『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第3章  踏み出す  61

2011-04-18 07:15:53 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 朝の狩猟の結果はまずまずであった。野ウサギ五羽である。そのうちの一羽はアエネアスが仕留めたものであった。従者たちの狩猟の腕の方が優っている結果であった。
 引き揚げてきた彼らは、即、獲物を裁いて朝食にした。昼食分も塩を振りかけて作った。
 ユールスといえば、大人たちのやっていることを、じぃ~と見つめて過ごした。彼は、『焼いた野ウサギの肉の味は、このようなものかな』 と『しれっととした』感じをもって胃におさめた。
 朝の食事を終えた一同は、今日の行動を打ち合わせた。
 『この森での猟は、昼までがやまだと思われる、午後の猟は期待することは出来ないと考えられます。統領、いかがなもんでしょう』
 『おう、そうだな。お前のいうとおりかもしれないな。俺は、鹿をやりたいと思っている。果たせるかなの望みだ。鹿に出会えたうえでの話になる』
 『俺は手こずるかもしれないが猪と会いたい。こいつをやってみたい』
 従者の一人が言う。
 『大変が考えられるが熊とあったらどうしようかと考えている。ギアスの話を聞いたとき身に震えが来たよ』
 『もし、会ったらどうするのだ』