等

2018-10-08 | 琉球地方

10月8日は丸一日、与那国島を巡ります。目玉は、やはりハイイロオウチュウです。中国から東南アジアに分布する渡りの珍鳥ですが、今シーズンは、当たり年のようで、他の離島からも報告があります。さて、与那国島では、2カ所あったポイントをガイドのIさんが探索してくれます。まずは、最初のポイントですが、比較的近くの電線に止まっていました。でも、すぐに近づけない遠くの電線に移ってしまいましたが、見るともう一羽!残念ながら、すぐに山の方に移ってしまいました。その距離100から200mぐらいはあるでしょうか、なんとか写した一枚で、強拡大しています。ヒタキ類のように、盛んにフライキャッチで、虫を捕まえていました。

そして、最初のポイントとは島の正反対に位置する第2のポイントへ。狭い山道ですが、やはり電線に止まっているのが見つかりました。しかし、警戒しているのでしょうか、離れた場所で、フライキャッチし、一カ所にじっとしてくれません。が、なんとか、最初よりマシな距離で、撮れましたが、肝心の尾羽が写ってませんでした。

そして、翌9日の最終日、同じポイントに向かいます。なんと!同じポイントにいました。遠くで、フライキャッチしていましたが、運良く、しかし、一瞬だけ、比較的近くの枯れ木に止まってくれました。申し訳ないことに、ツアーメンバーでカメラでゲット出来たのは、ヒデびたきだけのようでした。日本の鳥とは違うなー、と感激しながら、夢中でシャッターを押しました。長い尾羽の先が開いているのが良くわかります。


そして、飛立ちですが、向こう向きで、顔が見えません。残念。

8日には、キンバトを期待して、山の中に行きましたが、いたのは、エゾビタキ。2羽いて、目線の高さで間近にその可愛い姿を見せてくれました。



海岸近くのシギチポイントの少し手前に、健康食品に使われている長命草の自然群落がありましたが、その上を20羽あまりのクロハラアジサシが飛び交っていました。本州では、まず見ることのない、目線で、しかも、近い!おまけに緑バックで、撮りまくってしまいました。おそらく、虫がたくさんいるのでしょう、盛んに捕らえて、その綺麗な飛翔姿を存分に楽しませてくれました。











次回は、最終編のマダラチュウヒ、アカハラダカ、シロガシラ、コホオアカ、ヒバリシギ等をまとめてアップする予定です。

秋の与那国島/石垣島紀行 その2 与那国島前編 ベニバト アカガシラサギ ツメナガセキレイ等

2018-10-07 | 琉球地方

10月7日のお昼、石垣島を後にし、西表島を上空から望みながら、わずか25分で、与那国島に到着。まずは空港近くの田んぼに向かいますが、途中の学校のグランドに、数十羽のセキレイ類がいます。見ると全てツメナガセキレイでした。芝生のような草地があると、どこもかしこもツメナガセキレイ!何か珍しいのが入っていないかと期待しましたが、亜種ホオジロハクセキレイやキセキレイぐらいでした。

続いて、かつて田んぼだったような湿地には、シギチとサギ類が群れています。セイタカシギ、ヒバリシギ、タシギ、タカブシギ、タシギ、シロチドリ等でした。写真は、セイタカシギとタカブシギです。セイタカシギはあちらこちらで見かけます。

そして、ハイイロオウチュウのポイントに向かうと、ちゃんといました。しかも、電線に2羽。しかし、遠い!写真はその3の与那国島中編でまとめてアップしますので、お待ちください。次の写真は、すぐそばに現れたイソヒヨドリ♀です。

次に、与那国では割と見られるというベニバトのポイントに到着すると、キジバトより少し小さいハトが電線に止まっています。ライファーとの嬉しい出会いです。名前の通りの紅色‥‥までは、赤くないですが、葡萄色と青灰色の配色がきれいです。飛び立って‥‥、

近くの畑に面した、木に止まりました。キジバトの群れに混じって、♂と♀が1羽づついるようです。♂の左上に♀が、上の方にキジバトがいます。


しばらく待っていると、警戒を解いたのか、畑に降りてきました。これは少し色の濃いベニバト♂です。

こちらは、少し、色の薄いベニバト♀です。

畑には、亜種ホオジロハクセキレイもいます。

ツメナガセキレイも何羽かいます。すっかり黄色味の亡くなった個体から、まだかなり黄色味が残っている個体が居ます。


ベニバトは、♂と♀が近づいて、同じ画面に写ってくれました。

夕刻も近づき、2種のライファーを加えて、意気揚々と宿に引き上げました。翌日は、朝食が7時からということなので、その前に近くを散策しようと早起きしましたが、ここは日本の西の端。なかなか夜が明けません。6時半ごろやっと外に出て、近くを散歩すると、近くの潅木のある畑に灰色のヒタキらしきが飛んできました。見るとオジロビタキのよう。写真はまだ、暗くて遠かったので、証拠写真ですが、上尾筒が黒く、下嘴も黒いので、どうやらニシ の付かない、オジロビタキのようです。

朝8時に出発しましたが、どうも雨模様。先ずは田んぼに向かいました。すると今日は、エリマキシギが加わっています。右の体の大き方が♂で、少し小柄なのが♀です。

別の田んぼには、アカガシラサギ、結構よく見かけます。雨は止みましたが、まだ体は濡れているようです。


ある集落でガイドのIさんがハイイロオウチュウらしきを見たとのことで、探していると、主人公はいませんでしたが、遠くにブッポウソウ。近くには、亜種リュウキュウメジロがたくさんいました。目を凝らしましたが、本州のメジロとの違いはわかりませんでした。

亜種タイワンヒヨドリです。亜種ヒヨドリに比べると随分と黒いです。亜種イシガキヒヨドリよりも更に黒いです。こちらは違いがよくわかります。

ハシグロヒタキがいたとの情報があり、向かったところは、有名な墓地群。なんとも言えない気持ちで待っていましたが、残念ながら、見ることは叶わず、現れてくれたのは、シロガシラでした。他にはムナグロ、イソシギ、ここにもツメナガセキレイ等がいました。

次回は、引き続き、8日の与那国島からハイイロオウチュウ、クロハラアジサシ等をアップします。

秋の与那国島/石垣島紀行 その1石垣島編 ジャワアカガシラサギ カンムリワシ アカガシラサギ ムラサキサギ カラムクドリ クロハラアジサシ カタグロトビ等

2018-10-06 | 琉球地方

秋の渡りの珍鳥に期待して、10月6〜9日に日本の西の端である与那国島/石垣島(ALPNツアー)に遠征してきました。直前に台風25号が発生し、中止になった小笠原ツアーの悪夢がよぎりましたが、幸い、2日前に通過してくれ、無事石垣空港に降り立つことができました。6日夕刻、7日午前、石垣島、7日午後、8日、9日午前与那国島と巡って、5種のライファーであるジャワアカガシラサギ、ハイイロオウチュウ、ベニバト、アカハラダカ、マダラチュウヒをはじめとして、八重山特産のカンムリワシ、ムラサキサギ、ズグロミゾゴイ、カタグロトビ、渡り鳥のツメナガセキレイ、カラムクドリ、クロハラアジサシ、コホオアカ、キマユムシクイ、エリマキシギ、ヒバリシギ等74種の鳥たちと会うことができました。
6日初日は、午後4時前に石垣空港に到着、空港で支度をして、まずは田んぼを巡ります。南国特有の雨が早速降り出し、バスの中から田んぼを見ると、たくさんのセイタカシギ、オグロシギ、アオアシシギ、ヒバリシギ、アカアシシギ等が採餌しています。雨が上がり、歩き出すと、春ほどは見かけないというカンムリワシが電柱の上に止まっています。

この季節たくさんいるというクロハラアジサシが田んぼの上を飛び交っています。本州では、湖の上を飛んでいるのしか見たことがありませんが、陸の上で見るのは不思議な感じですが、近くを山などを背景にして飛んでくれます。


田んぼを歩いていると川の中にムラサキサギ。警戒心が強いようで、なかなか近寄らせてくれません。

そうこうしているうちに日も傾いてきたので、暗くなる前に、ズグロミゾゴイのポイントに向かいました。やはり、春に訪れた時と同じポイントでしたが、なんと同じ位置にズグロミゾゴイ若鳥がヌッと立っています。多分同じ個体ではないかと思います。



このポイントにはヤエヤマオオコウモリがいたのですが、ズグロミゾゴイに関わりすぎて、飛ばれた後でした。残念。そのうち雨が降り出し、ホテルに向かいましたが、結構な豪雨、明日はどうなるかと心配しましたが、夜半には止んだようで、翌朝は、良い天気。朝食後の短い時間ですが、近くの公園に出かけました。広場の芝生には、ツメナガセキレイが10羽近くいます。待っているとだんだん近くに寄ってきます。黄色味はほとんどなくなっていますが、間違いなくツメナガセキレイ。この後、山ほどいるとは思わず、シャッターを切りました。




芝生には、亜種ホオジロハクセキレイもいました。頰に少し灰色味がありますが、白い顔は、なんかカワイイです。


公園にはハシブトガラスもいますが、こちらのカラスは、亜種オサハシブトガラスで、体が小さく本土のカラスに比べるとカワイイ感じです。

公園には、他に亜種シマアカモズ、カラムクドリがいました。松の木の中で、こっそり採餌しているカラムクドリを見つけ、出発の時間を気にしながら写真に収めさせてもらいました。



朝食後、ホテルを後にして、昨日と同じ田んぼに向かいました。ほぼ同じような種類に加えて、ヒバリシギの数が増え、その中に1羽のアカエリヒレアシシギがいましたが、遠い。天気が良いので、鳥も元気なのか、アカガシラサギが目の前を飛んで行きました。

上空を見るとサシバも帆翔していました。のどかです。それにしても暑い!

電線には、リュウキュウツバメ。ツバメよりお腹が濁白色で、尾羽が短く、飛んでいてもなんとなく識別できそうな気になりました。

そして、昨日から何度か通っているジャワアカガシラサギのポイント。ついにガイドのIさんの執念が実って、やたらと色白なアカガシラサギが飛んできました。後で、確認してもらい、間違いなくジャワアカガシラサギとのことで、最後の最後に会うことができ、一同感激。冬羽は夏羽ほどの明らかな違いはないそうですが、やっぱり、白くて違います。今回のライファー第1号です。車が通過する道の端でヒヤヒヤしながら牛糞の山の上のそいつを収めました。


口を開けたシーンです。

最後に空港近くのカタグロトビのポイントへ、なかなか見つかりませんでしたが、なんとか、1羽飛んでいるのが見つかり、モロ逆光の中なんとか収めることができました。カタグロトビの写真は、春に訪れたとき、近くを飛んでくれ、たっぷり収めているので、今回あまり取れなくても、気持ちは余裕でした。

以上で、石垣島巡りは終えて、50人乗りのプロペラ機に乗り込み、与那国島に向かいました。次回は、与那国島前中後編の前編をアップする予定です。