古代日本国成立の物語

素人なりの楽しみ方、自由な発想、妄想で古代史を考えています。

琵琶湖一周 車中泊の旅(No.5 田中王塚古墳)

2019年09月27日 | 旅行・車中泊
 完全に日が沈んでしまいましたが、まだ少し明るさは残っています。真っ暗にならないことを祈りながら車を走らせました。目的地は北の方向へ数キロのところにある田中王塚古墳です。第26代継体天皇の父親である彦主人王の墓と考えられているため、宮内庁が管理する陵墓参考地(安曇陵墓参考地)となっています。





 この古墳は高島平野の西部、泰山寺野台地の東端部に形成された田中古墳群の盟主墳で、直径約58メートル、高さ約10メートルの帆立貝形古墳です。築造年代は墳形や埴輪から5世紀後半頃と推定され、安曇川以南で最初に造られた首長墓とされています。先に見た稲荷山古墳は6世紀前半の築造だったので、この田中王塚古墳のあとになります。

 空にはわずかに白さが残っているものの、古墳が林の中にあるために地面にはわずかな光も届かずに暗闇になってしまいました。車を停めたところから100メートルほど続く参道の先に古墳があります。車のヘッドライトを照らしてもこの状態。







 墳丘はフェンスで囲われているものの、よく見るとフェンスに沿って小道があります。足元に気をつけながら左手から小道に踏み込みました。墳丘の低い部分が微かに見えますが上の方は真っ暗です。
 まっすぐ進んで、わずかに左に膨らんだあとはぐるりと墳丘を回り込んでいきます。前方後円墳か帆立貝式古墳であることを感じることができました。











 どうやら周囲にも古墳らしきものがあるようでしたが、暗闇の中ではどうすることもできず、車に引き返すことにしました。あと30分ほど早く到着していればもう少し楽しむことができたのでしょうが、あとの祭りです。もともと、時間を気にしない旅と決めていたので後悔はありませんでした。あくまでこの時点では。

 もともと温めていた琵琶湖一周プランでは、この高島平野の北部には豊富に沸き出る安曇川水系の伏流水を活かして生活する「川端文化(かばたぶんか)」を守る人々が暮らす針江という村があって、のんびりと散策してみたいと考えていたのですが、とんでもないことでした。針江はまた別の機会に訪ねたいと思います。

 さて、時刻は18時半です。お腹がペコペコなのでご飯を食べる所を探さなければなりません。お風呂は「まきの高原温泉さらさ」というところに決めていたので、そこへ行くまでに晩ご飯を食べないといけないのですが、ここで遅い時間になったことを後悔することになったのです。いくら走ってもお食事処が見つかりません。ファミレスもないのです。あるのはラーメン屋さんくらい。出発するときには「晩ご飯は近江牛」と言ってたのに。駅の周辺なら何かあるかと思って近江今津駅まで戻ってみたのですが、あるのは飲み屋さんくらい。あまり遅くなると今度はお風呂が終わってしまうので、晩ご飯はいったん棚上げにしてお風呂に向かいました。
 そして、暗闇の中を走って「まきの高原温泉さらさ」に到着。車を停めてお風呂へ行くと、なんと幸運にもレストランが開いていたので、先にご飯を食べることにしました。とにかくご飯にありつけたのはよかったのですが、コスパの悪いお店でした。
 さらに、お風呂にも少しガッカリさせられました。温泉はよかったのですが、とにかく狭い。狭いうえに人が多い。ここはキャンプ場を併設しているので、三連休を利用してキャンプをしている人が閉館前に押し寄せてきてぐちゃぐちゃ状態。奥さんに聞くと、女湯のほうはお湯に浸かるのも、身体を洗うのも、髪を乾かすのも順番待ちだったそう。かわいそうに。
 結局、時間を気にしない気ままな旅の初日は最後に大きなしわ寄せがやってきて、反省点の多い一日となったのです。

 この時点で時刻は21時半。満足は得られなかったものの、いちおう晩ご飯もお風呂も済ませることができたので、あとは車中泊の場所をどこにするかだけです。いくつか候補はあったのですが、疲れていたこともあって一番近いところ「道の駅マキノ追坂峠」にしました。
 到着すると駐車場には明らかに車中泊と思われる車が結構停まっています。うまいこと一台おきに停められていて、一周してもいい場所がありません。仕方なく一番隅っこに停めてある車の隣に潜り込みました。ワンコの散歩を済ませ、寝る準備をして、とっとと寝ることにしました。いつもならしばらくエンジンをかけたままにしてテレビを見たりするのですが、この日は最後のドタバタで気持ちが疲れていたのです。

 初日で琵琶湖の西半分を走ったことになりました。翌日は東半分を巡るのですが、朝一番から始動できるのでこの日のようなことはないでしょう。では、おやすみなさい。



↓↓↓↓↓↓↓電子出版しました。ぜひご覧ください。

古代日本国成立の物語 ~邪馬台国vs狗奴国の真実~
小嶋浩毅
日比谷出版社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする