従者の一人は、ユールスが食べる焼きウサギの肉は柔らかい部分をと気を使ってくれていた。
ユールスは、このように原野での食事も『うまい!』と感じ入った。陽が沈み行くところは海だけではなく、草原の彼方にも沈み行くのだと思った。
陽が落ちて野に夜のとばりが降りてくる、西のかなたに陽の残照が空を茜に染めている、ユールスの小さな胸にそれなりの小さな感動が生じていた。
空に星が輝き始めた。身を包んでいく闇、星の輝く天空を眺め、浮かび上がってくる思いについて考える。それは砦で過ごす夜とは違っていた。ユールスはその思いと考えに浸った。
彼は星の光が瞬く夜空が好きであった。
『お父さん、皆が『荷車』と読んでいる星はどれか、どこにあるのかな』
アエネアスは、ユールスの問いに戸惑った。彼は例の鉄の棒を取り出し、方角を確かめて、瞬く星を、星座を探した。
探すアエネアス自身、不思議に思っていたことがあった。
ユールスは、このように原野での食事も『うまい!』と感じ入った。陽が沈み行くところは海だけではなく、草原の彼方にも沈み行くのだと思った。
陽が落ちて野に夜のとばりが降りてくる、西のかなたに陽の残照が空を茜に染めている、ユールスの小さな胸にそれなりの小さな感動が生じていた。
空に星が輝き始めた。身を包んでいく闇、星の輝く天空を眺め、浮かび上がってくる思いについて考える。それは砦で過ごす夜とは違っていた。ユールスはその思いと考えに浸った。
彼は星の光が瞬く夜空が好きであった。
『お父さん、皆が『荷車』と読んでいる星はどれか、どこにあるのかな』
アエネアスは、ユールスの問いに戸惑った。彼は例の鉄の棒を取り出し、方角を確かめて、瞬く星を、星座を探した。
探すアエネアス自身、不思議に思っていたことがあった。