ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

夏の北海道野鳥紀行2019 その6 旭岳編 ギンザンマシコ ノゴマ マミジロ 等

2019-06-23 | 北海道
ギンザンマシコ♂♀ 旭岳姿見平にて

6月23日旭岳姿見平にて: 今日は北海道遠征最後の山場、旭岳のギンザンマシコ狙いです。以前は、夏シーズンは、6時始発だった旭岳ロープウェイが8時始発になっています。天気予報も今一つだったのでゆっくり起きる筈でしたが、明けてみると良い天気。旭岳も綺麗に見えています。慌てて起きだし、旭川周辺で情報をもらったチゴハヤブサを探してみましたが、残念賞。諦めて、旭岳に向かい、ロープウェイの旭岳温泉駅に到着。思ったより人が少ないので、あれれと思いながら、始発便に乗りこみ姿見平駅に到着。いつもの年より、雪が少ないなと思いながらまずは、第3展望台に乗りこみカメラをセット。一番乗りでやれやれと思うも、カメラマンは我々のほかに数人だけ。日曜日なのになんでかなと思いながら後ろを振り返ると旭岳がくっきりとその威容を見せてくれました。
さてギンザンマシコはどうかなと待っても一向に出る気配がありません。遠くを♀が飛んだのが見えたのみ。そんな中、ノゴマがハイマツの上に出て喉の赤さを見せつけるようにさえずってくれます。
登山道のすぐそばでずっと囀っている♂がいました。HMさんが道の脇にある巣を発見。こんなところにというぐらい道から丸見えでした。
綺麗に晴れ渡って、眺めは素晴らしいのですが、一向にギンザンマシコの気配がありません。待つこと5時間、やっと、目の前に現れてくれました。思わず「出たあ!!」と叫んでしまいました。お化けじゃねえよ、と自分にツッコミを入れながら、シャッターを切ります。
そのあともう一回出てくれました。
考えてみると天気が良すぎて、猛禽などを警戒し、かえって出が悪いのかもしれません。そんなわけで、周り見回すと、高山植物が綺麗に咲いています。まだお花畑と言えるほどには咲いていませんが、そこかしこにあります。小さな花が可愛いエゾノツガザクラです。
雌阿寒岳で最初に見つかったからか、名前はメアカンキンバイ。
シーズンにはこの花で埋め尽くされるチングルマ。
ロープウェイの最終便まで粘って下山して、駅の周りを見るとミズバショウが咲き誇っていました。
とにかくギンザンマシコは出てくれたので、やれやれと旭岳温泉の宿、白樺荘で一泊し、ギンザンマシコに乾杯!

6月24日旭岳 宿周り、姿見平にて: いつものように4時起きし、宿の周りを散策。キャンプ場が鳥見に良いようです。カラ類、アオジ、ベニマシコ、アカハラなどのさえずりを聞きながら、散策しているとチョボチーと聞こえるマミジロの囀りがすぐそばで聞こえます。必死で探すと枝の上で囀っているのを発見。もろ逆光なので、残念賞ですが、なんとか写真に収めることができました。
そして8時始発のロープウェイに乗りこみ、姿見平の第三展望台を目指します。今日は何故かカメラマンが多いようですが、ポイントには一番で到着。今日も旭岳が綺麗に見えています。そのせいか、ギンザンマシコのお出ましは中々ありません。しばらく待っていると雪渓の上に出ているとの事で行ってみると、なんと白い雪の上にギンザンマシコの♂と♀がいるではありませんか、どうやら、雪の上に落ちている虫などを採餌しているようです。雪の上だと虫が見えやすいからなんでしょうね。
ハイマツ以外では初めてだと感心しながら、展望台に戻って待っていると、日が陰ってきました。雲が湧いているようで、旭岳も見えなくなっていました。そうするとやはり、ギンザンマシコがよく出てくるようになってきました。まずハイマツの上に出てきたのは、♂と♀。でも、あれっと思ってよく見ると赤みが薄い!多分若いオスなんでしょう。なので、若いカップルなのか、兄妹なのか、どちらかでしょうか。
続いて、赤い♂と♀。こちらは、成鳥のカップルでしょう。少し、霧がかかっています。
時折霧に覆われるような天気のおかげでしょうか。ハイマツの上によく出てくれます。10人以上のカメラマンで展望台は大いに盛り上がります。
♂だけかと思っていると、いつの間にか♀も出てきます。ペアで行動しているようです。
ハイマツの芽や青い実をバリバリ食べながら、ちょっと位置を変えたりします。
少し向こうにいた♀が‥‥
♂の方に飛んできました。
食事しながら、うまく全身を見せてくれました。
羽も拡げてくれて大サービスです。
やっぱり天気だなと納得しながら、撮りまくっているともはやお昼。今日は、苫小牧まで行って、深夜便のフェリーに乗り込まなければなりませんので、ここで切り上げ、今日の半日の方が、昨日の丸一日より沢山撮れて嬉しい限りです。意気揚々とロープウェイに乗り、車窓からの雄大な眺めを楽しみながら、駅の食堂へ。食堂の窓からもミズバショウが見えたり、ちょっと変わった旭川ラーメンも楽しめます。

旭岳〜美瑛/富良野〜十勝岳望岳台〜苫小牧: 一路苫小牧を目指しますが、途中美瑛、富良野を通るので、せっかくだから、有名な景色を見てみようと、美瑛の四季彩の丘に立ち寄ってみました。いかにも観光地だな〜と思いながら、それにしてもなんだこの人の数は!と驚き、早々に退散。考えてみるとほとんど一般の観光客が行くような処には全く行ってないので、しょうがないですね。でも、ラベンダーは綺麗だなと写真には収めました。
富良野を過ぎて、白金温泉から十勝岳の山麓にある望岳台に寄ってみました。ナキウサギのポイントですが、時間が中途半端なせいか、全く姿が見えませんでした。シマリスが出てくれたのがせめてもの救いです。写真は、十勝岳と咲いていたイワブクロです。
これにて、北海道内での鳥見は終了。でも‥もっといたい!
夜に苫小牧に到着、港近くの回転寿司やさんで、食事して、フェリーに乗り込み就寝。翌朝、起き出して下北半島沖あたりから鳥見を始めますが、往路と同じで、やっぱり海鳥の出は今一つ、クロアシアホウドリばかりでしたが、一度だけ遠くにオオトウゾクカモメが見えたぐらいでした。
以上で、2019年夏の北海道野鳥紀行は終了です。初めて自分の車で、フェリーを使っての旅となりましたが、結構いけるもんだなと思いました。自宅からの総走行距離は1,900kmになりましたが、HMさんと同行なので、楽しい旅となりました。帰ってくると、また行きたい!です。
次回は、盛夏の折、鳥はさっぱりですが、近隣のアオバズクなどをアップする予定です。


夏の北海道野鳥紀行2019 その5 ベニヤ/オムサロ原生花園編 ベニマシコ ノゴマ オオジュリン シマセンニュウ ノビタキ コヨシキリ等

2019-06-21 | 北海道

ベニマシコ ♂✖︎2  オムサロ原生花園にて

6月21日ベニヤ原生花園にて: サロベツ原生花園を後にして、オホーツク海側に移動。山を越えると濃い霧が覆っています。海側に出ると厚い雲に覆われていて、霧雨も降る中、浜頓別町のベニヤ原生花園に到着。お天気がイマイチなので、ビジターセンターというか番小屋と言った方がいい案内所で先ずは情報収集。咲いている花の情報を得て、霧雨を突いて、園の中を散策。先ず出迎えてくれたのは、クロバナロウゲ(黒花狼牙)。黒い花びらが珍しいです。

ここは他の原生花園と違って、エゾニュウという巨大なセリ科の花が豊富。蕾はハンドボールほどもある丸い形をして、それがニョキニョキ生えているのは、不思議な景観です。コヨシキリが蕾の上に止まって囀りを聞かせてくれました。花は本当に巨大ですね。
別の場所のエゾニュウの蕾の上にはノビタキが止まっています。ソングポストにしているのでしょう。

空には、チュウヒの♀若鳥が飛んでいます。
ここはコヨシキリの個体数が多いです。
他にノゴマ 、オオジュリン、シマセンニュウ、ツメナガセキレイ等がいました。お天気が悪いせいか鳥の出は今ひとつでした。

外は寒いので、ストーブのある番小屋にお邪魔し、お昼を食してベニヤ原生花園を出発、100km程南下して午後4時頃には紋別市のオムサロ原生花園に到着。ここは、好きなポイントの一つで、とにかく、野鳥の密度が濃く、距離が近い、何よりベニマシコが豊富です。加えて団体客があまり来ないのもいいです。しかし、今日はお天気が今一つ、厚い雲が覆って、光は少し不足気味ですが、早速、ベニマシコがカメラの前に立ってくれました。
ノゴマの鳥影も濃いのですが、子育てに忙しいようで、あまり目立つところには出ず、地面を歩き回っていました。
ヨモギが蔓延っていて原生花園らしい花が今ひとつですが、ハマナスの赤い花が目立ちます。ベニマシコとハマナスのセットを狙いますが、なかなかこちらの思うようにはなりません。それでもハマナスの前で待っているとベニマシコがやって来ます。おおっ!とシャッターを切るもなんかおかしい!なんとずぶ濡れではないですか。水浴びの後なんでしょうか。
濡れていない個体を見つけると、花には絡んでいません。すると別の♂の縄張りだったのか、もう一羽が出て来て、追っ払ってしまいました。残った方はずぶ濡れでした。やれやれ(涙)
空はますます暗くなるので、今日はこれで引き上げです。

6月22日オムサロ原生花園にて: 例によって朝早くに出かけましたが、お天気は今ひとつ。もう少し光が欲しいな〜と思いながら、せっせとベニマシコ、ノゴマ、オオジュリン、シマセンニュウ、ノビタキ を撮りまくりました。
相変わらずノゴマは、地面ばかり。
シマセンニュウはなかなか花に絡んでくれません。出ずっぱりで囀ってくれるポイントには、花がありません。

オオジュリンがハマナスと絡んでくれました。贅沢をいえばきりがありませんが、出来れば、花の方を向いて欲しかったな〜。
♀もいました。
とにかく、ここはベニマシコが多いです。冬に本土で見るロゼ色の羽毛とは違って、真っ赤な羽毛をまとっています。やっぱり真っ赤なベニマシコはいいです。
ノビタキ は、幼鳥が何羽か飛び回っていて、うまく、エゾノシシウドの花の上に止まってくれました。テーブルみたいになっているので、止まりやすいんでしょうね。
親もそばにいますが、花のちょっと向こう。

ベニマシコはたっぷり撮れたし、他の小鳥達もなんとか収められたので、次の目的地である旭川に向けて出発。途中、上川町の浮島湿原に立ち寄りました。
ここは標高870mにある高層湿原で、未舗装の林道をしばらく走って、更に駐車場から徒歩で20分ほど森の中を歩いて行くと、突然、目の前に湿原が広がって来ます。70個程の小さな沼があるそうで、草の島が浮かんでいるので、浮島湿原と呼ぶようです。鳥はあまり期待できませんが、観光客もほとんど来ない不思議な景観なので、寄ってみました。
花もさほどありませんでしたが、食虫植物のモウセンゴケが沢山生えてました。
木道でお昼を食べていると雨が降り出し、どんどん強くなるので、慌てて退散。車に戻って、林道を流してみましたが、期待したエゾライチョウには出会えませんでした。諦めて、旭川に向かうと、どんどん天気が悪くなり、旭川に入る頃には土砂降り。早めに宿に入り、夕食は、北海道らしく、ジンギスカンと地ビールで楽しむことにしました。

次回は、長々と続けて来た本シリーズの最後で、旭岳のギンザンマシコ、ノゴマ等をアップして、〆とする予定です。

夏の北海道野鳥紀行2019 その4 サロベツ本編 シマアオジ ツメナガセキレイ オオジシギ ノビタキ ホオアカ キビタキ ニュウナイスズメ等

2019-06-19 | 北海道
シマアオジ♂ サロベツ原生花園にて

6月19日サロベツ湿原: 利尻島から稚内港へ午後4時15分に到着、すぐにサロベツ原生花園に向かいました。少し日の傾いた原生花園は、さらにエゾカンゾウの花が増えているようです。少し逆光気味でエゾカンゾウに囲まれたホオアカを狙ってみました。
湿原の夕景を見たいところですが、そろそろ服の洗濯もしたいので、まだ明るい午後6時頃には、宿に直行しました。

6月20日サロベツ湿原: 午前4時には起き出し、サロベツ原生花園に向かいます。今日は、いい天気で、どこまでも続く花々の先に利尻山がきれいに見えます。サロベツ原生花園を前景した利尻山の眺めは素晴らしく、本当に気持ちが良いです。
木道のデッキに到着すると先着の方が、5時前に囀っていたよ、とのことで、待っていると5時半頃、さえずりが聞こえてきました。3日前よりは、大きな声です。声のする方を探すといましたいました!かなり遠いですが、シマアオジがはっきり見えます。コバイケイソウの上で囀っていました。
トリミングすると・・・
背中の栗色、お腹の黄色に黒い顔、間違いなくシマアオジ♂成鳥です。さらに拡大するとこんな感じです。
早朝なので、色温度が低く、少々赤っぽくなります。少し、色温度を上げてみるとこんな感じです。
この♂は同じコバイケイソウの上で、20分近くさえずってくれました。
シマアオジに今年もちゃんと会うことができて嬉しい限りです。その1時間後もう一度出てくれました。さらに近くです。
でも、その後はお出ましがなく、翌日には、全く姿が見えませんでした。24日に旭岳でお会いした方のお話で、21日からずっと見えてないとのことで、7月のYBやAPNツアーでも全く見えてないようで、この日の出会いは本当にラッキーでした。サロベツ原生花園には、2012年から2、3年毎に訪れ、今回で5回目ですが、来るたびにシマアオジは個体数が減っているようで、木道から見えにくくなっています。大量捕獲があったという中国での近年の保護の取り組みが功を奏することを願ってやみません。今年が日本で最後のシマアオジにならないでほしいです本当に。
下の写真は、6年前のものですが、その頃はエゾカンゾウの花に止まるところが間近で撮れました。まだ、機材がデジスコなので、どアップの上画質が今ひとつなので、今の機材で撮りたいと思うのですが、もう無理かもしれませんね‥‥(涙)。

シマアオジだけでなく、他の小鳥たちも少なくなっているようですが、オオジシギは健在で、ディスプレイフライトを見せてくれました。
花の中のホオアカをなんとか見つけました。


朝の9時頃にサロベツ原生花園から兜沼に向かいました。大きな兜沼と森、草原、小ぶりな沼など環境が多彩で中々面白い場所です。駐車場からキャンプ場の森に入ると開けたところに、ニュウナイスズメ♂がさえずっていました。
兜沼を見ると、遥か彼方にカンムリカイツブリやマガモ、多分カワアイサ等が見えました。さらに進んで、中沼を覗いてみると、アカエリカイツブリの幼鳥がいましたが、すぐに潜ってしまい、成鳥は姿を見せてくれませんでした。周りの林には、コサメビタキがいました。
キャンプ場に戻ってくるとキビタキが、餌をくわえています。子育てをしているのでしょう。

午後には、場所を変えて、幌延の下サロベツにツメナガセキレイを求めて移動。今日は良い天気なので、前とは違った写真になるだろうとの目論見です。同じポイントに行ってみるとやっぱり同じように現れてくれましたが、回数が今日は少ない。日も強すぎると写真はまた難しいですね。

夕刻近くになり、観光客も少なくなっただろうと期待して、サロベツ原生花園に戻って、木道を歩くと、目の前にホオアカがいました。近すぎて、花がバックになりません。
夕刻には、もはやシマアオジの姿は見えず、ノビタキと遊んで過ごしました。
夕暮れ時が近づき、利尻山の方に日が傾いてきます、朝とは違った景色です。
この日はこれで終了し、宿に戻ってHMさんとシマアオジとの再開を祝して乾杯!

6月21日午前サロベツ原生花園: 今日もシマアオジ!と勇んで30分早く出ましたが、全く出てくれません。

チュウヒが飛んだり、ハイタカが獲物を掴んで飛んできたりと、ひょっとしてハイタカにやられた?!まさかとは思いながら、どうしたことかと悩みながら、ディスプレイフライトのオオジシギを撮りまくりました。羽音が聞こえるでしょうか。
今回は、オオジュリン、ノゴマなどの姿が見えず、ノビタキばっかり花に絡んでくれました。
今回なんとかシマアオジは見えたものの、本当に少ない。他の小鳥たちの数も少なく、サロベツ原生花園はどうなってしまうんでしょう。心配です。
サロベツ原生花園を後にして、ベニヤ原生花園、オムサロ原生花園に移動。次回はそこでの、ベニマシコ、ノゴマ、オオジュリン、シマセンニュウ等をアップする予定です。


夏の北海道野鳥紀行2019 その3 利尻島編 クマゲラ コマドリ ハリオアマツバメ ウソ キクイタダキ アカゲラ等

2019-06-18 | 北海道
クマゲラ♂ 利尻島にて

6月18日利尻島: 利尻島のお天気は、高い利尻山のおかげで、山の天気のように目まぐるしく変わるようです。朝早く起きて、小雨がチラついてる中でも出かけると雲の動きは早く、すぐに晴れ間も見えてきます。
先ず、とある林道に入ってみましたが、あちらこちらでコマドリの声。利尻コマと言われるように本当に利尻島はコマドリが多いです。でも、そこはコマドリ、簡単に姿は見えません。続いて、観光地でもある姫沼に向かいます。早朝なら、一般観光客は皆無。静かに池の周りを回って楽しむことができます。駐車場から池に入る手前で上空を見上げるとハリオアマツバメが飛び交っています。露出補正は少し足りませんでしたが、短い尾羽から突き出している針尾はなんとか見えます。
ここでも、コマドリの声は溢れていて、他にクロジ、エゾムシクイ、アオバト、ミソサザイ、ウグイス、そしてクマゲラの声がしますが、姿はなかなか見えません。姿を見せてくれたのは、利尻山です。山頂まで綺麗に見えて、池面にもその姿を映していました。
次に2年前、偶然出会えたクマゲラのポイントに移動しました。が、今年は、残念ながら、会うことはできませんでした。新しい巣穴は見つかりましたが‥‥。翌日ガイドの渡邊さんの話では、営巣していたものの放棄してしまったとのこと。営巣初期に巣穴の真下に張り付いていたCMがいたせいかもしれないとのことでした。鳥の神経に触らぬよう注意が必要ですね。
さらに島の西側にある森林公園に移動。ここでもコマドリの声はしっかりしていましたが、それ以上に騒がしかったのが餌をくわえていたアカゲラ。おそらく巣があるのでしょう。あまりにも警戒心が強いので、邪魔してはいけないと2、3枚撮らせてもらってすぐに移動です。
これといった成果がないまま、良いお天気で気温の高い中を散策していると、疲れて小さな池の周りで休むことにしました。すると或る場所に小鳥たちが頻繁にやってくるので、そっと待っているとどうやら水浴びに来ているようです。
これは、水浴び後のウソ♂です。
ヒガラ、ハシブトガラ、シジュウカラもやってきますが、もっとちっちゃいのが来ていました。キクイタダキです。
夕刻、再び姫沼に立ち寄りましたが、変わりばえはしませんでした。池にはカイツブリの親子のみで、例年繁殖しているはずのオシドリの姿は見えませんでした。残念!

6月19日利尻島: 今日の午後には、利尻島を離れるのですが、午前中はお願いしていたクマゲラ観察ガイドがあります。その前に時間があるので、姫沼に立ち寄りました。あいかわず、コマドリは、そこかしこで鳴いています。でも、池の周りの木道を周っても変わりばえしないので、登山道に入ってみました。するとこれが正解で、ヒナが近くにいるのでしょうか、こちらの様子を見るようなコマドリを発見。ようやく利尻島に溢れているコマドリの姿を拝むことができました。
そうこうしているうちにクマゲラツアーの時間が迫ってきましたので、待ち合わせ場所に向かいます。ガイドの渡邊さんの案内で、恐らく利尻島で最後の子育てクマゲラではないかというポイントに藪をかき分けて到着。時期的にまだ大丈夫かと思っていましたが、ほとんどが巣立っているようで、このクマゲラ組のヒナが今日にも巣立ちかもしれないとのことで、運が良ければ、巣立ちが見えるかもと期待が膨らみます。
簡易ブラインドで覆って待っていると、ヒナが顔を出します。う〜ん、やっぱり大きい、巣立ちは間近の様子です。
声がしたかと思うと♂親がやってきました。
餌をあげたかと思うとすぐに巣を離れました。おかげで、羽を広げた写真をゲットです。
渡邊さんの話では、巣立ちを促しているのだそうです。すぐに戻ってきました。
餌を与えるのですが、そんなに長くは与えないようです。次の写真は、飲み込んできた餌を戻しているところと思います。くちばしの間に餌らしきが見えます。
そして、♀親もやってきました。♂より来る頻度が少ないペアのようです。

でも、餌をあげる様子はなく、すぐに飛び立ってしまいました。やっぱり巣立ちを促しているようです。


しばらくして♂が現れましたが、餌をあげるでもなく、すぐに飛び立ちました。
巣立ちを促す時には、来る頻度は少なくなるとのことで、しばらく、巣の近くでずっ〜とキョーン、キョーンと鳴いていました。が、どこかに行ってしまうと、これ以降なかなか姿を見せなくなりました。時間も来たので、これにてガイドは終了。確認していませんが、翌日にでも巣立ったことでしょう。きっと。巣立ちは、ほぼ午前中だとのことです。ヒナにとって本当の試練は巣立ってから、無事成長するのを祈るのみです。
鴛泊港〜稚内港の航路では、めぼしい成果もなく、フルマカモメ、ウトウが見られたぐらいです。次回は、本来の予定だったサロベツ原野でのシマアオジ、オオジシギ、ノビタキ等をアップします。

夏の北海道野鳥紀行2019 その2 サロベツ・利尻航路編 ツメナガセキレイ オオジシギ カッコウ ノビタキ ウトウ ウミガラス等

2019-06-17 | 北海道
ツメナガセキレイ 下サロベツ(幌延ビジタセンター)にて

6月17日(遠征4日目)サロベツ原生花園にて: 早朝起きたものの昨日の雨が少し残っていたので、宿でゆっくりしていましたが、段々と小降りになり、サロベツ原生花園に出かけました。まだ少し霧雨でしたが、徐々に上がりそうなので、散策しました。早速シマアオジ(その1)は出てくれたものの遥か彼方、近くに来る気配がないので、木道上をウロウロ歩いてみましたが、どうにも鳥の声が少ない。せっかくエゾカンゾウやコバイケイソウは咲き誇っているのに止まってくれる小鳥がいない!そこで、湿地の花々にも目を向けてみると、可憐な花がそこかしこにあります。これはツルコケモモです。後ろに反った小さな花弁がかわいくて綺麗です。
しばらくするとカッコウが飛んできました。餌でも探しているのでしょう。
やっとエゾカンゾウとノビタキ♀が絡んでくれました。
まだ空は暗いですが、オオジシギがズビヤク、ズビヤクと鳴きながらディスプレイフライトを盛んにしているので、飛翔写真に挑戦。なんとか尾羽を広げたところが撮れました。

あまり目ぼしい成果もないし、そろそろ一般観光客も押し寄せてくる時間なので、幌延の下サロベツに移動しました。

幌延の下サロベツにて: 2年前にツメナガセキレイがよく出てくれたポイントに向かいます。幌延ビジターセンターから木道を歩いて5分ほどのところに広いデッキがあり、そこから先は通行止になっています。パンケ沼に続く木道が古くなっているのでしょう。でも、そこがツメナガセキレイのポイントなので、待っていると池の向こう岸から早速飛んできて、近くの潅木に止まってくれました。
近くに巣があるのか、雛に運ぶ餌取りに忙しいようです。下サロベツは、笹が繁茂していて、湿原性の植物にとっては驚異。サロベツ原生花園とは、だいぶ様相が違って花は少ないのですが、よく見ると可憐なトキソウがひっそりと咲いていました。名前の通り優雅な色合いの花です。

今日は利尻島に渡る日ですが、フェリーの時間は午後4時半、一時間前には稚内港に行かねばなりません。そこで午後になると港にほど近い稚内空港に接したメグマ沼湿原に移動しました。ここも、ツメナガセキレイのポイントなのです。湿原の木道をウロウロするも、ノビタキはいるのですが、なかなか本命には出会えません。

場所を変えようとメグマ沼近くに移動すると、ツメナガセキレイの声が上空から聞こえてきます。こっちに居たんだと見上げると餌をくわえて飛んでいました。
そして木道上に降りてきますが、どうやら近くに巣があるらしく、我々を警戒しているようです。下の写真ですと名前の由来の足の爪(第一指)が長いのがお分かり頂けると思います。
子育てを邪魔してもいけないので、何枚か撮らせてもらい移動すると、別の場所でも餌をくわえているのがいました。

そろそろ港に行かねばとメグマ沼を切り上げ、フェリーターミナルに向かいます。前日と朝イチ便は欠航だったうえ、利尻、礼文は観光シーズンなので、乗降客は多かったです。さて、船に乗り込み、デッキに出て海鳥観察です。日本海側で、時期的にも遅いので、あまり多くは期待していませんでしたが、港を出るとすぐにウトウが船を横切って飛んで行きます。午後5時頃は、ちょうどウトウが天売島に戻る時間なのか、多い時には20羽以上の群れで飛んで行きます。見ると皆んなくちばしに細長い魚を咥えています、種類は分かりませんが。
別の一団を見ると皆んな魚を咥えているわけではないようですね。

20羽程度の群れの写真を整理中によく見ると、なんとウミガラスが混じっていました。
トリミングした写真の中程に頭が黒くお腹の白い個体がいるのがわかると思います。天売島に生息しているのが、ウトウと一緒に出かけて、戻っているのでしょう、きっと。天売島には行けませんでしたが、ウトウとウミガラスにはちゃんと会えて嬉しい限りです。

次々にウトウが飛んで行きましたが、沖に出るとその数は減ってきて、礼文島や利尻島が見えてくる頃には、鳥影はほとんどなくなりました。そして、前方には、利尻島が大きくなってきて、予定通り鴛泊港に到着です。もはや、辺りは暗くなりはじめたので、宿に直行です。

次回のその3は、利尻島編です。ガイドの渡邊さんに案内していただいたクマゲラやコマドリ、ウソなどの森の小鳥たちをアップする予定です。

夏の北海道野鳥紀行2019 その1大洗航路・苫小牧編 クマゲラ コアホウドリ クロアシアホウドリ ニュウナイスズメ ノビタキ等

2019-06-14 | 北海道
クマゲラ♂+雛 苫小牧 北大研究林にて

雄大な大自然と野鳥たちに魅せられて、毎年出かけている北海道。今年は、思い切って、車で出かけることにしました。6月14日〜25日までの12日間、鳥友HMさんとの遠征です。大洗からフェリーで苫小牧へ、北上して旭川を経由して天売島の予定でしたが、悪天候で、断念。一気にサロベツに向かい一泊、翌日、利尻島に渡り、2日後サロベツに戻り、2日滞在し、オホーツク海側のベニヤ原生花園、紋別のオムサロ原生花園を楽しんだ後、旭川へ。旭岳に2日登ったのち、美瑛、富良野を経由して、苫小牧まで戻り、フェリーで大洗に戻るという強行軍でした。出だしの海鳥が今ひとつだったのですが、苫小牧で運良くクマゲラに会えたり、かろうじてシマアオジをゲット出来たり、旭岳でギンザンマシコ♂♀に加えて、若い♂に会えたりと、83種の鳥たちと会うことが出来ました。

6月14日(第一日目)大洗〜苫小牧航路: 前日の夕刻自宅を出発し、途中HMさんをピックアップして大洗に。午前1:35分発のフェリー さんふらわ しれとこに乗り込み、船中泊。翌朝7時ごろからデッキで海鳥観察です。しかし、今年は、海鳥の出が思わしくないようで、もう一人いらっしゃった何度か乗られている方も今年は、ダメとのことでした。宮城県の金華山沖からクロアシアホウドリが何度か出てくれ、期待できるかと思いましたが、さほど盛り上がりません。コアホウドリも何度か出てくれましたが、後は、オオミズナギドリばかりでした。フルマカモメも写真は撮れませんでした。
下の写真は、どこら辺か忘れましたが、船から三陸海岸を望んだものです。
それでも、良く飛んでくれたクロアシアホウドリです。
昨年の同時期での大洗航路で楽しませてくれたコアホウドリですが、今年はこれ一枚(涙)
下北半島沖を過ぎると海鳥の出も悪くなったので、鳥見は早々に終了。夜の7時半ごろ苫小牧西港に到着し、苫小牧に一泊。

6月15日(2日目)苫小牧: 午前4時起床。まずは、北大の研究林に向かいました。到着すると道の脇にカメラマンが5.6人陣取って、ロープが渡してあります。ひょっとしてと思い、ご一緒させてもらうと、やっぱり、クマゲラ。なんとも運のいいことに道のすぐそばに営巣していました。しかも、苫小牧でBWなら、必ず訪れる研究林に、です。しばらく待っていると、♂がやってきました。いきなり巣穴ではなく、近くの木に止まり、様子を伺います。
そして、巣穴にやってきますが、もうワンステップ様子を見ることもあります。巣穴には、3羽の雛がいるようで、一生懸命餌をおねだりしていました。その後一週間ぐらいで無事巣立ちしたそうです。
2回ほど♂が給餌に来るのを楽しんだ後、今日は、留萌まで行かねばならないので、クマゲラは切り上げて少し研究林を散策することにしました。ニュウナイスズメが盛んにさえずっているところで待ちましたが、アカハラが出てきたぐらい。オオルリ、キビタキ、センダイムシクイなどは声のみでした。
エゾリスが時々現れ、楽しませてくれます。
研究林は、これぐらいにして、勇払原野に移動しました。ガイドブックなどには載っていませんが、アカモズなどの新たなポイントが見つからないかと、弁天沼周辺を散策してみましたが、やはり、知らない土地で、自分で探すのは無理でした。ノビタキ、コヨシキリ、ホオアカ、カッコウ等いつもの草原の顔ぶれのみでした。
早々に諦めて、旭川まで北上。2年前にヤマゲラ、チゴハヤブサに出会えた神楽岡公園、護国神社を回ってみましたが、残念賞。神楽岡公園でキツツキの巣穴があり、待っている方がいたので、待っていると‥‥顔を出したのは、アカゲラでした。アカゲラには悪いですが、ガックリ。
夕刻、留萌まで移動。町の居酒屋で、クマゲラに乾杯でした。

6月16日(3日目)留萌、羽幌、サロベツにて: 朝目覚めると外は雨。本州に大雨を降らせた低気圧が北上したようで、留萌から稚内は1日大荒れの予報。羽幌港から天売島への船もほとんど欠航し、一便のみ運行するとのこと。渡っても、何も出来ない上、最悪明日欠航してしまうと利尻島に渡れなくなってしまいます。そこで、出した結論は、天売島は断念です。羽幌港で恨めしく海上を眺めた後、予定を変えてサロベツに向かうことにしました。幸い19日から泊まる予定だった宿が取れたので、オロロン街道を北上開始。途中、遠別町にある例年エゾカンゾウが咲き誇っている金浦原生花園に寄ってみましたが、今年は、今ひとつ。雨の中ノビタキが頑張って給餌していました。雨が強い上、風も強いので、早々に引き上げました。濡れ鼠のノビタキ♀です。
サロベツ原生花園に到着するも、雨ではどうしようもないので、湿原センターで、ビデオをみたり、湿原の成り立ちなどのお勉強をして過ごすことにしました。食堂が併設されているので、ゆっくり過ごすことができます。少し小降りになったので、原生花園の木道を歩いてみましたが、鳥の姿はさっぱり。

6月17日(4日目)サロベツ原野にて: 利尻島へのフェリーは午後4時半なので、サロベツ原生花園、下サロベツ(幌延)などを回ることにしました。早朝、まだ雨が残っていたので、ゆっくり出かけました。今年のサロベツ原生花園はエゾカンゾウが咲き誇っていて、今まで訪れた中で、最も花が多いように感じました。おかげで、湿原は、少しオレンジがかった黄色で埋め尽くされています。そこに白い花のコバイケイソウが合わさって素晴らしい眺めです。しかし、どうも鳥の声が少ない。逆に鳥は、来るたびに少なくなっているように感じます。その象徴とも言えるシマアオジ。来るたびに見えにくくなっています。この日、木道の西側のデッキで待っているとかすかにシマアオジの声が聞こえてきました。あまりにかすかだったので、違うかな〜と思いながら、双眼鏡で探してみると遥か彼方にそれらしきが見えますが、双眼鏡では、識別できないほど遠いです。写真に撮ってみるとなんとかシマアオジと分かる程度でした。次の写真は、あまりトリミングしていませんが、シマアオジがいるのがわかるでしょうか?

次回は、サロベツでの続きで、ツメナガセキレイ、オオジシギ、ノビタキや湿原の花等と利尻航路上でのウトウ、ウミガラスなどをアップする予定です。

やんばるの森紀行 その3 ヤンバルクイナ アカヒゲ アマサギ シマキンパラ セイタカシギ クロサギ等

2019-06-04 | 琉球地方
ヤンバルクイナ やんばるの森にて

6月3日やんばるの森にて(続き): 2日目の夕刻出てきたヤンバルクイナは、ペアで仲良く水浴びを始めました。
水浴びを始めてしばらくすると水を撥ねるために、羽を広げてくれました。やっぱり短いですが、それなりに揃っているようです。飛べないけれど、羽ばたけば、木登りの助けにはなるのでしょう。
2日間でやんばる3点セットをしっかり写真に収めることができ、うれしい限りです。宿に戻って飲むオリオンビールの美味しいこと。
6月4日やんばるの森〜県中部、南部にて: いよいよやんばる遠征も最終日。朝食前にこれでもか!とヤンバルクイナを見ようとガイドの宮島さんは、ポイントに案内してくださいます。集落に到着すると運転手さんが「アカヒゲ♀!」と言って、車を止めると畑の杭の上にしっかり止まっているではありませんか。車の座席が運良くカメラを向けられる場所だったので、しっかり収めさせていただきました。全身がくっきり見えるので、針金が余計などという贅沢は言わないことにします。
さて、狙いをつけたポイントで待っていると草むらの中から、のっそりとヤンバルクイナが現れてきます。巣があって、雛がいるようで、餌取りに出てきたようです。写真はピンボケになったので、載せていませんが、戻ってきたとき、嘴には陸ガニがしっかり収まっていました。以下の写真は、草の間を歩いているのが、やっぱりクイナっぽくて気に入っています。

もう十分すぎるほどやんばる3点セットを堪能したので、朝食後は、沖縄中部から南部の田園地帯や海岸に移動となり、やんばるの森に別れを告げます。道には、またおいで〜とヤンバルクイナが送ってくれました。
田園地帯では、ツバメチドリがいましたが、飛び去ってしまい、二度とその姿を見せてはくれませんでした。ミフウズラもちらっと見えたようですが、全く目にすることは出来ませんでした。よくいたのは、アマサギで、すっかり夏羽になったその優雅な姿を見せてくれました。
時々飛んでいましたので、飛びにこだわってみました。
リュウキュウツバメも収めました。下尾筒のウロコ模様がよく見えます。
よく見かけたのが、困った害獣マングースです。よく見かけるくらいその数は多いようで、駆除は中南部ではもう無理かもしれないとのこと。やんばるの森に侵入しないようにした対策が功をそうすることを願います。人間に振り回されたマングース自体に罪はないのでしょうが、やっぱりなんか憎ったらしい顔つきです。
木立があったところに小鳥の群れがいて、見るとシマキンパラです。幼鳥が混じった群れです。
大きくするとお腹のウロコ模様が見えます。
水の張った田んぼには、セイタカシギがいました。どこで見ても優雅ですね。
最後に沖縄南端の岬に向かいました。エリグロアジサシとクロサギがいましたが、クロサギは、岩場で営巣して、遠いですが、写真には親鳥の後ろに幼鳥らしきが写っています。
最後の最後に空港近くの三角池でやんばる遠征は終了。池には、セイタカシギやコアジサシぐらいでした。
以上で、やんばるの森紀行は終了です。次回からは、6月14日〜25日に沖縄から一転して遠征した北海道野鳥紀行(大洗、苫小牧、旭川、サロベツ、利尻島、紋別、旭岳)を6回に渡って長々とアップする予定です。

やんばるの森紀行 その2 ヤンバルクイナ ノグチゲラ アカヒゲ

2019-06-03 | 琉球地方
亜種ホントウアカヒゲ♂ やんばるの森

6月3日やんばるの森にて: 2日目の午後、雨も上がり、再び森の奥深くに侵入。縦横無尽に走っている林道を進みます。アカヒゲの声がするあたりで、車を降り、林道を散策します。森には、巨大なシダであるヒカゲヘゴが空を覆っています。ジャングルの中にいるのを実感します。
すると、ヒョイと木に取り付いた鳥いるので、見ると何とノグチゲラ。嬉しいことにケラ類らしく木の幹に取り付いた姿も収めることが出来ました。幼鳥もいたのですが、写真に収めることはできませんでした。

森のあちらこちらで鳴いているアカヒゲ♂ですが、じっくり探すとよく見えるところに出てくることがあります。チャンスとばかり、シャッターを押しまくってカメラに収めます。
コマドリと同様に尾羽を立てたり、広げたりしてくれ大サービスです。
少し場所を移動して、背景が変わります。
さらに森を進むとアカヒゲ♀を発見。声を出さず、それほど目立った動きもしないので、奄美大島同様♂より、撮影には苦労します。でも、なんとかその姿を捉えることができました。やっぱり、メスは、かわいいですね。亜種アカヒゲ♀との違いはよくわかりません。
近くには♂もいて、少し松の木の高いところに我々を見下ろすようなところでした。

そうこうしながら森の中を巡っていきますが、やっぱり、サンコウチョウとアカショウビンは声はすれども姿は見えず。どうやら写真に収めたいなら先島諸島に行くしかないようです。
さて、やんばるの森でのヤンバルクイナの脅威は、ハブだけではなく、車もそうです。交通事故で亡くなることが時に起こるようで、せっかく回復しつつあるのに残念なことですが、対策の一つとして、道路のあちこちにこんな標識が立っています。ドライバーには無用なスピードを控えてほしいものです。

夕方になり、ヤンバルクイナの活動が活発になる頃、とある集落で、その出番を待ちます。車の中で静かに待っているとガイドの宮島さんの狙い通り、ドロシーと名付けられた個体が、藪の中からお出ましです。水浴びに出てくるのだそうです。
そして、ペアの片割れも続いて現れ、2羽で水浴びを始めましたが、それは、次回のその3でアップします。(続く)

やんばるの森紀行 その1 ヤンバルクイナ ノグチゲラ アカヒゲ エリグロアジサシ クロサギ シロガシラ等

2019-06-02 | 琉球地方
ノグチゲラ♂ 特別天然記念物 沖縄県国頭村

6月2日〜4日にやんばるの森に日本固有種を求めて、APNツアーにて遠征してきました。やんばるの森を知り尽くしたガイドの宮島さんのおかげで、難なくヤンバル3点セットのライファーであるヤンバルクイナとノグチゲラ、亜種ホントウアカヒゲを堪能することができました。他にエリグロアジサシ、写真は撮れなかった亜種リュウキュウアカショウビン、亜種リュウキュウサンコウチョウ、亜種リュウキュウヒクイナ、ツバメチドリ等37種の野鳥たちに会うことができました。
6月2日沖縄県国頭村にて: 2日の早朝、羽田を飛び立ち、お昼前に那覇空港に降り立ちました。沖縄本島に足を踏み入れるのは、約40年ぶりですが、当時一泊しただけなので、初めてのようなものです。空港から出ると蒸し暑さにクラクラしそうでしたが、なんとか車に乗り込み、一路やんばるの森へ向かいます。2時間ほどのドライブの後、まずは海岸沿いの岩礁にいたエリグロアジサシを撮影です。
そして、いよいよやんばるの森深くに進入。ガイドの宮島さんに案内していただいたのは、とあるダム近く。大きなデイゴの木があり、赤い花を付けていて、ノグチゲラが蜜を吸いにやって来るとのこと。しばらく待ちましたが、ノグチゲラは現れず、盛んに囀っていたアカヒゲ(亜種ホントウアカヒゲ)♂が登場! 2ヶ月前に奄美大島でたっぷり撮らせてもらった亜種アカヒゲとそっくりですが、脇腹の黒い模様がなく、少しお腹が灰色。でも、やっぱり綺麗です。
アカヒゲは少し奥に引っ込んだので、待っていると、広場に何とヤンバルクイナが出てきているではありませんか。あっさりと出会えてしまいました。
でも、警戒心は強く、すぐに引っ込んでしまいました。そうこうしているとまたまたアカヒゲが登場。
リラックスしているのか、水たまりで水浴び、鉄格子越しに見ているような感じです。
広場で待っていると、またまたヤンバルクイナが出てきてくれます。南国らしいシダがバックです。
ノグチゲラは一向に現れてくれないので、今日は諦めて移動し、森の中を進みます。すると、亜種リュウキュウサンコウチョウのホイホイが聞こえてきます。車を降りて、探索するも、声はすれども一向に姿は見えません。すると亜種リュウキュウアカショウビンのヒョロロローも聞こえてきます。目の前を横切るも、被写体にはなってくれません。この場所で、被写体になってくれたのは、亜種リュウキュウメジロでした。脇腹に淡褐色味がないと図鑑にありますが、ほとんど違いはわかりませんね。
さらに移動して、とある集落で待っているとヤンバルクイナが出てきました。集落にも出てきて、人との距離は近いんですね。
もはや夕刻となったこの日は、これにて終了し、宿に向かい、オリオンビールで乾杯。やっぱり沖縄です。
6月3日やんばるの森にて: 朝の5時半ごろ宿を出発。昨日のポイントに向かいます。到着して、カメラを用意していると、「ノグチゲラ来てるよ!」と鳥を見つけるのがうまい運転手さんが教えてくださいます。慌てて見るとデイゴの花にノグチゲラが来ています。あっさりと3点セット完成です。その姿は、渋い色合いながら、背中の濃い赤色が映えて、デイゴの赤い花によく合います。たっぷり撮らせてもらいました。頭頂が赤いので♂のようです。
♂と♀の2羽で来ていました。しばらく蜜を吸うと森の方に飛んでいきます。また戻って来るとのことで待っているとヤンバルクイナが出てきます。アカヒゲの声も響き、三珍鳥を同時に楽しめる贅沢な時間です。
そうこうしているとノグチゲラが戻ってきます。花と絡めて嬉しいですね。
飛立ちが撮れましたが、嘴が枝にかぶってしまい、ちょっと残念。でも、羽の白い斑点がよく見えます。やっぱり、ケラ類の風切羽ですね。
一旦宿に戻って、朝食後、再び森に繰り出しましたが、激しい雨。場所を変えて、開けた田畑のあるところに向かいましたが、めぼしい成果はなく、道に亜種リュウキュウヒクイナが出たくらいです。写真はフロントグラス越しで、今ひとつでした。でもシロガシラが、いい位置に止まってくれました。餌をくわえたままじっとしていたので、雛への給餌中かもしれません。

海岸沿いに走っていると、クロサギの黒色型と白色型がいました。
午前中は、これにて終わりにし、昼食に沖縄そば、国頭村の道の駅でお買い物などしました。
次回は、この続きをアップします。やんばるの森の中での3点セットです。