ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

道東紀行2022年6月 その10 ワッカ原生花園/弟子屈 マキノセンニュウ エゾライチョウ タンチョウ ノゴマ等

2022-09-04 | 北海道 夏の道東
マキノセンニュウ 6月24日 ワッカ原生花園

6月23日(続き)、オムサロ原生花園を後にして南下、再度シブノツナイ湖に立ち寄る事にしました。やはり、ツメナガセキレイの姿は見えず、前回と同じポイントで待つことにしました。ノゴマは相変わらず餌運びに余念がなく、何人かのカメラマンが道から狙いますが、これぐらいの距離ならば撮影圧は無い様です。それでも長時間にならぬ様に気を使いました。
ここは短時間で切り上げ、ワッカ原生花園にも立ち寄りましたが、風が強く、成果なし。マキノセンニュウに中々遭遇できません。網走に宿を取り、翌日の早朝は小清水原生花園に行く予定にしていましたが、マキノに会えないのが心残りで、網走からは少し距離があるものの、早朝に期待してワッカ原生花園に行くことにしました。
6月24日早朝、予報でこの日は大雨でしたが、幸い早朝はまだ曇り。しかし、到着すると結構な強風、これでは厳しいかなと思いながら、センダイハギと絡めたいなと咲いているところを中心に散策するも影も形もなし、そんな時、コバさんという方にお会いし、親切にマキノを撮ったというポイントに連れて行っていただきました。2人で待っていると近くに巣がある様で、オオジュリンが盛んに出入りしていました。
そして、風もいつの間にかほとんど無くなり、マキノの声がするというので、双眼鏡で探していると茶色の小鳥が目に入りました。見るとマキノセンニュウ!茂みから出てきてウロウロしている様で、無事写真に収めることが出来ました。コバさん、親切にポイントをお教えいただき有り難う御座います。長時間ではありませんでしたが、全身が見えて、マキノセンニュウをカメラに収めるのは本当に久しぶりです。
ハマナスの花にもう少し近づいて欲しかったですが、贅沢を言えばキリがありません。
ちょうど飛び出しが撮れました。マキノセンニュウはセンニュウ類の中では一番小さくて模様もあるせいか、本当に可愛いです。
7年前ぐらいにマキノセンニュウが草むらの表に出て、長時間、囀る時に一度遭遇した事もありましたが、中々、それ以後そんな場面に巡り合えません。近年、残念なことにその数を減らしている様です。さて、その場を後にして、遊歩道を歩いていると餌運び中のヒバリがいました。ちょっといいアングルかな?と少し収めさせてもらいました。
無事マキノセンニュウに遭遇出来たので、ワッカは切り上げ、涛沸湖に向かいましたが、予報通り雨が降り出し、結構な雨量。仕方ないので、湖畔の水鳥公園で中を見学しながら、展望室で暫し休憩。遠いですが、目に入るのはマガモ、アオサギ、カワウ、オジロワシ等。少し雨が弱い時に涛沸湖を少し回ってみるとタンチョウがいました。他にスズガモ、キンクロハジロなども。
しかし、一向に雨は止みそうに無いので、その日の宿である弟子屈の鱒やさんに向かい夕食までのんびりしました。
6月25日、時期的には厳しいけれど、ひょっとしたらと言うことで、ご主人にエゾライチョウのポイントを教えていただき、朝食前に回ってみました。昨日の雨のせいか森の中は濃い霧、そんな中、前方に鳥影が見えます。何とエゾライチョウの♂でした!しかし、霧が写り込んで、写真は今一つ、証拠写真になってしまいました。それでも無事会えて嬉しい限りです。
帰り道、畑の端にタンチョウが2羽いました。この辺りでも繁殖している様です。
朝食後、更に森の林道を回ってみましたが、エゾライチョウの姿はなく、森を抜け、屈斜路湖の和琴半島に立ち寄ってみました。湖畔の森では、巣立ったアカゲラの幼鳥がいました。
まだ巣立ったばかりの様で、親が餌を渡していました。
以上で本遠征の鳥見は終了し、中標津空港に戻り、羽田経由で岡山に戻ってきました。やはり北海道は素晴らしい!

次回は子育てシーズンを迎えた岡山のブッポウソウをアップする予定です。ご覧いただき有り難う御座います。
マキノセンニュウのポイントを教えていただいたコバさんは「コバの野鳥撮影雑記」と言うブログを開設されていて素晴らしい写真の数々を掲載されています。ご参考までにマキノセンニュウの回はこちら

道東紀行2022年6月 その9 オムサロ原生花園 ベニマシコ ノゴマ ノビタキ シマセンニュウ

2022-09-01 | 北海道 夏の道東
ハマナスに止まるノビタキ♂  6月23日 紋別市 オムサロ原生花園

6月23日(続き)、時刻は午前7時半を過ぎて、相変わらず小雨がパラつくも大した降りにはならず、撮影続行です。ベニマシコ♂はいつものソングポストに時々現れて様子見。
シマセンニュウもお決まりのハマナスのソングポストで囀りを聞かせてくれます。
ベニマシコ♂がハマナスの花の近くに来た!と、ときめくと色の薄い若い?♂。
色の濃い♂だ!と思うと、ハマナスの枯れ木。
ノビタキの巣立ちした幼鳥が2羽並んでくれました。
ベニマシコ♂は目立つ枯れ枝がお好みの様。
モズはここでは珍しい。頭部がすっかり擦り切れて灰色、オオモズモドキ? 昔、オオモズか!とドキッとしたことがあります。
看板の上で囀るノゴマ♂、場所がよく分かっていいですね。
ベニマシコ♀も時に登場してくれます。
この頃からノゴマが目立つ様になってきました。今まで何をしていたのかと?
ノビタキ♂がフライキャッチ! ちょっとピンボケですが‥‥
ベニマシコ♂、付近に巣があるのでしょう、この枯れ枝によく止まります。
エゾノシシウドをバックにシマセンニュウ。
目の前に現れ、目立つ様になったノゴマ♂。
遊歩道で餌探しの様です。
時には囀りも聞かせてくれます。

バックが緑のベニマシコ♂。
たっぷり撮らせてもらい、お昼近くにもなったので、オムサロを後にすることにしました。何度も来ていますが、最近はこんな天気の時が多い様な気もします。かんかん照りよりはマシですが、もう少し光が欲しかったですね。

次回は道東シリーズの最終回で、南下して立ち寄ったシブノツナイ湖と翌日のワッカ原生花園でのマキノセンニュウ等、最終日の弟子屈でのエゾライチョウ、タンチョウ等をアップしたいと思います。ご覧いただき有り難う御座います。


道東紀行2022年6月 その8 オムサロ原生花園 ベニマシコ シマセンニュウ ノビタキ等

2022-08-29 | 北海道 夏の道東
ベニマシコ♂  6月23日 オムサロ原生花園

6月22日、午後3時ごろ紋別のオムサロ原生花園に到着。ここは園内に遊歩道が何本もあり、鳥との距離が比較的近い、何よりベニマシコの数が多く、お気に入りの原生花園です。近年、ヨモギの侵入が著しかったですが、今回来てみて、それ程には感じませんでした。対策が進んでいるのでしょうか?また、花もまあまあで、ワッカより随分良かったです。どんよりとした天気で、日は出なくて良いけど、もう少し光が欲しいところでした。園内に入って先ず目についたのはノビタキ 。♀が歓迎してくれました。
エゾノシシウドの花に止まってくれたノビタキですが、♂にしては色が薄い、と言って♀にしては黒い。若い♂なのか、換羽が始まったのかよくわかりません。さて、ノビタキ達は、子育てに励んでいる様ですが、花がらみで楽しませてくれます。
そしてお目当てのベニマシコ、ソングポストでしょうか、花とは離れた場所でした。
この日は、ノビタキが目立ちます。園内を巡った後、花がらみが多くなるポイントで気配を消して、じっくりと待つことにしました。
時々、巣立ったノビタキのヒナが近くを横切ったりします。目の前の地面に降りたったところですが、やっぱり可愛い。
センダイハギと絡んでくれたヒナもいました。
ちょっと窮屈そうな止まり方をしたノビタキ♀。
雲が厚いせいか、この日の午後5時半ごろにはもう暗くなり、鳥も不活発なので、まだ物足りませんが、引き上げることにしました。

6月23日、翌朝、天気が今ひとつで、中々明るくなりません。いつもなら5時前から始めるところ6時前に現地着。さて、シマセンニュウはというと中々ゆっくり姿が見えず、ソングフライトで飛び出しても、直ぐに植え込みの中。やっとハマナスの花といい感じで見えるソングポストがありました。少し雨混じりでしたが、ジョビジョビと囀ってくれました。
今日もノビタキのヒナは飛び回って、時にいいアングルになってくれます。
ベニマシコ♂がよく止まるところに♀がやってきました。
少し色の薄いノビタキ♂がハマナスの花の連なりの先に。
今日は雨まじりで、何人か来られたCMさんもほとんど、一旦、引き揚げられましたが、大した降りではなかったので当方は粘りました。園内には人影なし、そのせいかどうかベニマシコの姿が目立つ様に。ソングポストだけでなく‥‥
花のある付近にも姿を見せる様になりました。ただ、何個体かいるのですが、真っ赤になった成鳥個体や‥‥
まだ赤みが薄い、多分、若い個体がいて、おっ!シシウドの上と喜ぶとちょっと色が薄い。贅沢ですが、やはり北海道では真っ赤な個体をしっかり撮りたいものです。
空抜けでしたが、シマセンニュウがシシウドの上に。
やっぱり、これ!真っ赤な個体が出てくれ、バックの緑に映えます。
枯れ枝に止まることが多く、花がらみが少ない。やっと、植え込みで、真っ赤なお腹を見せてくれましたが、ハマナスの花とは、ちょっと距離がありました。
やはりオムサロ、ベニマシコとの距離が近い!

次回もオムサロ原生花園での続きです。何度来ても120%満足する写真は撮れないので、次回こそはと何度でも来てしまいます。ご覧いただき有り難う御座います。

道東紀行2022年6月 その7 ワッカ原生花園/シブノツナイ湖 ノゴマ ベニマシコ ノビタキ オジロワシ等

2022-08-26 | 北海道 夏の道東
ハマナスの花に止まるノゴマ♂  6月22日 シブノツナイ湖

6月22日、今日は紋別のオムサロ原生花園まで足を伸ばす予定ですが、途中のワッカ原生花園、シブノツナイ湖の原生花園にも立ち寄りました。先ず広大なサロマ湖の辺りにあるワッカ原生花園ですが、花が少ない!とても原生花園と呼べる程の花がありません。園内に足を踏み入れると黄色い花のセンダイハギが咲いていましたが、鳥の声も少なく、とても期待できそうにありません。少し入っていくとカメラが向けられた先にベニマシコ♂がいました。やはり、紅い! が、構図的には今一つ、とにかく花が少ないので、どうにもなりません。
更に歩を進めても花は少ない。ノビタキ♂もご覧の通りで、バックが寂しい。
ノゴマ♂も空抜け。
ノビタキ♂のバックは花にあらず、何かの木の実。
マキノセンニュウがいたとの事でしたが、見つけられず、早々に退散です。北上途中の道の駅の食堂で昼食を済ませて、シブノツナイ湖に到着。ここも花も鳥影も少なく、数人のカメラマンが陣取っていたあたりしか花がありません。あたり一面というわけにはいかず、ちょっと寂しい感じでした。おまけにツメナガセキレイの姿はなく、声も無く、誰も見た方がいません。何日か前にいたとの話でしたが‥‥ それでも、いつものノビタキ、ノゴマ、オオジュリン、コヨシキリが楽しませてくれました。このノビタキ♂ですが、目の上に小さな眉の様な白斑があり、ちょっと滑稽な面持ちです。ごくたまにこの模様があるノビタキ♂を見かけます。
オオジュリンも子育てに励んでいる様でしたが、時に囀りを聞かせてくれます。
空に大きな鳥影が現れると、オジロワシでした。
海側の土手に降り立ち、獲物でも探しているのでしょうか。
この辺りしかないというハマナスが咲いているポイントで待っていると、ノゴマが子育てに励んでいる姿が見えます。距離は取りましたが、ここのノゴマもじっとしているとあまり警戒心は見せませんね。ノゴマの♀です。この♀の喉に赤味はない様です。
お父さんの方も何度も餌運びで登場。ハマナスの花をバックにしてくれます。
エゾノシシウドもこのポイントが一番よく咲いています。
コヨシキリが表に出て囀ってくれるのですが、花の無いとこばかり。
やっぱり、花がらみのノゴマにカメラが向きます。運よくシシウドの上に。
そして、ノゴマ♂が見事に花の上に止まってくれました。
シシウドの上にノビタキ♂。
どこに行っても鳥影が少ない様で、お会いするバーダーの皆さん嘆いておられます。一時的な現象と思いたい所ですが、やはり地球温暖化による可能性は高く、悲しい事です。

次回はこの日の夕刻に着いたオムサロ原生花園でのシーンをアップしたいと思います。今回の遠征では、オムサロが一番マシだったかもしれません。ご覧いただき有り難う御座います。

道東紀行2022年6月 その6 網走 小清水原生花園 ノゴマ ホオアカ ノビタキ ツツドリ カッコウ等

2022-08-23 | 北海道 夏の道東
ホオアカとエゾスカシユリ 6月21日 小清水原生花園

6月21日、知床峠で虚しく時間を過ごした後、オホーツク海沿岸を北上し、濤沸湖にある小清水原生花園に到着。原生花園駅の北側から海岸に広がる小さな公園で、訪れる観光客も多いのですが、意外に草原の鳥たちが花と絡んでくれ、遊歩道から比較的近距離で撮影出来ます。まず、迎えてくれたのはノビタキ♀。巣立ったヒナに盛んに餌を運んでいましたが、♂親の姿が見えません。どうしたのかな?
よく見かけたのが、ホオアカ。子育て中の様で、邪魔にならぬ様気を使いながら収めさせてもらいました。♀が♂に餌をねだって、子育て中でも求愛給餌を行うんですね。
エゾスカシユリが満開少し前の状況で、花がらみを狙います。遊歩道のすぐ側なのですが、ホオアカは警戒している様で、早目に移動しなければなりません。
一方、ノゴマも餌運びに余念がありませんが、こちらは警戒心が薄く、やってくると、あたりを見回して直ぐに巣があると思しき場所に飛び込みます。それでもなるべく気を使って距離を取る様にはしました。
♂、♀ともよくやってきますが、この♀は喉に少し赤味のある個体でした。
ノゴマの花柄みはもっぱらハマナスです。
さて、ホオアカはエゾスカシユリと絡んでくれ、蕾に止まってくれました。開いた花に止まって欲しいところですが、まあ、開いた花には止まりにくいでしょうね。
ハマナスの花がらみにもなってくれました。
サービスよく咲いたエゾスカシユリと遊んでくれます。
植え込みの木が丸裸、毛虫にやられたのでしょうが、カッコウが餌取りに来てくれました。付近でよく鳴いていました。
他に赤色型のツツドリ♀も。カッコウに赤色型はいないそうで、ツツドリの鳴き声はしなかったのですが、♀なので、静かにやってきたのでしょう。
翌日の早朝、網走湖の呼人探鳥路に寄ってみましたが、目ぼしい成果はなく、ヤマゲラが少し姿を見せてくれた程度でした。
21日の夜には鳥友K君(小学生の頃に狭山湖で知り合い、今は学生さんで網走在住)と久しぶりに食事を共にし、鳥談義で楽しく過ごしました。

次回は、更に北上して、ワッカ原生花園、シブノツナイ湖に立ち寄り、ベニマシコ、ノゴマ等をアップする予定です。ご覧いただき有り難う御座います。

道東紀行2022年6月 その5 知床羅臼 シマフクロウ

2022-08-20 | 北海道 夏の道東
ハンティング中のシマフクロウ♀  6月20日 知床 鷲の宿

6月20日(続き)、残った♀がハンティング後、羽を折り畳むときの1シーンです。
獲物を持ち帰ります。
♀が戻って20分も経たないうちに♂が登場、やはり今日は飛来頻度が高いです。先程の♀と比べて、やっぱり顔つきというか目つきがやはりキツイ様に思えます。雌雄の違いでしょうか。
この狩りでは効率よく2匹の魚を捕まえていますね。
この後しばらく飛来がなく、次に♀が来たのは午後10時、やっぱり表情が柔和です。
前日の反動かこの日はよく出てくれたので、前日の疲れもあって12時ごろには引き上げて就寝でした。

翌日は知床峠を経由して網走方面に向かいましたが、やっぱり知床峠は霧と強風、しばらく待ちましたが、改善する様子もないので、今回、ギンザンマシコは諦めました。次回からは原生花園の野鳥たちで、先ずは小清水原生花園でのホオアカ、ノゴマ等をアップする予定です。ご覧いただき有り難う御座います。

道東紀行2022年6月 その4 知床羅臼 シマフクロウ

2022-08-17 | 北海道 夏の道東
シマフクロウ♂♀  6月20日 知床羅臼 鷲の宿

6月20日、悪天候のせいで、知床峠がサッパリ、虚しい1日を過ごした夕刻、食事を終えて、まだ薄明かりが残る午後7時半頃、カメラを据えて待機していると「もう来ている!」との声があり、向かいの山の方を見上げると、枯れ木の天辺に二羽で仲良く並んでいるではありませんか。三脚に据えたカメラのシャッタースピードを10分の1以下に抑えて、薄暮のシマフクロウを何とか収める事が出来ました。自然光で見るのもまた違った良さがありますね。しかも2羽で並んでくれると言う大サービスでした。
そして、更に生簀近くの枝に移り、寄り添ってくれました。照明下と顔つきが違って面白いです。ちょっと人間臭い顔の様にも見えます。
すぐに生簀の方に2羽で降り立ち‥‥
♂が先にダイブ。
自分で食した後もう一度獲物を捕まえて上がってくると、♀がダイブ。
♀が上がってくると同時に♂は巣にお持ち帰り。

残った♀ですが、よく見てみると、何だか顔つきが優しい様に思えます。雌雄同型と図鑑にありますが、♂に比べて顔つきが、ちょっと可愛らしいと思います。
短い時間でしたが、2羽でいるところをしっかり撮れて嬉しい限りです。

次回のアップは、この後、餌を巣に運んでいくところと、すぐに♂がやって来ますので、顔つきを比べてみて下さい。この日は何度も出てくれたので、堪能出来ました。観察日を2日用意して正解でした。
ご覧いただき有り難う御座います。


道東紀行2022年6月 その3 知床羅臼 シマフクロウ

2022-08-14 | 北海道 夏の道東
シマフクロウ♀ 6月20日 知床羅臼 鷲の宿

6月19日、根室での落石クルーズを終えてから知床半島の知床峠に向かいました。途中土砂降りにあったりと不安定な天気の中、峠に到着。雲はまだあり、風も強くあまり良い条件ではありませんが、何とかハイマツは見えます。ところが、カメラマンは皆無。あれっと思いましたが、暫く待ちました。アマツバメが飛ぶだけで、残念ながらギンザンマシコにはお目にかかれませんでした。今年はどうかしてるのか?と気になります。
さて、鷲の宿に投宿し、夕食を終えて出番を待ちます。今季はヒナが2羽生まれたそうで、久しぶりの事らしく餌がたくさん必要なせいかよく出てくるとの事。期待を胸に待ちますが、一向に現れる気配なし。宿の親父さんがたまに遅い時もあるが、9時には出てくるよとの言葉も虚しく響き、あっという間に午前零時を回ってしまいました。今日の嵐で雷がなったせいではないかとの推測もありましたが、いつまで待とうかなと悩み出した午前0時20分ごろ、忽然とシマフクロウ♀が登場!魚を捕まえて食した後、ヒナの待つ巣にお持ち帰りです。
この♀には足輪がありません。道東のシマフクロウは全数全巣が把握されているはずですが、やはり未知の営巣場所がある様です。さすが、知床は奥深い。その後頻繁にくるかと思いきや、1時間半も待たされ、やっと次に来たのは午前1時50分、今度は足輪のある♂親でした。
生簀にダイブしハンティング!
こちらも自分の分を食した後、巣にお持ち帰りでした。
明日もあるので、3時で切り上げようとしていると午前2時54分頃、また♂がやって来ました。止まり木からふんわりと着地。
そして同じ様に自己分を食して、更にヒナの分をお持ち帰りです。
3時で切り上げ部屋に戻りましたが、この後直ぐにやって来たそうで、この日は計4回と最近では少なめの様でした。雷のせいかどうかは分かりませんが、こんなに遅いのは最近では月に一度あるかないかとの事。こんな日に当たるのは運が良いのか悪いのか‥‥きっと、明日は反動でたくさん出るに違いないと期待して就寝。
翌日は予報通り、荒天。宿にいても仕方ないので、知床峠に行ってみましたが、やっぱり雲の中、強い風と雨の中、どうしようもありません。夕方、雨が止んだので、知床峠にまた登ってみましたが、高いところはやっぱり雲に覆われ、サッパリでした。という事で、知床ではシマフクロウ以外は何の成果も無しでした。

次回は、翌日のシマフクロウですが、やっぱりと言うか期待した通り、真っ暗になる前に2羽で現れてくれて、前日の疲れを帳消しにしてくれる大サービスでした。ご覧いただき有り難う御座います。

道東紀行2022年6月 その2 落石クルーズ エトピリカ チシマウガラス ケイマフリ シロエリオオハム等

2022-08-11 | 北海道 夏の道東
エトピリカ成鳥 6月19日 落石クルーズ

6月19日、霧が覆ったこの日、波が穏やかなので、無事出航、しかし、視界は不良で、近くに来るまで見えませんし、写真を撮っても水蒸気が写り込んでサッパリ。でも、こんな日はエトピリカがよく出るの言葉通り、黄色飾り羽が美しいエトピリカ成鳥が出てくれました。しかし、写真はご覧の通り今一つ。
定刻通り船は出航し、霧の中を進んで行きます。いきなり現れる感じで、目の前。先ずはハシボソミズナギドリ。
ウトウも。
ちょっと距離はありましたが、カンムリウミスズメが出現。少し夏羽から移行が始まっている様。伊豆諸島辺りからやって来たのでしょうか。
そして霧の中にエトピリカ成鳥が出現、岸近くだったので、あまり近寄れませんでしたが、霧の中、肉眼ではハッキリと捉える事が出来ました。しかし、写真は水蒸気が写り込んで証拠写真程度。きれいな写真はまたの機会です。
ケイマフリもいきなり目の前。
慌てて飛び立つハシボソミズナギドリ。
今日はシロエリオオハムが霧の中から出現、若鳥の様です。
飛び立つケイマフリはご覧の通り。
チシマウガラスも霧の中何とか見る事が出来ました。昨日とはまた違った映像になります。
霧の中のクルーズは無事終了、最後まで晴れてはくれませんでした。終了後、知床に向かいましたが、途中土砂降りにあったり、サッパリでした。何とか知床峠にはたどり着いたものの短い滞在でしたが、ギンザンマシコのお出ましはありませんでした。

次回は知床の鷲の宿に泊まり込んで、写したお馴染みシマフクロウをアップしたいと思います。ご覧いただき有り難う御座います。

道東紀行2022年6月 その1 落石クルーズ エトピリカ チシマウガラス ケイマフリ 等

2022-08-08 | 北海道 夏の道東
チシマウガラス夏羽 落石クルーズ ユルリ/モユルリ島付近 6月18日

妹の救援で、久しぶりの長期遠征が可能となり、夏の道東を巡ってくる事が出来ました。野付半島、根室、知床、網走、紋別を回って来ましたので、暫くの間、本遠征記録をアップしたいと思います。
6月17日、岡山空港を発ち羽田を経由して、中標津空港に降り立ちました。先ずは野付半島で夏の草原の鳥達にご挨拶しようと思い、ネイチャーセンターの先の原生花園に向かいましたが、花も鳥も今一つ。ノビタキ、ノゴマ、オオジュリン等を見ましたが、あまり大した写真にはならず。ペアで採餌中のタンチョウを収めて、根室の常宿、フィールドイン風露荘に向かいました。

6月18日、本日は落石クルーズの予定ですが、朝食前に近くの国有林を散策し、エゾライチョウを探しましたが、不発。宿近くの牧場付近の道端でタンポポの種を食すウソに遭遇。
落石漁港に到着し、午前10時出航の漁船に乗り込みました。船は満席で、空は晴れて海は波穏やかな中、ユルリ、モユルリ島に向けて出航です。港の灯台付近にはアマツバメが乱舞。
沖に出ると早速ケイマフリ が出現。
ハシボソミズナギドリもあちらこちらに浮かんでいますが、大きな群れは見当たらず。
ウトウも単独から10羽近くの群れがしばしば出現。
こちらはハシボソミズナギドリより、嘴が少し長く、額がなだらかで、全身灰色なので、ハイイロミズナギドリでしょう。
ユルリ、モユルリに近づいたところで、晴れて波穏やかな日は出にくいと言われるエトピリカが登場!‥‥幼鳥でしたが。それでも久しぶりのエトピリカとの出会いに興奮しました。細々と繁殖は続いている様です。
ケイマフリも島近くに多く見られます。
最近はカモメを含めた海鳥を捕食し、悪役になったいるオジロワシの若鳥。
可愛いですが、高級食材を大量に食べてしまい漁業者には嫌われ者のラッコ、親子で登場。
そして、今年は珍しい事に13羽ほどのチシマウガラスが繁殖にやって来ており、初めて夏羽を拝ませていただき感激でした。夏の落石クルーズに何回も乗っていますが、チシマウガラスに遭遇するのは初めてです。無事、繁殖を終えて、来季からも数多くやって来て欲しいものです。

飛び立つケイマフリ 、赤い脚が印象的です。
午後からは、春國岱ネーチャーセンターの森を散策してみましたが、めぼしい成果はなく、こっそりと子育てをしているエゾムシクイが出てくれたくらいです。
納沙布岬近くの北方原生花園に行ってみましたが、ベニマシコ、オオジュリンをチラッと見かけたのみ。オオジシギも遠く、近くでフライトしてくれません。そして根室地方の名物、海霧がすっぽり辺りを覆い早々に退散でした。

次回はこの霧が翌日も海をスッポリ覆い、さっぱりの見通しでしたが、船は出航し、海霧の中、出現してくれたエトピリカ成鳥などをアップする予定です。ご覧いただき有り難う御座います。