ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

小笠原紀行2020年8月 その3 オガサワラミズナギドリ メグロ クロアジサシ オナガミズナギドリ アナドリ カツオドリ メジロ等

2020-09-24 | 小笠原、三宅島、航路

オガサワラミズナギドリ(セグロミズナギドリ) 父島南東沖

9月27日午後 小笠原父島南東沖: チャーター船での海鳥クルージングの続きです。沖に出て早々に稀少な固有種オガサワラミズナギドリをしっかり見ることができましたが、海鳥たちの競演はまだまだ続きます。クロアジサシが近くをかすめて行きます。お腹がよく見えると色は茶褐色ですね。英名のBrown Noddyはお腹の色からの命名なんでしょうかね。
オナガミズナギドリとクロッシング。こうやって見るとクロアジサシって結構大きいですね。
オガサワラミズナギドリが2羽海面に浮かんでいましたが、同時に飛び立ちました。1羽でも珍しいのに何と2羽も!どえらい事!なんだそうです。
再びクロアジサシとオナガミズナギドリ
オナガミズナギドリが水平方向からやってきました。
そして、順光側に。ノートリミングでこの大きさ!近いです。
比較的近くにオガサワラミズナギドリが浮かんでいました。そして、飛び出し。水面上を走る様にして、風を受けて飛び立ちます。
オナガミズナギドリの後ろを飛んでくれました。並んでくれると大きさ、外形、模様等の違いがよく分かっていただけるのではないでしょうか。
逆光側も海面がキラキラ輝いて、ちょっと良い感じではないかと。
オナガミズナギドリの背中側。特徴のないのが特徴でしょうか。
クロアジサシの順光側の写真3枚。間近で見ると中々渋い感じでいいですね。
丁度、白い波頭をバックにしてくれました。
少ないながらアナドリ も飛び交っています。
そろそろ鯨も探しましょうということで、鯨の声を海中マイクで探索していただきましたが、声は聞こえるものの姿がなかなか見えない(海面に出てこない)ようで、残念ながら時間切れ。港に戻りますが、チャーター船でなくては出来ないオガサワラミズナギドリを始めとした海鳥達との濃密な時間をいただき、嬉しい限りです。筆者の後ろ姿(写真は中村さん提供)にそれを感じていただけるでしょうか。そして、宿に戻って盛大に乾杯したことは言うまでもありません。

8月28日7時半〜9時半 母島航路: 父島を後にして、いよいよ母島に向かいます。午前7時半出港の母島丸に乗り込み、60km南の母島の沖港まで2時間、航路上の海鳥を楽しみます。出てくれたのは、お馴染みのアナドリに‥‥
オナガミズナギドリと飛び出すトビウオを狙ってやっぱりカツオドリ 。
母島が行手に見えてきました。
光の加減でしょうか、目がギラついた様なカツオドリ♂。

8月28日9時半〜15時半 母島前浜周辺:初めて母島に上陸。宿に荷を下ろして、すぐにメグロを求めて出発。ガイドの中村さんに連れられてまずは宿周りのポイントを巡りますが、出たのはメジロ。やっぱり市街地は早朝か夕方が良い様で、山の方に向かいます。宿を出発しておよそ20分後、結構急な坂の途中で、早くもメグロに遭遇!念願の日本の野鳥固有種制覇の瞬間です。
メグロは母島では普通種な感じで、あちこちにいます。難なく写真に収められたので、余裕で、昼までの探索を続けます。だいぶ山に入ったところで、メグロも出ますが、亜種ハシナガウグイスも出てくれました。
お昼は宿でお弁当を取りますので、いったん帰路につきましたが、道路脇の歩道上に植え込まれたハイビスカスの蜜を狙って、メジロがいました。赤い花とのコラボを見逃すわけには行きません。
道路法面の排水口に固有種のオガサワラトカゲ。そこら中で見かけるグリーンアノールの増加により生存を脅かされているそうです。しっかり生き抜いてくれよ。
午後の部は地元の親切なバーダーさんが案内してくださるというので、ご一緒させてもらうことになりました。亜種アカガシラカラスバトのポイントを案内していただいたのですが、何処にも姿がありません。時期的にタイミング悪く、餌を求めて、他の島に一時退去しているのではないかとの事で、残念な事でした。亜種オガサワラノスリの鳴き声は聞こえましたが、こちらも姿は拝めず。
そんな中、森の中の水場に案内していただきました。メグロとメジロがひっきりなしにやってきます。ちょっと遠かったですが、ずぶ濡れのメグロにお目に掛かれました。

次回は、28日午後の続きと29日午前で、ポイントの神社、翌日の森、市街地、パパイヤなどのメグロをたっぷりアップします。


小笠原紀行2020年 その2 オガサワラミズナギドリ クロアジサシ オナガミズナギドリ カツオドリ ミナミハンドウイルカ お魚等

2020-09-17 | 小笠原、三宅島、航路
オナガミズナギドリとカツオ 小笠原父島近海

8月27日小笠原父島近海: 本ツアーの目玉ともいうべきチャーター船での父島周囲と外洋へのクルージングによる海鳥&鯨ウォッチングです。鯨にはお目に掛かれませんでしたが、稀少な小笠原固有種オガサワラミズナギドリ(2018年セグロミズナギドリの小笠原個体群、亜種と思われていたのが、固有種として認められたそうです)、オナガミズナギドリ、クロアジサシ、アナドリ やミナミハンドウイルカ等に出会えました。おまけにお昼休みにシュノーケリング🤿が出来て、小笠原のカラフルなお魚たちを満喫しました。鯨に会えなくても鳥ウォッチャーなので、参加者の誰も残念がってませんでしたけどね。さて、Sea-Tacさんのチャーター船で父島の二見港を午前7時半に出発。小笠原ブルーの海といかにも溶岩だなという小島の美しい景色を愛でながら、まず、船は南島に向かいます。
そこはカツオドリ、オナガミズナギドリ、アナドリの繁殖地なのですが、昼に見えるのはカツオドリのみ。白い産毛に包まれた可愛いというかちょっと愛嬌のあるヒナが迎えてくれました。
南島を後にし、島に沿って進むとクロアジサシ!航路で見るのと違って近い!
白い砂浜と青い海の両方がバックになって、堪りません。
続いてミナミハンドウイルカの群れと遭遇。イルカがなんと船の下を潜って遊んでくれます。
親子連れの群れが何組か居た様ですが、全部で30頭ぐらいは居たでしょうか。
お昼休みは父島の北にある兄島の海域公園のキャベツビーチで取ります。希望者はシュノーケリングが出来るというので、実に37年ぶりに海に潜りました。感覚を取り戻すのに一苦労で、耳抜きがうまく出来ません。しかし、深く潜る必要もなくサンゴとカラフルな魚たちの競演を堪能できました。水中用カメラを用意していなかったのが悔やまれます。なのでお魚の写真はガイドの中村咲子さんに提供いただきました。ネットで調べてみると縞々の魚群はロクセンスズメダイではないかと。
右側の地味な色合いの魚はユウゼンだそうで、小笠原固有種との事です。着物の友禅からの命名だそうです。悠然と泳いでいるからではない様で。
色鮮やかなブダイの一種?もいました。
昼休みを終えて、船は再出発ですが、またまたクロアジサシ。たっぷり出たのにマニュアル設定の修正を忘れて真っ黒作品ばかりの中の希少な一枚。
さて、船は、父島南東側の沖に向かって進むと鳥山にぶつかりました。航路上と違って、鳥が近い近い!オナガミズナギドリが目の前を横切ります。
クロアジサシも出現。オナガミズナギドリと一緒に写ってくれます。
連続写真の様なオナガミズナギドリの群飛翔も見せてくれました。
オナガミズナギドリが集まっているところは小魚の群れがいるのでしょう。それを狙って水面下では大型魚も集まっているはずです。勢い余って飛び出したのか、こんなシーンが偶然撮れました。飛び出したカツオにオナガミズナギドリもさぞ驚いたことでしょう。中村さんによると昔、小笠原の漁師さんはオナガミズナギドリをカツオドリと呼んでいたそうです。なるほどです。
オナガミズナギドリの群れの中にオガサワラミズナギドリがいる!とのことで、その方向を探すと少し小さくて丸っこいのがいます。紛れもなく希少な小笠原固有種オガサワラミズナギドリ、経験豊富な海鳥ウォッチャーでもなかなかお目に掛かれないそうで、嬉しいライファー追加です。近くを飛んでくれて図鑑の特徴がしっかり見えた写真がたっぷり撮れました。運の良いことです。
青い海をバックに翼下面の特徴的な模様がしっかり見えます。

次回はクルージングの続きと翌日の母島航路と母島です。いよいよメグロの登場です。
クルージングの様子はSea-Tacさんのホームページにも掲載されています。ホームページはこちら


小笠原紀行2020年8月 その1 アカアシカツオドリ カツオドリ クロアジサシ オナガミズナギドリ アナドリ等

2020-09-10 | 小笠原、三宅島、航路
カツオドリ  小笠原航路 聟島列島近海

8月25〜30日の6日間の日程で、小笠原にワイバードのツアー(ガイド 中村さん)で遠征して来ました。母島には初の上陸で念願のメグロに会え、ライファーは8種に上り、上出来な成果でした。おかげで、日本の固有種全制覇とライフリスト400種越えを同時に達成出来た大変有意義な旅となりました。主な成果は次の通りです。
伊豆諸島海域: アカアシカツオドリ、コシジロウミツバメ(写真なし)、カワリシロハラミズナギドリ、アカオネッタイチョウ(ピンボケのみ)
小笠原海域: シロハラミズナギドリ、セグロミズナギドリ(オガサワラミズナギドリ)、シロハラトウゾクカモメ
母島: メグロ
他にクロアジサシ、カツオドリ、オナガミズナギドリ、アナドリ、アカエリヒレアシシギ、ムナグロ、亜種ハシナガウグイス、亜種オガサワラヒヨドリ等合計28種でした。その内亜種アカガシラカラスバトはチラッとだけ、亜種オガサワラノスリは声だけでした。
8月25日竹芝桟橋〜八丈島近海: 午前11時発の小笠原丸に乗り込むべく通勤時間帯に竹芝桟橋に向かいました。ところが集まったツアー参加者はたったの5人!定員14名で満席のところが、新型コロナの第2波に加えて、乗船前にPCR検査をする事で、見合わせた方が多かったのでしょう。それにしても東京都はやってくれるもんで、約480名の旅客のPCR検査実施のため多くの職員?が待ち構える中、なんとか唾液を絞り出して、検体を差し出しました。結果が分かるのは乗船後6時間ぐらい経った頃で、「全員陰性でした。」の船内放送があり、思わず拍手が巻き起こりました。陽性者は自衛隊機で、小笠原から搬送されるとのことで、それも面白い経験かと不謹慎なことを考えました。さて、野鳥の方ですが、1日目の航路で、この季節、大したものは出ないであろうとたかを括っていましたが、やっぱり、最初はオオミズナギドリばかりでした。季節柄でしょうか東京湾内でもかなり見ることができました。
東京湾を出たあたりで、多分アカエリヒレアシシギが渡りの途中でしょうか何羽かいました。

三宅島、御蔵島あたりで、かなりの数のオオミズナギドリが出現し、大きな鳥山を作っていました。
そして早くもオナガミズナギドリが登場。この季節、かなり北上して来ているそうで、アナドリも同様に出現していました。
御蔵島を過ぎて午後5時45分を回った頃、「アカアシカツオドリ !」の声。ええっ!と思って見上げると茶色の鳥影。写真ではちょっとわかりにくいですが、足は赤く、クチバシの根元が青いので、暗色型の成鳥ではないかとの事です。単純に幼鳥かと思いましたが、色々なタイプがいる様です。白色型は別の機会ででもみたいものです。
どうも船と一緒に飛んでいたのかもしれません。この様に船の上に止まっていました。
スマホでも写ります。父島行きの看板を入れてみました。
早速ライファーが出てくれて幸先の良いスタートとなりましたが、初日は夕暮れとともに終了です。

8月26日午前5時〜 小笠原近海: 船は孀婦岩を過ぎ聟島列島が近づきつつあります。船にお決まりのカツオドリが付いて、飛び出す飛魚を狙っています。大した海鳥が出なくても、カツオドリだけはたっぷり写真に収めることができます。
眼下に飛んでくることもあります。Bonin Blueと言われる小笠原海域の濃い藍色をバックにしてくれました。
2羽がダンスをする様に並走してくれました。
こんなに重なった姿を見ると、映画スターウォーズの戦闘機Xウイングを思い浮かべました。
アナドリもよく出るのですが、小さい、早い、遠いでなかなか写真に収めるのが大変です。
クロアジサシも出てくれました。2羽で仲良く飛んでくれました。
時々カツオドリはトビウオを追って、ダイブします。その後海面から飛び立つところです。
遠くに潮吹きが見えて、マッコウクジラの出現です。
オナガミズナギドリがタンデム飛行を見せてくれました。
結局、出そうなものだけの出現で、午前11時に父島の二見港に入港。父島に降り立つと蒸し暑い!気温は本土と変わりませんが、湿度が凄い!まずは、宿に荷を下ろしたところで、スコールの様な雨。お昼をいただいた後、暫く降った雨も止みそうなので、まずは市内散策から始めて、ビジターセンターで小笠原の勉強をしました。何故「小笠原」という名前がつけられたのかわかりました。江戸の大名家の「小笠原」に由来するんだそうです。さて、小笠原の達人、ガイドの中村さんの案内で、ある案内所の様なところに行くと、聟島に実際に設置されたものと同じらしいアホウドリのデコイがありました。実物大ですが、やっぱりアホウドリはでかい!
雨もすっかり上がった様なので、亜種アカガシラカラスバト、通称アカポッポを求めて、情報のあった山のほうに向かいますが、出会うのはメジロとヒヨドリ、イソヒヨドリのみ。写真は最も普通種なメジロです。本当にそこらじゅうメジロ。
それとイソヒヨドリ。どこにでもいます。
増え過ぎて困った外来種のグリーンアノール。駆除は不可能なほど増えている様で、どうしたもんでしょうね。
小笠原の島々は大陸と繋がったことのない海洋島なので、やっぱり鳥の種類は少ないですが、ヒヨドリはいます。亜種オガサワラヒヨドリですが、ご覧の様に若鳥で、胸に茶色味があります。亜種イシガキヒヨドリによく似ていて、やはり過去に南西諸島からやって来たものが定着した様です。
イソヒヨドリが咥えているのは、トカゲのようで、多分オガサワラトカゲではないかと思います。希少な固有の在来種ですが、あのグリーンアノールに生存が脅かされているそうです。イソヒヨくん、捕まえたらダメでしょ!採るならグリーンアノールでしょ!と思わずツッコミを入れてしまいました。
残念ながらアカポッポは空を横切ったシルエットだけでした。餌の関係で、この季節何処かに行ってしまうのか、母島では全く姿が見えませんでした。

8月27日父島: 一夜明けて早朝、宿の近くを散策してみました。メジロ、ヒヨドリとこのイソヒヨドリぐらいしかいませんでしたが、木に止まっているのも珍しいなと一枚。
亜種ハシナガウグイスもなんとか収められました。亜種ウグイスに比べて、クチバシがちょっと長いですね。時に囀ってくれますが、本当に下手な「ホーホケッ!」でした。

今日はこの後、船を借り切ってのクルージングです。父島の周りを巡って、沖に出て、海鳥と鯨を探します。次回はその成果をアップする予定です。



アオバト 神奈川県大磯町 照ヶ崎海岸

2020-09-03 | 関東地方
アオバト 照ヶ崎海岸

8月8日神奈川県大磯 照ヶ崎海岸: 宮古島の総集編をアップしようと思いましたが、ネタがなくなった頃にすることにして、熱暑の最中の8月8日に実は行くのは初めてという照ヶ崎海岸にアオバトを見に行ってきましたので、こちらをアップすることにしました。
電車で出かけて午前8時前には着きました。暑いのに変わりはないのですが、空は雲に覆われていて青空バックというわけには行きませんでした。言い訳からですが、湿度も高く、あまり良い色が出ませんでしたが、初めての照ヶ崎のアオバトということでお許しください。アオバトは、山の方から切れ目なく集団でやって来ます。岩礁に降り立ち、海水を飲んで飛び去るという一連の行動が絶え間なく続き、その数の多さに驚きました。波をかぶって飛び立つシーンが写真としては面白いかなとそれを中心に載せます。

南向きなので、朝早い方がいい様です。日が高くなってくると逆光ですが、それも面白いかと。
あまりにも有名なところなので、解説はあまり必要ないかと写真ばっかりにしました。

次回からは8月25日〜30日に出かけたワイバードの小笠原遠征を6回ぐらいにわたって長々とアップしたいと思います。ライファー8種のおかげで、日本の固有種制覇とライフリスト400種越えを同時に達成出来た記念すべき遠征となりました。