従者のひとりが手を差し伸べて二人の動きを抑えた。半弓を引きしぼる、矢は放たれた。矢は狙いたがわず10メートル余り先にいた獲物のわき腹を貫いていた。獲物は跳びあがり、地に落ちて四肢を痙攣させて事切れた。マルマルと太った野ウサギであった。彼らは言葉を交わさず、獲物を背負い袋に入れた。
森は、まだ夜が明けきっていない。
アエネアスは、身体に何物かの目線を感じて、その方向に目線を向けた。目線が合う、そのものの目は赤く輝いて、目と目が合った。対峙の一瞬である、すかさず矢を放った。矢は確かに獲物に刺さったが、そのものを倒すには至らなかった。
生物は身をひるがえして森の奥へと逃げ去った。足の速い獣であるらしい、その姿、形から鹿ではないかと思われた。
『統領、惜しかったですね。あれは鹿です。間違いありません。また、どこかで会うかもしれません』
『鹿だったかな?身をひるがして跳ぶようにして逃げたな。もうちょっと森の中へはいろう』
三人は、獲物を求めて、森の中へと踏み込んでいった。
森は、まだ夜が明けきっていない。
アエネアスは、身体に何物かの目線を感じて、その方向に目線を向けた。目線が合う、そのものの目は赤く輝いて、目と目が合った。対峙の一瞬である、すかさず矢を放った。矢は確かに獲物に刺さったが、そのものを倒すには至らなかった。
生物は身をひるがえして森の奥へと逃げ去った。足の速い獣であるらしい、その姿、形から鹿ではないかと思われた。
『統領、惜しかったですね。あれは鹿です。間違いありません。また、どこかで会うかもしれません』
『鹿だったかな?身をひるがして跳ぶようにして逃げたな。もうちょっと森の中へはいろう』
三人は、獲物を求めて、森の中へと踏み込んでいった。